電子カルテ導入における標準的な業務フローモデルに関する研究

文献情報

文献番号
200401010A
報告書区分
総括
研究課題名
電子カルテ導入における標準的な業務フローモデルに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
飯田 修平((社)全日本病院協会)
研究分担者(所属機関)
  • 西澤 寛俊((社)全日本病院協会)
  • 長谷川 友紀(東邦大学 医学部)
  • 成松 亮(保健医療福祉情報システム工業会)
  • 小谷野 圭子((財)練馬総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
17,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では平成15年度の研究成果をもとに、病院統合情報システムの導入をより効果的に進めるために医療機関で使用できる業務フローモデルのひな型を開発し、提供する試みを行う。
研究方法
平成15年度に開発した実医療機関における現状の業務プロセスから当該医療機関に特有と思われる業務プロセスを取り除き、一般的に活用できる現状の業務フローモデルを開発した。さらに、同じく平成15年度に開発した、「ワークシート」を利用して情報システム導入時の業務フローを導出する手法を適用して情報システム導入時の業務フローモデルを開発した。
結果と考察
昨年度の成果をもとに開発した一般的に活用できる現状の業務フローモデルについては、
・外来診療業務プロセス…14
・入院診療業務プロセス…64
のプロセスを得た。この業務フローモデルに対して本研究で開発した「ワークシート」を使用して情報システム導入時の業務プロセスの検討を行った結果、
・外来診療業務プロセス…10
・入院診療業務プロセス…64
のプロセスを得ることができた。
今後、情報システムを導入する医療機関においてこれらの業務フローモデルのひな型ならびに検討手法を活用することにより、医療機関の業務プロセスの検討の効率化、医療機関とベンダーとの認識の共通化などから導入作業品質の向上、導入費用の削減等が期待される。
結論
中規模医療機関における業務フローモデルを開発し、業務プロセスを可視化する方法を示すとともに、医療機関で活用する基盤としてのひな型を提供すること、さらには、現状の業務フローモデルから情報システム導入時の業務フローを検討する手法を開発した。今後、これらの業務フローモデルならびに情報システム導入時の検討手法を普及させ、医療機関におけるよりスムーズな情報システムの導入を推進したい。

公開日・更新日

公開日
2005-05-10
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200401010B
報告書区分
総合
研究課題名
電子カルテ導入における標準的な業務フローモデルに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
飯田 修平((社)全日本病院協会)
研究分担者(所属機関)
  • 西澤 寛俊((社)全日本病院協会)
  • 長谷川 友紀(東邦大学 医学部)
  • 成松 亮(保健医療福祉情報システム工業会)
  • 小谷野 圭子((財)練馬総合病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では病院統合情報システムの導入をより効果的に進めるために、業務プロセスを可視化し活用する方法を研究すると共に、医療機関で使用できる業務フローモデルのひな型を開発し、提供する試みを行う。また、医療情報システムの現状に関する調査を行い、医療情報システム導入に関する現状把握を行う。
研究方法
実医療機関におけるインタビューおよび帳票の収集により現状の業務プロセスを把握した上で当該医療機関に特有と思われる業務プロセスを取り除き、一般的に活用できる現状の業務フローモデルを開発した。これに対して「プリミティブなアクティビティ」の概念を用いた「ワークシート」を利用して情報システム導入時の業務フローを導出する方法について検討し、その開発を行った。
また、医療情報システム導入状況調査に関しては、全日本病院協会に所属する全会員病院(2082)に対してアンケートを配布し、その回答を得ることとした。
結果と考察
現状の業務フローモデルについては、
・外来診療業務プロセス…14
・入院診療業務プロセス…64
のプロセスを得た。この業務フローモデルに対して本研究で開発した「ワークシート」を使用して情報システム導入時の業務プロセスの検討を行った結果、
・外来診療業務プロセス…10
・入院診療業務プロセス…64
のプロセスを得ることができた。
一方、医療情報システム導入状況調査に関する今回の調査結果では、部門システムの導入に関しては一定の割合で導入が進んでいるが、オーダエントリシステム、電子カルテシステムへと進むにつれてその導入の割合は低くなる。また、部門システムにおいては業務の効率化に焦点が当てられている一方で、オーダエントリシステム、電子カルテシステムは、効率化のみならず、医療の質向上を目指すことが目的である傾向が見られた。
結論
中規模医療機関における業務フローモデルを開発し、業務プロセスを可視化する方法を示すとともに、医療機関で活用する基盤としてのひな型を提供すること、さらには、現状の業務フローモデルから情報システム導入時の業務フローを検討する手法を開発した。
全日本病院協会会員に対する医療情報システム化の現状を調査し、オーダエントリシステムならびに電子カルテシステムに関してはまだ、満足度が低く、本研究で行っている情報システム導入に関する各種環境整備が必要である可能性を示した。

公開日・更新日

公開日
2005-05-10
更新日
-