文献情報
文献番号
201307023A
報告書区分
総括
研究課題名
政策創薬におけるヒューマンサイエンス総合研究(官民共同研究)の推進
研究課題名(英字)
-
課題番号
H23-政策創薬-一般-001
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団)
研究分担者(所属機関)
- 梅澤 明弘(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 奥田 晴宏(国立医薬品食品衛生研究所)
- 川崎 ナナ(国立医薬品食品衛生研究所)
- 合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所)
- 石田 誠一(国立医薬品食品衛生研究所)
- 保富 康宏(独立行政法人医薬基盤研究所)
- 高田 修治(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 佐伯 久美子(独立行政法人国立国際医療研究センター)
- 黒瀬 光一(国立医薬品食品衛生研究所)
- 阿久津 英憲(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 内藤 幹彦(国立医薬品食品衛生研究所)
- 功刀 浩(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター)
- 最上 知子(国立医薬品食品衛生研究所)
- 野村 大成(独立行政法人医薬基盤研究所)
- 藤原 成悦(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 東 範行(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 山内 淳司(独立行政法人国立成育医療研究センター 研究所)
- 穐山 浩(国立医薬品食品衛生研究所)
- 川端 健二(独立行政法人医薬基盤研究所)
- 脇田 隆字(国立感染症研究所)
- 倉根 一郎(国立感染症研究所)
- 淺原 弘嗣(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 浅沼 秀樹(国立感染症研究所)
- 長谷川 秀樹(国立感染症研究所)
- 山田 雅巳(国立医薬品食品衛生研究所)
- 野崎 智義(国立感染症研究所)
- 山本 明彦(国立感染症研究所)
- 横田 恭子(国立感染症研究所)
- 小野寺 雅史(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 望月 直樹(独立行政法人国立循環器病研究センター)
- 井口 富夫(公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団)
- 山下 剛一(公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団)
- 加藤 正夫(公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
520,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究事業は、長寿社会における保健・医療・福祉に関する政策的課題解決に向け、国立試験研究機関等と民間企業との官民共同研究を柱に、医療等に係わる現場のニーズに対応する独創的な医薬品・医療機器等の研究開発及びそれに資する技術開発を実施し、先導的な研究成果の獲得を目指す。
研究方法
本研究事業は、委託費を拠出する医薬関連企業と受託研究を実施する厚生労働省所管の国立試験研究機関等を必須とし、大学等の参加も認める官民共同型の研究を基本形態として実施する。研究分野は以下の通りである。①医療上未充足の疾患領域における医薬品開発に関する研究(希少疾病治療薬、エイズ医薬品等開発研究を含む)、②医薬品開発のための評価科学に関する研究、③政策的に対応を要する疾患等の予防診断・治療法等の開発に関する研究、④医薬品等開発のための先端的技術・方法の開発(ヒト組織・細胞の利用等)。公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(HS財団)が実施する「政策的に創薬に取り組むべき疾患等の調査研究」では、医療ニーズ調査及び将来動向調査を実施し、情報提供としてセミナー、ワークショップ、調査報告書発表会、国立試験研究機関等の研究を企業研究者に紹介する基礎研究講習会を実施した。また、研究課題「創薬技術・戦略に関する調査研究」では、欧米各国における先端技術の医療・医薬品に関する規制動向に焦点を当てた調査を実施した。
結果と考察
平成25年度の官民共同研究は30課題であり、医薬関連企業76社、国立試験研究機関8機関、大学34校、団体・試験研究法人等14機関が参加して共同研究を実施した。研究分野別では、希少疾病等医療上未充足の疾患に対する医薬品創製研究6課題、評価科学に関する研究8課題、政策的に対応すべき疾患の予防・診断・治療に関する研究9課題、先端的技術に関する研究7課題であった。希少疾病等医療上未充足の疾患に係る研究では、創薬シーズ探索の基礎研究やリード化合物の獲得など、今後の開発推進に繋がる基盤作りが出来た。評価科学研究では、官民共同研究の特色を生かし、医薬品等の品質管理のための評価手法を開発し、日本薬局方に反映させるなど評価方法の標準化を行った。新興・再興感染症等に対しては、治療戦略、ワクチン開発等を達成した。先端的技術として、iPS細胞等を用いた再生医療研究、新たな有効性・安全性評価系の確立、疾患バイオマーカーの確立等を行った。これらの成果はいずれも、官民共同研究の特徴点を生かして得られたものであり、本研究事業の役割を果たすことが出来た。HS財団が実施した研究課題「政策的に創薬に取り組むべき疾患等の調査研究」では、医療上未充足の疾患として難病の多い神経疾患について医療ニーズ調査を、また、透析患者数増加の原因である慢性腎臓病について将来動向調査を行った。さらにアンメットメディカルニーズの高い疾患について、創薬の現状と課題等に焦点をあてセミナーを開催し、情報提供した。「創薬技術・戦略に関する調査研究」では、欧米各国における最新の医薬品産業の動向を把握するとともに、創薬に関連する科学・技術の進展と先端的医療技術開発の現状等を調査・分析した。HS財団のこれらの活動は、官民共同研究推進及びマッチング環境の整備の一環として実施したものである。また、平成25年度は当該研究事業が最終年度となること、また双方向コミュニケーション実施の観点から、全32課題について研究成果発表会を開催し、研究者のみならず広く国民に研究成果を公開した。
結論
本年度実施した官民共同研究は、医薬関連企業76社、国立試験研究機関8機関、大学34校、団体・試験研究法人等14機関が参加し、4研究分野で30課題を実施した。本年度で研究期間が2あるいは3年の最終年度にあたることから、それぞれの研究課題について研究目的を達成すべく精力的に取り組んだ。研究成果は、特許出願したほか、論文投稿、学会発表等により公表した。さらに、本年度が官民共同研究の最終年度となることから、研究成果発表会を開催し全研究課題の研究成果を確認した。また、HS財団が実施した研究課題「創薬技術・戦略に関する調査研究」と「政策的に創薬に取り組むべき疾患等の調査研究」については、各種調査研究を実施し、報告書を作成するとともに政策提言を関係各所に提示した。さらに、創薬に資するセミナー、ワークショップ等を開催し、情報提供を行った。
公開日・更新日
公開日
2015-03-11
更新日
-