医療情報システムによる新しい管理会計と医療の最適化に関する研究

文献情報

文献番号
201001045A
報告書区分
総括
研究課題名
医療情報システムによる新しい管理会計と医療の最適化に関する研究
課題番号
H22-政策・一般-027
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
秋山 昌範(東京大学 政策ビジョン研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 森川 富昭(徳島大学医学部・歯学部付属病院)
  • 伊藤 孝行(名古屋工業大学 工学研究科)
  • 清水 佐知子(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 佐藤 智晶(東京大学 政策ビジョン研究センター)
  • 小塩 篤史(東京大学 政策ビジョン研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
目的は、医療情報システムのデータに基づいて活動基準原価計算(Activity Based Costing; ABC)を行うことで、正確な原価を計算し、医療資源の最適配分に繋がるマネジメント手法を示すことである。
研究方法
医療行為の正確な原価の把握は、医療政策決定・病院決定の双方に重要なものである。活動基準原価計算は、活動量に応じて、費用を配賦する手法であり、現場の負担感覚に近い原価計算を行うことが出来る。発生源でデータ入力を行い、全数を捕捉する医療情報システムを用いることで、正確な活動基準原価計算が可能となることを示す。
結果と考察
本研究においては、医療サービスを「財政」「資源」「活動」「サービス」の流れで捉え、活動基準原価計算を医療プロセスの最適化のツールとして捉えている。また、これらの情報を正確に把握するための医療情報システムとして、Point of Act Systemを取り上げ、実際の病院をフィールドとして、情報システムで自動収集されたデータを基に分析を行った。正確な原価計算は、病院経営の最適化、特に人事評価・業績評価の重要なツールになるだけでなく、診療報酬改定のエビデンスも提供できることが明らかになった。
結論
「費用」「資源」「活動」の分析を通じて、医療における活動基準原価計算のモデル構築と利点を検証した。同時にそれを実現するためのデータ捕捉技術と人・物のID管理に関する制度枠組みを検証した上で、フィールドによる実証研究を試みた。今後は、医療における活動基準原価計算のメリットを提示し、医療情報システムで自動的に計算が可能になることを検証したい。

公開日・更新日

公開日
2011-06-07
更新日
-

収支報告書

文献番号
201001045Z