諸外国における外国人労働者への安全衛生教育の実施手法及び我が国での実効可能性に関する研究

文献情報

文献番号
202522007A
報告書区分
総括
研究課題名
諸外国における外国人労働者への安全衛生教育の実施手法及び我が国での実効可能性に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24JA1001
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
吉川 直孝(独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 里鶴(麗澤大学 国際学部)
  • 高橋 明子(独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 リスク管理研究グループ)
  • 和崎 夏子(独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 リスク管理研究グループ)
  • 大幢 勝利(独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 研究推進・国際センター)
  • 平岡 伸隆(独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
8,232,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、諸外国及び送出国における外国人労働者への安全衛生教育の実施手法を調査し、我が国での実効可能性を検討することを目的とした。カナダ、ドイツ、シンガポールの法制度、教育訓練、予防支援、言語多様性への対応等、並びにインドネシア及びフィリピンの送出機関における来日前教育の実態を把握した。併せて、我が国の外国人労働者の死傷災害分析及び安全標識の多言語化を行い、外国人労働者が危険を理解し、適切に行動できる教育・支援体制を検討した。
研究方法
本研究では、文献調査、現地ヒアリング調査、行政統計データ分析、安全標識の多言語化を組み合わせて実施した。カナダ及びドイツについては、労働安全衛生関係法令、公的機関資料等を収集し、教育訓練義務や予防支援制度を整理した。カナダ、シンガポール、インドネシア及びフィリピンでは、関係機関・送出機関を訪問し、半構造化インタビュー、資料収集、施設見学等を行った。併せて、労働者死傷病報告データを用いた災害分析及び安全標識の10言語翻訳を実施した。
結果と考察
カナダ、ドイツ、シンガポールでは、使用者の教育訓練義務を基礎に、作業内容や危険要因に応じた教育、認定訓練、予防支援、言語多様性への対応等が制度的に整備されていた。カナダでは高所作業訓練の質保証と効果評価、ドイツでは労災保険制度と連動した予防体制、シンガポールではデータに基づく重点規制、就業前教育、Design for Safetyが特徴的であった。インドネシア及びフィリピンの送出機関では、日本語教育は比較的体系化されていた一方、労働安全衛生教育は内容、方法、評価等に差があり、標準化が課題であった。日本の死傷災害分析では、外国人労働者の災害件数は増加傾向にあり、若年層、経験1年未満、製造業及び建設業で重点的対策が必要であることが示された。
結論
外国人労働者の労働災害防止には、単なる多言語資料の提供にとどまらず、法制度、教育訓練の質保証、事業場支援、労働者参加、視覚的情報伝達を一体的に整備する必要がある。特に、来日前教育、入職初期教育、配置直後教育及びフォローアップ教育を連続的に設計し、やさしい日本語、多言語・多文化対応、写真・動画・ピクトグラム等の視覚教材、実技訓練を組み合わせることが重要である。また、送出機関、監理団体・登録支援機関、受入企業、行政機関、教育研究機関が連携し、送出国段階から日本の就労現場まで接続した教育支援体制を構築することが、外国人労働者の安全衛生教育の実効性向上に資すると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2026-10-23
更新日
-

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公開日・更新日

公開日
2026-10-23
更新日
-

収支報告書

文献番号
202522007Z