文献情報
文献番号
200938005A
報告書区分
総括
研究課題名
墜落・転落防止のための新たな機材の開発に関する研究
課題番号
H20-労働・一般-002
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
大幢 勝利(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 研究企画調整部)
研究分担者(所属機関)
- 豊澤 康男(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 研究企画調整部)
- 高梨 成次(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ)
- 日野 泰道(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ)
- 高橋 弘樹(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
5,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
建設業では墜落災害による死亡者数が最も多いため、規則改正やガイドライン制定などその対策が順次強化され、死亡災害が減少するなど一定の効果が表れている。しかし、その発生割合は依然として大きなものとなっている。そこで、本研究では、このような墜落災害を減少させるため、安全でかつ普及しやすい墜落・転落防止のための新たな機材の開発を目的とする。
研究方法
安全でかつ普及しやすい墜落・転落防止のための新たな機材を開発するため、本年度は次の研究を行った。
1.北米2か国、および東南アジア3か国における、墜落防止措置に関する規制状況を文献等により調査した。また、実際の墜落防止措置の導入状況に関し現地調査を行い、その規制状況と実際の導入状況を比較した。
2.作業員に実際に手すり先行工法を使用して足場の組立てを行わせ、その後、同工法の安全性、作業性について意見聴取を実施した。
3.新たな機材として昨年度考案したメッシュシートを用いた墜落防護機材について、より安定した災害防止効果を得るため、当該シートの構造と作成方法について人体ダミーによる墜落実験を繰り返し実施して改良を加えた。
1.北米2か国、および東南アジア3か国における、墜落防止措置に関する規制状況を文献等により調査した。また、実際の墜落防止措置の導入状況に関し現地調査を行い、その規制状況と実際の導入状況を比較した。
2.作業員に実際に手すり先行工法を使用して足場の組立てを行わせ、その後、同工法の安全性、作業性について意見聴取を実施した。
3.新たな機材として昨年度考案したメッシュシートを用いた墜落防護機材について、より安定した災害防止効果を得るため、当該シートの構造と作成方法について人体ダミーによる墜落実験を繰り返し実施して改良を加えた。
結果と考察
1.欧米各国の規制は、どの国も我が国の平成21年6月施行の改正労働安全衛生規則と同等の安全性を要求していた。このため、平成21年改正規則による墜落防止措置が、新たな機材を開発する上で最低限必要な措置であることがわかった。また、東南アジアの規制状況調査より、機材開発に際し参考となる知見が得られた。
2.昨年度の結果同様に、まずは作業者に使っていただくことを考えた改良が、新しい機材の普及に有益であることが今年度の調査により裏付けられた。また、妻面への手すりの設置等、作業員の意見から、新しい機材を開発する上で参考となる知見が得られた。
3.考案したメッシュシートを用いた墜落防護機材に改良を加えた結果、耐久性の向上など安定的に墜落防護効果が期待できる可能性が見出された。また、作業者の墜落・転落のみならず、物体の落下防止効果も期待できると考えられる。
2.昨年度の結果同様に、まずは作業者に使っていただくことを考えた改良が、新しい機材の普及に有益であることが今年度の調査により裏付けられた。また、妻面への手すりの設置等、作業員の意見から、新しい機材を開発する上で参考となる知見が得られた。
3.考案したメッシュシートを用いた墜落防護機材に改良を加えた結果、耐久性の向上など安定的に墜落防護効果が期待できる可能性が見出された。また、作業者の墜落・転落のみならず、物体の落下防止効果も期待できると考えられる。
結論
これらの研究成果に基づき、来年度は、平成21年改正規則と同等以上の墜落防止性能を有する機材となることを目指す。また、新しい機材の普及を目指すため、手すり先行工法の評価結果より、作業性等を考慮して、まずは作業員に使っていただけることを考えた改良を実施する予定である。
公開日・更新日
公開日
2010-06-15
更新日
-