文献情報
文献番号
200718007A
報告書区分
総括
研究課題名
老化とその要因に関する長期縦断的疫学研究
課題番号
H17-長寿-一般-033
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
下方 浩史(国立長寿医療センター研究所疫学研究部)
研究分担者(所属機関)
- 吉田 英世(東京都老人総合研究所、)
- 葛谷 雅文(名古屋大学医学部)
- 中川 正法(京都府立医科大学)
- 安藤 富士子(国立長寿医療センター研究所疫学研究部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
34,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は日本人の老化および老年病に関する詳細な縦断的データを収集し老化像を明らかにし、老化および老年病に関する危険因子を解明して高齢者の心身の健康を守る方法を見いだすことを目的にしている。
研究方法
国立長寿医療センター老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)は基幹施設での地域住民を対象とした老化の学際的縦断調査である。当センター周辺の観察開始年齢が40歳から79歳までの地域住民からの無作為抽出者を対象として、頭部MRIなどの各種医学検査、包括的心理調査、運動調査、写真記録を併用した栄養調査など2,400名をこえる対象者の全員に2年に一度ずつ、毎日7名を朝9時から夕方4時まで業務として行っている。さらに全国の分担研究者と協力し、都市、農村、離島における老化の進行の研究、特殊な診断技術や方法論を必要とする神経学的検査所見の縦断的研究についての研究も行った。
結果と考察
平成19年度は、NILS-LSAでは平成18年度に開始した第5次調査を継続して実施した。平成20年2月末現在1,940名の調査が終了している。NILS-LSAの医学、栄養、心理、運動、身体組成の各分野で検討を進めた。今年度は第5次データについて平成19年9月末までの1,447名のデータの照合、確認を終了し、年度末までに中間報告としてインターネット上に公開した。個別研究では、(1) 農村地域在住の高齢者を対象にした8年間の縦断調査、(2) 12万人の大規模検診集団を対象とした1989年からの縦断調査、(3) 離島における在宅高齢者の10年間にわたる追跡調査で、基幹研究のNILS- LSAで実施できない詳細な神経学的所見の加齢変動や、健康指標やQOLについての加齢変化とその要因、大規模な集団での老化に関連する疾患の要因の縦断的解析などについて、班研究の中で成果が得られた。
結論
長寿医療センターでの長期縦断疫学研究では前年度に引き続き第5次調査を実施した。第5次調査の中間結果をまとめモノグラフを作成し、老化に関連するさまざまな検査値の加齢変化を明らかにした。また各班員はそれぞれのコホートで縦断的個別研究を行い、神経機能および健康指標の加齢変化、糖尿病発症要因を明らかにした。
公開日・更新日
公開日
2008-04-11
更新日
-