新医師臨床研修制度の評価に関する調査研究

文献情報

文献番号
200634046A
報告書区分
総括
研究課題名
新医師臨床研修制度の評価に関する調査研究
課題番号
H17-医療-一般-015
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
福井 次矢(財団法人聖路加国際病院)
研究分担者(所属機関)
  • 矢野 栄二(帝京大学医学部)
  • 青木 誠(国立病院機構東埼玉病院)
  • 川南 勝彦(国立保健医療科学院公衆衛生政策部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成16年度から必修化された新医師臨床研修制度が研修医の臨床能力獲得にどのような効果をもたらし、医療現場にどのような影響を与えているのについて調査、研究し、臨床研修制度のさらなる改善に供する。
研究方法
1.平成18年3月に、2年次研修医の臨床能力獲得状況や経験症例数などに関する調査票を全国の745研修病院、104大学附属病院に送付し、得られた回答(1166名)を解析した。さらに、その結果を、平成15年に行っていた旧制度下の2年次研修医の回答結果と比較した。
2.平成19年2月下旬、前年度用いた調査票をわずかに改訂したものを、前年度と同様の方法で研修病院と大学附属病院に送付し、回答の上返送するよう依頼した。

結果と考察
1.研修医の臨床能力35項目の修得状況(自己評価)は、ほとんどすべての項目について旧制度研修医に比べて新制度研修医で「できる」割合が増し、かつ大学病院の研修医と研修病院の研修医との間での差がほとんどなくなった。
2.調査対象の82症状・病態・疾患すべてについて、新制度研修医の経験症例数が有意に増加した。
3.死亡診断書、CPCレポート(剖検報告)、死体検案書、紹介状などの医療記録の記載件数についても、新制度研修医ですべて増加した。

結論
臨床能力の自己評価だけでなく経験症例の増加、医療記録の記載件数の増加などからも、新医師臨床研修制度が研修医の臨床能力を向上させた可能性が高い。平成19年2月に行った調査の結果の解析を加えて、総合的な結論を導く予定である。

公開日・更新日

公開日
2008-05-29
更新日
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