アジアで流行している感染症の我が国への侵入監視の強化に関する研究

文献情報

文献番号
200501371A
報告書区分
総括
研究課題名
アジアで流行している感染症の我が国への侵入監視の強化に関する研究
課題番号
H17-新興-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 治雄(国立感染症研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 寺嶋 淳(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 伊豫田 淳(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 泉谷 秀昌(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 大西真(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 三戸部治郎(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 西渕光昭(京都大学 東南アジア研)
  • 林 哲也(宮崎大学 生命環境科学)
  • 大澤 朗(神戸大学 農学部)
  • 倉根一郎(国立感染症研究所 ウィルス第一部)
  • 高崎智彦(国立感染症研究所 ウィルス第一部)
  • 田島茂(国立感染症研究所 ウィルス第一部)
  • 遠藤卓郎(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 大前比呂思(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 木村幹男(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 津田良夫(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 朝日博子(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 中野由美子(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 神原廣二(長崎大学 熱帯医学研究所)
  • 坪井敬文(愛媛大学 工学部)
  • 田辺和裄(大阪工大 工学部)
  • 川本文彦(大分大学 医学部)
  • 石川洋文(岡山大学 環境数理学)
  • 山崎伸二(大阪府立大学 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
157,886,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
新興・再興感染症の多くはアジアにおいて問題となっているものが多い。わが国への侵入の未然防止、あるいは侵入の迅速把握のためにはアジアで問題となっている病原体の特徴(形質的特徴、遺伝型、薬剤耐性等)に関する情報の集積が重要である。そのための基盤として、国際間で比較可能な検査法・解析法の確立およびその標準化を行うことが不可欠である。わが国がリーダーシップをとり、アジアのCDC様研究機関の検査体制のネットワーク化に向けて尽力する時期であり、この研究班においてそれを目指す。
研究方法
病原体別に1) 細菌関連(アジアで問題となっている腸内細菌感染症を対象にする)、2) ウィルス, 3) 原虫に関して調査研究を行う。
結果と考察
1)アジアで流行している下痢原性細菌の検査体制の標準化促進のため、アジア14カ国のCDC様研究所を対象に「Pulse-Net Asia-Pan・pacific」の立ち上げを行った。共通のデータバンク構築を目的として、共通のプロトコールの作成、その制度管理を行った。2)アジア各国で過去数年間流行していたデングウイルス1-4型に関し、E遺伝子の全塩基配列を決定し、系統樹を作成した。この系統樹は今後、アジアにおけるデングウイルス株の解析を進める上で基盤的データとなる。3)今年度の調査から、東南アジア各国では近年、マラリアの顕著な減少傾向が見られ、熱帯熱マラリアから三日熱マラリアへ流行の移行傾向が見られた.
結論
アジアで問題となっている疾患の原因病原体に関して、各国のCDC様研究機関との連携強化を図り、共通の検査試験プロトコールの作成を開始した。国内的には、アジアから帰国者等を介して運ばれてきている病原体の現状把握を行った。その形質、および遺伝学的特徴づけを行い、データベース化を行う体制の構築を開始した。

公開日・更新日

公開日
2006-04-10
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-01-19
更新日
-