結核菌症の病態解明に基づく新たな治療法等の開発に関する研究:〔抗結核キラーTリンパ球・結核殺傷蛋白による病態解明に基づく結核ワクチン(サブユニット-・DNA-・リコンビナントBCG-ワクチン)・化学療法剤の開発による新しい治療・予防・診断法〕

文献情報

文献番号
200400627A
報告書区分
総括
研究課題名
結核菌症の病態解明に基づく新たな治療法等の開発に関する研究:〔抗結核キラーTリンパ球・結核殺傷蛋白による病態解明に基づく結核ワクチン(サブユニット-・DNA-・リコンビナントBCG-ワクチン)・化学療法剤の開発による新しい治療・予防・診断法〕
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 全司(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 坂谷 光則(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 内科)
  • 矢野 郁也(日本BCG研究所 中央研究所)
  • 螺良 英郎((財)大阪結核研究会)
  • 大原 直也(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔病原微生物学)
  • 吉田 栄人(自治医科大学 感染免疫学)
  • 赤川 清子(国立感染症研究所 免疫部)
  • 倉島 篤行(国立病院機構東京病院 臨床研究部)
  • 土肥 義胤(甲子園大学 栄養学部)
  • 菅原 勇((財)結核予防会結核研究所 抗酸菌レファレンスセンター)
  • 原 寿郎(九州大学大学院医学研究院 成長発達医学)
  • 竹田 潔(九州大学生体防御医学研究所 ゲノム機能制御学)
  • 井上 義一(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
45,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
結核罹患率の横這い、難治性結核に対し、新しい治療・予防・診断の研究が必須である。
 したがって、BCGよりも強力な新しい結核治療ワクチン・結核予防ワクチン〔サブユニット-、DNA-およびリコンビナント-BCGワクチン(rBCG)〕の開発。② キラーT, granulysin,TLRによる、病態解明と新しい治療法開発。 ④ ツ反に代わる結核感染特異的診断法の開発を目的とする。
研究方法
結核菌のHsp65 DNAを用いた。Hsp65+IL-12DNAワクチンをマウスに免疫し、ヒト型結核菌H37Rvを投与する系を用いた。同様にワクチンをカニクイザル(最もヒト結核感染に近い)に接種した。プライム-ブースト効果を解析した。(マウス、サルの系で)
結果と考察
(1)BCGより1万倍強力な結核予防ワクチン(Hsp65+IL-12DNA) 開発に成功。
(2)プライム-ブースト法を用い、BCGでプライムしこのワクチンでブ-ストすると極めて強力なワクチン効果。本邦(幼児はBCGでプライム)の成人ワクチンに有用。
(3)世界で初めてこれが結核治療ワクチン効果。
(4)WHO TB Vaccine Meeting メンバーに選出。このワクチンがWHO推薦の最先端のワクチンの一つ。
(5)BCGより強力なr72f BCGワクチンの開発に成功。
(6)ヒト結核治療モデルSCID-PBL/huの作製に成功し、これを用い新しい結核化学療法剤開発に成功。
(7)ツ反に代わる新しい結核感染特異的診断法の開発に成功。①DPPD皮内反応 ②ESAT-6、の二種。結核集団感染の早期発見の画期的な行政施策。
(8)結核菌殺傷蛋白granulysinによる予後診断法・治療法を開発。Tgマウスで結核菌殺傷効果を発見。
(9)スーパー・スプレッダー多剤耐性結核菌を発見した。結核病室の個室化等の重要な行政施策となる。この菌はTLRの認識機構をエスケープする結果を発見。
(10)BCGに代わる1万倍強力な結核ワクチン・化学療法剤・granulysin予後診断法は日本、世界の結核対策に貢献し、行政・施策に極めて重要。
結論
(1)BCGより1万倍強力な結核予防ワクチン(Hsp65+IL-12DNA) 開発に成功。
(2)このワクチンがWHO推薦の最先端のワクチンの一つ。
(3)スーパー・スプレッダー多剤耐性結核菌を発見。
(4)結核菌殺傷蛋白15K granulysinを発見。新しい結核化学療法剤を開発。

公開日・更新日

公開日
2005-05-11
更新日
-

文献情報

文献番号
200400627B
報告書区分
総合
研究課題名
結核菌症の病態解明に基づく新たな治療法等の開発に関する研究:〔抗結核キラーTリンパ球・結核殺傷蛋白による病態解明に基づく結核ワクチン(サブユニット-・DNA-・リコンビナントBCG-ワクチン)・化学療法剤の開発による新しい治療・予防・診断法〕
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 全司(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 坂谷 光則(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 内科)
  • 矢野 郁也(日本BCG研究所 中央研究所)
  • 螺良 英郎((財)大阪結核研究会)
  • 大原 直也(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔病原微生物学)
  • 吉田 栄人(自治医科大学 感染免疫学)
  • 赤川 清子(国立感染症研究所 免疫部)
  • 倉島 篤行(国立病院機構東京病院 臨床研究部)
  • 土肥 義胤(甲子園大学 栄養学部)
  • 菅原 勇((財)結核予防会 結核研究所 抗酸菌レファレンスセンター)
  • 原 寿郎(九州大学大学院医学研究院 成長発達医学)
  • 竹田 潔(九州大学生体防御医学研究所 ゲノム機能制御学)
  • 井上 義一(独立行政法人 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
結核罹患率の横這い、難治性結核に対し、新しい治療・予防・診断の研究が必須。
したがって、BCGよりも強力な新しい結核ワクチンの開発。② キラーT, granulysin(Gra), TLRによる、病態解明と新しい治療法開発。 ④ 結核感染特異的診断法の開発。 を目的とする。
研究方法
結核菌のHsp65 DNAや72f(Mtb32+39の融合タンパク)DNAを用いた。Hsp65+IL-12DNAワクチンをマウスに免疫し、ヒト型結核菌H37Rvを投与する系を用いた。同様にワクチンをモルモットやカニクイザル(最もヒト結核感染に近い)に接種した。プライム-ブースト効果を解析した。(マウス、サルの系で)
結果と考察
(1)BCGより1万倍強力な結核予防ワクチン(Hsp65+IL-12DNA) 開発に成功(マウス)。マウス、モルモット、カニクイザルでBCGより有効。
(2)BCGでプライムしこのワクチンでブ-ストすると極めて強力なワクチン効果。本邦(幼児はBCGでプライム)の成人ワクチンに有用性が示唆。
(3)世界で初めてこのワクチンとIL-6関連遺伝子ワクチンが結核治療ワクチン効果。
(4)WHO TB Vaccine Meeting メンバーに選出。このワクチンがWHO推薦の最先端のワクチンの一つ。
(5)BCGより強力なr72f BCGやrBA51BCGワクチンの開発に成功。
(6)ヒト結核治療モデルSCID-PBL/huの作製に成功し、これを用い新しい結核化学療法剤開発に成功。
(7)ツ反に代わる新しい結核感染特異的診断法の開発。①DPPD皮内反応 ②ESAT-6、の二種。結核集団感染の早期発見の行政施策。
(8)結核菌殺傷蛋白Graによる診断・治療法を開発。Tgマウスで結核菌殺傷効果。
(9)スーパー・スプレッダー多剤耐性結核菌を発見。結核病室の個室化等の重要な行政施策。この菌はTLRの認識機構をエスケープする発見。
(10)BCGに代わる1万倍強力な結核ワクチン・化学療法剤・Gra診断法は日本、世界の結核対策に貢献し、行政・施策に極めて重要。
結論
(1)BCGより1万倍強力な結核予防ワクチン(Hsp65+IL-12DNA) 開発に成功。
(2)このワクチンがWHO推薦の最先端のワクチンの一つ。
(3)スーパー・スプレッダー多剤耐性結核菌を発見。
(4)結核菌殺傷蛋白Graを発見。新しい結核化学療法剤を開発。

公開日・更新日

公開日
2005-05-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-