特定健診保健指導における地域診断と保健指導実施効果の包括的な評価および今後の適切な制度運営に向けた課題克服に関する研究

文献情報

文献番号
201120058A
報告書区分
総括
研究課題名
特定健診保健指導における地域診断と保健指導実施効果の包括的な評価および今後の適切な制度運営に向けた課題克服に関する研究
課題番号
H23-循環器等(生習)・一般-008
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
今井 博久(国立保健医療科学院)
研究分担者(所属機関)
  • 安村 誠司(福島県立医科大学 医学部)
  • 津下 一代(あいち健康の森健康科学総合センター)
  • 岡村 智教(慶応義塾大学 医学部)
  • 緒方 裕光(国立保健医療科学院 研究情報支援研究センター)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
  • 成木 弘子(国立保健医療科学院)
  • 佐田 文宏(国立保健医療科学院 生活環境研究部)
  • 中尾 裕之(国立保健医療科学院 政策技術評価研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、生活習慣病(特に特定健診保健指導制度の対象疾病)に関する地域診断の方法論の総括を行い、それを踏まえながら保健指導の効果評価からの知見を収集及び検証を実施、本制度の推進に質する成果をまとめて提示することである。また総括結果ならびに効果評価の過程から明らかにされる制度運営上の課題や要望の整理を行い、それらの妥当性や意義を検討することである。
研究方法
地域診断の研究では、当院の検討会で得られる成果の基盤を生かしながら、特定健診保健指導制度を「地域診断」という視点から評価する。保健指導の効果の評価は、主に申請者、分担者らによる研究成果を整理した評価結果の提示し、追加的に実施するメタ分析による評価の提示、文献のシステマティック・レビューによる評価結果の提示から実施する。
結果と考察
地域診断の方法論の総括では、単純に地域診断の事例収集の提示ではなく、1)健康増進計画で定められている主な指標(有病者数・予備群数等、健診実施率・保健指導実施率等、合併症率、脳卒中等による死亡率等)を使用して実施した地域診断の事例、2)性・年齢調整なども使用し、さらに対象集団を取り巻く社会的あるいは経済的環境を加味した指標を使った地域診断方法を採用した事例、などを収集し系統立てて分類を検討した。
保健指導実施の効果の評価では、主に申請者、分担者らによる研究成果を整理した評価結果の提示また追加的に実施するメタ分析による評価を提示した。また、文献や報告書、その他の知見のシステマティック・レビューによる特定健診・特定保健指導の評価結果をまとめた。
制度運営の課題や要望の総括では、研究班内の分析結果から抽出した課題、研究者や実務家らによる課題・要望の指摘が掲載された文書、各種学術団体あるいは医師会・看護協会・栄養士会などからの要望書や文書などからシステマチックに収集し総括した。
結論
特定健診保健指導制度は開始から約四年以上が経過し、初期段階における様々な研究成果が明らかになりつつある。そうした成果に関して批判的に検討を加えて提示することは、今後の制度運営の推進において欠かせないものであり、政策担当者のみならず現場の保健師・管理栄養士、あるいは研究者などから強く要請されるものであり、初年度では上述したように地域診断の検討、特定保健指導の効果の包括的評価、制度運営の課題と要望の総括について当初の予定通りに達成できた。

公開日・更新日

公開日
2015-10-13
更新日
-

収支報告書

文献番号
201120058Z