文献情報
文献番号
200905016A
報告書区分
総括
研究課題名
特定保健指導の質の確保・維持・向上のための支援方法の類型化及び評価手法に関する研究
課題番号
H21-特別・指定-014
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
横山 徹爾(国立保健医療科学院)
研究分担者(所属機関)
- 荒木田 美香子(国際医療福祉大学 地域看護学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
4,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
生活習慣病およびその予備群を減少させるためには、特定健診・特定保健指導を効果的に実施する必要がある。本研究では、特定保健指導において、どのような対象者に、どのような保健指導を行うと効果的であるかを明らかにするための、評価分析手法を開発することを目的とする。
研究方法
健診受診時と翌年の健診受診時のリスク要因の変化によって、保健指導の効果を定量的に評価するための方法論を整理した。実際にいくつかの国保、健保、事業所の協力を得て、保健指導を受けた者と受けなかった者とで、平成20年度と平成21年度の特定健診時の体重等のリスク要因(体重等)の変化を、実施機関別、保健指導の有無別、支援群別、性・年齢別、ポイント別、行動変容ステージ別等で比較した。
結果と考察
リスク要因の多くは、保健指導未実施群でも自然に改善する傾向があったが、実施群ではより大きな改善が認められた。保健指導により行動変容ステージが向上し、生活活動の変化も期待できることがわかった。また、統計的な有意差は認められなかったが、200-250ポイントがもっとも体重減少率が大きく、ポイントと体重減少は直線回帰ではない可能性がある。身体活動変化の改善、保健指導の実施は体重減少に有効であった。反対に、睡眠習慣の改善および喫煙習慣の改善は体重減少の阻害要因となる傾向にあった。
結論
保健指導の効果の定量的な評価法を整理し、保健指導の効果に影響を及ぼすいくつかの要因を明らかにした。健診受診時と翌年の健診受診時のリスク要因の変化によって、保健指導の効果を対象者の特性に応じて定量的に評価するためには、自然な変化を考慮するために、「健診を受診し保健指導に該当したが保健指導を利用しなかった群」を現実的な対照群として交絡変数を可能な限り調整することが望まれる。
公開日・更新日
公開日
2010-06-01
更新日
-