特発性心筋症に関する調査研究

文献情報

文献番号
200834037A
報告書区分
総括
研究課題名
特発性心筋症に関する調査研究
課題番号
H20-難治・一般-022
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
北風 政史(国立循環器病センター 臨床研究開発部)
研究分担者(所属機関)
  • 筒井 裕之(北海道大学 医学系研究科)
  • 久保田 功(山形大学 医学部)
  • 永井 良三(東京大学 医学系研究科)
  • 小川 聡(慶應義塾大学 医学部)
  • 和泉 徹(北里大学 医学部)
  • 磯部 光章(東京医科歯科大学 医歯学総合研究科)
  • 小室 一成(千葉大学 医学研究院)
  • 山岸 正和(金沢大学 医薬保健研究域)
  • 松森 昭(京都大学 医学系研究科)
  • 友池 仁暢(国立循環器病センター 病院)
  • 中谷 武嗣(国立循環器病センター 臓器移植部)
  • 斎藤 能彦(奈良県立医科大学 医学部)
  • 松崎 益徳(山口大学 医学系研究科)
  • 砂川 賢二(九州大学 医学系研究科)
  • 今泉 勉(久留米大学 医学部)
  • 鄭 忠和(鹿児島大学 医歯学総合研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
35,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1995年に提案されたWHO/ISFCによる特発性心筋症のガイドライン作成時点から、病態、診断法の進展が著しく、近年、AHAやESCなどの欧米における特発性心筋症のガイドラインが新たに提唱された。我が国においても、特発性心筋症研究班により平成17年に「特発性心筋症診断の手引き」が作成された。10年以上経過した現在、新たな手引きの作成が期待される。本研究班は、特発性心筋症の病因・病態・診断・治療における我が国における臨床実態および臨床研究に関する情報を収集および統括し、特発性心筋症に関する新たなエビデンス構築を目的としている。
研究方法
①特発性心筋症のエビデンスの整理、②クリニカルニーズの調査および整理、③新しいエビデンスの創出を行うために、本研究班は3つの層にわかれた研究デザインを構築することとした。すなわち、(Ⅰ)全体研究、(Ⅱ)サブグループ研究、(Ⅲ)個別研究の3段階である。(Ⅰ)全体研究としては、前向き登録研究(CCMM研究)を継続とする。(Ⅱ)サブグループ研究としては、心筋症・心不全ネットワークとしての位置づけとして、新たなエビデンス構築を目指した研究課題の提案募集を行った。(Ⅲ)個別研究として、各班員による特発性心筋症に関する臨床研究および基礎研究を進めた。
結果と考察
全体研究として、特発性心筋症の前向き登録研究(CCMM研究)を継続して行った。サブグループ研究としては、心筋症患者の遺伝子解析に関する臨床研究や心筋症における抗心筋自己抗体に関する臨床研究など8課題の研究課題が提案された。今後、これらの研究課題に対して、心筋症・心不全ネットワーク研究として進めていく予定である。心臓移植が行われて10年近く経過する現時点において、心筋症の診断を病理組織を用いた再評価を行う時期であるとの研究班会議より提案され、本年度を目標に検討を進める予定となった。個別研究としては、基礎研究から臨床研究へと様々なレベルにおいて、心筋症における病因、病態、診断、治療法の開発に関しての研究がすすめられた。
結論
本研究班において、3層構造による研究デザインにより、特発性心筋症における新たなエビデンス構築を行い、得られたエビデンスを社会に普及・還元することを目指す。

公開日・更新日

公開日
2009-04-02
更新日
-