文献情報
文献番号
200824010A
報告書区分
総括
研究課題名
再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
H18-がん臨床・一般-010
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
後藤 功一(国立がんセンター東病院 呼吸器科)
研究分担者(所属機関)
- 田村友秀(国立がんセンター中央病院)
- 森 清志(栃木県立がんセンター)
- 岡本浩明(横浜市立市民病院)
- 野田和正(神奈川県立がんセンター)
- 横山 晶(新潟県立がんセンター新潟病院)
- 樋田豊明(愛知県がんセンター中央病院)
- 今村文生(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター)
- 松井 薫(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)
- 中川和彦(近畿大学医学部)
- 武田晃司(大阪市立総合医療センター)
- 木浦勝行(岡山大学大学院)
- 河原正明(独立行政法人国立病院機構 近畿中央胸部疾患センター)
- 根来俊一(兵庫県立がんセンター)
- 西條長宏(国立がんセンター東病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
18,915,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
再発小細胞肺がん(初回治療が奏効し、治療終了から90日以上経過して再発を認めたsensitive relapse、75歳以下、ECOG PS 0-2)を対象にして、現在の標準的治療法と見なされるノギテカン(NGT)療法に対するシスプラチン+エトポシド+イリノテカン療法(PEI療法)の優越性を検証することを目的とする。プライマリーエンドポイントは生存期間である。
研究方法
NGT療法は、ノギテカン1.0 mg/m2(day1-5)、3週間隔、4コースとする。PEI療法は、第1週目:シスプラチン(25 mg/m2, day 1)+エトポシド(60 mg/m2, day 1-3)、第2週目:シスプラチン(25 mg/m2, day 1)+イリノテカン(90 mg/m2, day 1)の2週間を1コースとして5コース(計10週)の治療法である。生存期間中央値(MST)を8ヶ月から12ヶ月に向上させることを見込んでいる。予定症例数は180例で集積期間は4年を予定している。
結果と考察
平成18年8月にJCOGプロトコール審査委員会の承認を経て、平成19年9月20日より試験を開始した。平成19年9月~平成20年3月に9例、平成20年4月~平成21年3月に43例が登録され、合計52例が登録されている。
近年、再発小細胞肺がんは、初回化学療法が奏効し、治療終了から60-90日以上経過して再発を認めるsensitive relapseと、初回治療に奏効しない、あるいは奏効しても60-90日以内に再発を認めるrefractory relapseの2つに分類されている。このうちsensitive relapseに対して、これまで世界で3つの第III相試験が報告され、NGT療法が再発小細胞肺がんに対する標準治療とみなされている。そこで、小細胞肺がん(sensitive relapse)に対する標準治療の確立を目指して、 NGT療法と我々が開発したPEI療法の第III相比較試験を開始した。
近年、再発小細胞肺がんは、初回化学療法が奏効し、治療終了から60-90日以上経過して再発を認めるsensitive relapseと、初回治療に奏効しない、あるいは奏効しても60-90日以内に再発を認めるrefractory relapseの2つに分類されている。このうちsensitive relapseに対して、これまで世界で3つの第III相試験が報告され、NGT療法が再発小細胞肺がんに対する標準治療とみなされている。そこで、小細胞肺がん(sensitive relapse)に対する標準治療の確立を目指して、 NGT療法と我々が開発したPEI療法の第III相比較試験を開始した。
結論
再発小細胞肺がんの予後改善を目的とした「再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究」では、「再発小細胞肺癌に対するNGT療法とPEI療法を比較する第III相試験(JCOG0605)」を平成19年9月20日より多施設共同試験として開始し、平成20年度中には43例が登録され、合計52例の登録があり、順調に症例を集積中である。
公開日・更新日
公開日
2009-04-16
更新日
-