がんの診療科データベースとJapanese National Cancer Database(JNCDB)の構築と運用

文献情報

文献番号
200823052A
報告書区分
総括
研究課題名
がんの診療科データベースとJapanese National Cancer Database(JNCDB)の構築と運用
課題番号
H19-3次がん・一般-038
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
手島 昭樹(大阪大学大学院 医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 三木 恒治(京都府立医科大学大学院)
  • 日月 裕司(国立がんセンター中央病院)
  • 笠松 高弘(国立がんセンター中央病院)
  • 木下 貴之(国立がんセンター中央病院)
  • 呉屋 朝幸(杏林大学 医学部)
  • 光森 通英(京都大学大学院 医学研究科)
  • 宇野 隆(千葉大学大学院 医学研究院)
  • 中村 和正(福岡大学病院)
  • 角 美奈子(国立がんセンター中央病院)
  • 戸板 孝文(琉球大学大学院 医学研究科)
  • 古平 毅(愛知県立がんセンター)
  • 権丈 雅浩(広島大学大学院 医歯薬総合研究科)
  • 小川 和彦(琉球大学医学部附属病院)
  • 鹿間 直人(信州大学医学部附属病院)
  • 大西 洋(山梨大学 医学部)
  • 小泉 雅彦(大阪大学大学院 オンコロジーセンター)
  • 安藤 裕(放射線医学総合研究所)
  • 中川 恵一(東京大学大学院 医学研究科)
  • 塚本 信宏(埼玉医科大学病院)
  • 小塚 拓洋(癌研有明病院)
  • 沼崎 穂高(大阪大学大学院 医学系研究科)
  • 寺原 敦朗(東京大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
25,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
米国National Cancer Database(NCDB)を目標に、①臨床治療面を重視した全国的がん診療評価システム(有効性、安全性)の構築と運用、②診療科DBの整備と臓器別がん登録、院内、地域がん登録との情報共有、③電子カルテシステムへの装填、④放射線治療(放治)部門の標準登録様式策定、装置間連携、⑤がん登録法制化の可能性の検討、を行う。
研究方法
①診療科DB雛型としての臓器別がん登録との情報共有。
②放治基本DB、各論DB開発、全国放治施設への提供。
③装置間連携(標準化)に関するIHE-JRO委員会、JASTRO DB委員会との協力・支援。
④米国NCDB国際比較研究とI社視察と交渉。
⑤がん登録(臓器、手技別)の啓発活動。
結果と考察
①食道癌全国登録を連結不可能匿名化(ハッシュ化)にて再開した。個人情報は院内癌登録様式に統一し、将来の情報共有に備えた。前立腺癌は調整中。乳癌、子宮頚癌、肺癌で学会提案中。
②放治の基本、各論DBをJASTRO HPに公開しオープンソース化した。
③日米学会と企業と連携・活動している。放治構造調査結果(2007年18万人)から全癌患者への放治適用率25%と算出した。欧米並みの50-60%への増加による臓器横断的なDBの役割が示唆された。大阪府がん登録乳癌成績との関連を分析し、構造と治療成績の相関を観察した。
④I社放治部門のデータ管理システムへのJNCDB調査項目の装填可能性を協議し、日本語化開発を支援した。
⑤がん登録(臓器別、手技別)啓発のためのわかりやすいパンフレット作成作業を開始した。
結論
①放治標準DBは完成し、オープンソース化させ、個人情報部分は院内癌登録様式統一化した。
②中断していた臓器別がん登録再開に貢献した。
③地域がん登録との連携可能性を示した。
④がん登録の啓発を進めている。
JNCDBの開発と運用によりわが国のがん診療の実態が正確に把握され、医療現場の質向上に具体的に寄与する。

公開日・更新日

公開日
2009-03-30
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-12-01
更新日
-