在宅および施設における要介護・要支援高齢者に必要な介護サービス量を推定するモデルの開発に関する研究

文献情報

文献番号
200821042A
報告書区分
総括
研究課題名
在宅および施設における要介護・要支援高齢者に必要な介護サービス量を推定するモデルの開発に関する研究
課題番号
H19-長寿・一般-013
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
筒井 孝子(国立保健医療科学院 福祉サービス部)
研究分担者(所属機関)
  • 東野 定律(静岡県立大学 経営情報学部)
  • 三島 和夫(国立精神・神経センター 精神保健研究所 精神生理部)
  • 宮野 尚哉(立命館大学 理学部)
  • 中嶋 和夫(岡山県立大学 保健福祉学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
8,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、高齢者の状態像に応じた予防並びに介護サービスそれぞれの必要性とその量を推定するモデル開発をすることを目的としている。
研究方法
本年度(平成20年度)は、第1に、昨年度の「介護重視型高齢者群」との比較のために、予防重視群に提供していたサービス内容及び時間、さらに時間帯別介護内容を分析し、明らかにした。第2に、予防重視群の多くが在宅生活を継続していることを鑑み、在宅要介護高齢者の実態について1分間タイムスタディ調査を実施し、調査の対象となった在宅要介護高齢者の状態および当該高齢者がどのような介護を受けているかを明らかにした。
分担研究では、介護サービスを受けている認知症高齢者でのBPSDと睡眠症の罹患実態、その日内変動パターン(時間的分布)、BPSDと睡眠障害が介護負担に及ぼす背景要因、介護負担度との関係について解析を行った。
さらに、介護重視群と予防重視群という高齢者の分類に利用した「データ同期」という解析手法が、要介護認定データのような高次元かつ大規模なデータベースを分析するために開発されたものであることを鑑み、本解析手法とすでに先行研究として示されている「自己組織化写像法」とが数学的に等価であるかについて検証した。
結果と考察
(1)「予防重視型高齢者群」の基本情報について、介護重視群との比較を行い、その特徴を明らかにした。
(2)予防重視群に提供されていたサービス内容及び時間を分析した。
(3)在宅生活を継続していた要介護高齢者において、予防重視群となる者を抽出し、これらに対して提供された介護サービスの時間と要介護高齢者自身の生活時間の調査を実施した。
(4)在宅で生活を継続している要介護高齢者の属性とどのような介護保険サービスを利用しているかを明らかにした。
(5)タイムスタディ調査より、在宅の要介護高齢者が居宅内で家族から、どのような介護をどのくらい受けているかを明らかにした。
(6)予防重視群と介護重視群との弁別をするための解析方法である「同期分析」の妥当性を検証した。
(7)介護サービスを受けている認知症高齢者のBPSDと睡眠障害の罹患実態、その日内変動パターン、BPSDと睡眠障害が介護負担に及ぼす背景要因、介護負担度との関係について解析を行った。
結論
今年度の研究結果より、在宅及び施設において、予防重視群に提供されるサービスの標準的なモデルを検討するための必要な基礎的な資料が提供された。

公開日・更新日

公開日
2017-10-03
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-04-16
更新日
-