関節リウマチの頚椎・上肢機能再建に関する研究

文献情報

文献番号
200400720A
報告書区分
総括
研究課題名
関節リウマチの頚椎・上肢機能再建に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
米延 策雄(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 岩崎 倫政(北海道大学大学院医学研究科整形外科学分野講師)
  • 松永 俊二(鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学講師)
  • 藤村 祥一(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
  • 石井 祐信(独立行政法人国立病院機構西多賀病院)
  • 中原 進之介(独立行政法人国立病院機構岡山医療センター)
  • 水関 隆也(広島県身障者リハビリテーションセンター)
  • 正富 隆(大阪厚生年金病院)
  • 行岡 正雄(行岡病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
23,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
関節リウマチ(RA)における頚椎・上肢個々の再建手術は進歩してきたが、複雑な機能があるため機能再建の総合的計画を立てることが困難な状況にある。本研究では①本邦での頚椎・上肢病変治療の現状把握、②頚椎・上肢手術の従来の評価法検証と新たな方法の開発、③安全確実な外科治療法の開発、④外科治療に対するストレス評価法確立を行う。
研究方法
1.本邦のRA頚椎手術現況を全国調査で把握する。2.頚椎病変の外科治療成績を多施設後ろ向きに調査する。3.コンピュータ工学技術を用い頚椎固定術で安全確実なスクリュー刺入を支援するシステムを開発する。4.上肢個々の関節別の評価基準と上肢全体の機能評価との関連を調査する。5.疾患特殊性を加味した頚椎手術の新しい成績評価基準を試作する。6.頚椎―上肢複合運動を動作解析手法で分析する。7.患者ストレスのホルモン測定による分析を検討する。
結果と考察
結果。1.全国調査で236RA頚椎手術の方法、神経症状、手術経緯等のデータを得た。2.7施設のRA頚椎手術295例の手術法や成績、合併症を示し、成績影響因子、生命予後関連因子を明らかにした。3.CT画像を3次元化しスクリュー刺入を計画する支援ソフトを開発した。4.RA上肢手術での個々の関節評価と上肢全体の機能評価との差を明らかにした。5.頚椎手術の新しい評価基準試案を作成、評価を開始した。6.光学式3次元位置計測システムで頚椎-上肢動作の成分分析を可能にした。7.ストレスを評価する生物学的指標間の相関を明らかにした。
考察。頚椎・上肢機能障害の内容・程度の分析は容易でない。最近ではエビデンスに基づく治療が求められるが、その基となるデータは少ない。データを得るには評価基準設定が不可欠、基礎となる。さらに単独施設で有意な結論を導く症例数の確保が難しい状況では多施設研究が必須となるが、基盤作りに本研究は資する。さらに、侵襲の大きな手術での安全性・確実性をコンピュータ工学技術の導入で高められる可能性が示せたと考える。
結論
頚椎-上肢は共同して様々な日常生活動作を行っており、多関節が罹患するRAでは、治療計画を立てる上で統合的・分析的機能評価が欠かせない。これを完成させることで有効な治療計画を立案が可能となり、患者にとって有効な、医療経済にとって効率的な治療が可能となる。

公開日・更新日

公開日
2005-05-13
更新日
-

文献情報

文献番号
200400720B
報告書区分
総合
研究課題名
関節リウマチの頚椎・上肢機能再建に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
米延 策雄(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 三浪 明男(2002-2003年度)(北海道大学大学院医学研究科整形外科学分野)
  • 藤村 祥一(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
  • 石井 祐信(独立行政法人国立病院機構西多賀病院)
  • 中原 進之介(独立行政法人国立病院機構岡山医療センター)
  • 行岡 正雄(行岡病院)
  • 水関 隆也(広島県身障者リハビリテーションセンター)
  • 松永 俊二(2003-2004年度)(鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学)
  • 正富 隆(大阪厚生年金病院)
  • 岩崎 倫政(2004年度)(北海道大学大学院医学研究科整形外科学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
関節リウマチ(RA)における頚椎・上肢個々の再建手術は進歩してきたが、複雑な機能があるため機能再建の総合的計画を立てることが困難な状況にある。本研究では①本邦での頚椎・上肢病変治療の現状把握、②頚椎・上肢手術の従来の評価法検証と新たな方法の開発、③安全確実な外科治療法の開発、④外科治療に対するストレス評価法確立を行う。
研究方法
1.本邦のRA頚椎手術現況を全国調査で把握する。2.頚椎病変の外科治療成績を多施設後ろ向きに調査する。3.コンピュータ工学技術を用い頚椎固定術で安全確実なスクリュー刺入を支援するシステムを開発する。4.上肢個々の関節別の評価基準と上肢全体の機能評価との関連を調査する。5.疾患特殊性を加味した頚椎手術の新しい成績評価基準を試作する。6.頚椎―上肢複合運動を動作解析手法で分析する。7.患者ストレスのホルモン測定による分析を検討する。
結果と考察
結果。1.全国調査で236RA頚椎手術の方法、神経症状、手術経緯等のデータを得た。2.7施設のRA頚椎手術295例の手術法や成績、合併症を示し、成績影響因子、生命予後関連因子を明らかにした。3.CT画像を3次元化しスクリュー刺入を計画する支援ソフトを開発した。4.RA上肢手術での個々の関節評価と上肢全体の機能評価との差を明らかにした。5.頚椎手術の新しい評価基準試案を作成、評価を開始した。6.光学式3次元位置計測システムで頚椎-上肢動作の成分分析を可能にした。7.ストレスの生物学的指標の指標間の相関、ステロイド投与による影響を明らかにした。
考察。頚椎・上肢機能障害の内容・程度の分析は容易でない。最近ではエビデンスに基づく治療が求められるが、その基となるデータは少ない。データを得るには評価基準設定が不可欠、基礎となる。さらに単独施設で有意な結論を導く症例数の確保が難しい状況では多施設研究が必須となるが、基盤作りに本研究は資する。さらに、侵襲の大きな手術での安全性・確実性をコンピュータ工学技術の導入で高められる可能性が示せたと考える。
結論
頚椎-上肢は共同して様々な日常生活動作を行っており、多関節が罹患するRAでは、治療計画を立てる上で統合的・分析的機能評価が欠かせない。これを完成させることで有効な治療計画を立案が可能となり、患者にとって有効な、医療経済にとって効率的な治療が可能となる。

公開日・更新日

公開日
2005-05-13
更新日
-