科学研究費研究計画書の電子受付化に関する研究

文献情報

文献番号
200401398A
報告書区分
総括
研究課題名
科学研究費研究計画書の電子受付化に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
山崎 力(東京大学大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 山本 健二(国立国際医療センター)
  • 梶尾 裕(国立国際医療センター )
  • 磯野 威(国立保健医療科学院)
  • 石塚 園子((財)日本公定書協会臨床研究データセンター戸山分室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、科学研究申請の入口となる受付部分を電子化し、更に申請書の記入必要事項に関するチェック、論理的に適合しない箇所を校正する機能を備えた電子申請システムを開発することを目的とした。また、研究成果データベースと申請データベースとの整合性についても検討した。
研究方法
申請書は、研究者個人の情報を含み、個人情報保護法の観点に立ちこれを保護する義務がある。システム要件の検討においては、電子受付システム内にある科学研究費申請書の破損、コピーに対して、外部からも内部からも厳重かつ安全に管理するシステム構築を検討した。システム設計、入力設計においては、多くの研究者が利用可能となるようにインターネットで広く利用されているWWWの技術を用いた設計とするとともに、形式的に瑕疵のない申請書が作成できるように申請データベースを設計し、記入必要事項や申請項目の整合性を検査する機能を実現させることとした。また、研究成果データベースと申請データベースとの整合性についても検討を行った。システムの詳細設計及び作成は、(財)日本公定書協会JCRAC/DMCへの外部委託により実施した。システム検証においては、構築されたαバージョンに関して機能性及び運用を考慮した検査票を作成するとともに、実際の使用環境に即した環境で外部のモニター及び研究実施者による検査を実施した。
結果と考察
電子研究システムは、システム要件の検討、入力設計、システム詳細設計及びシステム作成を経てαバージョンとして整備され、システム検証を行い、改良点・課題を検出するとともに、電子申請に活用できる機能を確認した。検査の結果、運用を行う際には改良しておくべき点や検討すべき課題が抽出されるとともに、構築されたαバージョンが電子申請に活用できる機能を有するものであることを確認した。さらに、今後の運用形態について考察を加えた。
結論
モデル的に開発された電子申請システムにより、健康増進・疾病治療・予防に関する科学研究は、申請から交付までの時間を短縮し、研究費がさらに効果的に利用されることが期待され、今後の科学研究の急速増加に十分対応可能と考える。総合科学技術会議における競争的研究資金制度改革の意見(平成15年4月21日)で求められている申請書の受け付け、書面審査、評価結果の開示等における電子システム化に寄与することが期待できる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-28
更新日
-