地域在宅高齢者の望ましいADL・QOL維持に関する縦断的介入研究

文献情報

文献番号
199800725A
報告書区分
総括
研究課題名
地域在宅高齢者の望ましいADL・QOL維持に関する縦断的介入研究
課題番号
-
研究年度
平成10(1998)年度
研究代表者(所属機関)
北 徹(京都大学)
研究分担者(所属機関)
  • 柴田博(東京都老人総合研究所・副所長)
  • 新開省二(東京都老人総合研究所・地域保健部門室長)
  • 星旦二(東京都立大学都市研究所・助教授)
  • 西川武志(北海道教育大学・教育学部医科学看護学部門・助教授)
  • 田中政春(医療法人楽山会三島病院長)
  • 森田昌宏(医療法人楽山会三島病副院長)
  • 藤原佳典(京都大学大学院医学研究科)
  • 南学(京都大学大学院医学研究科)
  • 芦田昇(京都大学大学院医学研究科)
  • 山崎雅秀(京都大学大学院医学研究科)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
平成12(2000)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
都市部及び山間部在住の高齢者を対象として、老化のプロセスを医学・心理学・社会学の三分野の学際的視点から経年的に観察し、その規定要因を明らかにし制御可能な要因について今後の地域高齢者保健福祉施策の企画立案における基礎資料を作成することである。
研究方法
本研究は3カ年計画で完結するように構成されており,本年度は農村部(神奈川県藤野町1786名、及び都市部(新潟県上越市約1500名)在宅高齢者を対象に医学・心理学社会学的項目について検診,アンケート調査等により実態を把握するための対象地区との共同体制の確立をすすめ、神奈川県藤野町についてはベースライン生活実態調査を実施した。
結果と考察
調査の結果は、基本的なADL及び高次の生活機能については年齢階級が上がるとともに低下する傾向が見られたものの、生活満足度、生活習慣、社会的ネットワークなどの身体的障害ないし退行に直接関わらない項目については著明な変化は見られなかった。
結論
①次年度以降予定する追跡調査のための基礎調査を実施した。②次年度から取り組む、地方都市「旧市街地」、「農村部」、「海岸部」での健康づくりに関する介入策を検討した。使用する健康学習教材に共通した基本コンセプトは(a)継続性及び健康のSelf-checkを重視する観点から住民による自主グループの活動を支援し、健康志向を高めること(b)健康そのものが目的ではなく、高齢者が「生きがい」ないし「自己実現」の過程でその手段として健康指向を持つこと(c)障害や虚弱状態に陥ってもそれを受容できる態度である。
③老化を反映する簡便な生化学的マーカーを新規に導入することを目的に血清アミロイドβタンパク(Ab)と脳由来神経栄養性因子(Brain-derived neurotrophic factor,BDNF)の有用性を文献的に検討した。その結果、次年度より上越市において、住民の事前了解を得て検体の採取・分析にはいることとなった。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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