文献情報
文献番号
201721041A
報告書区分
総括
研究課題名
地域医療支援病院等の医療提供体制上の位置づけに関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H29-医療-指定-001
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
伏見 清秀(国立大学法人東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 医療政策情報学)
研究分担者(所属機関)
- 清水 沙友里(医療経済研究・社会保険福祉協会 医療経済研究機構)
- 小段 真理子(国立病院機構本部総合研究センター)
- 新城 大輔(国立成育医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
3,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、地域医療支援病院を含む全国の病院に関する複数の公表データを収集し、これらのデータを組み合わせてデータベースの構築を行うとともに、一部データでは収集されない情報については地域医療支援病院への質問紙調査を実施することで、地域医療支援病院に関する分析を行うことを目的とした。今後、地域医療支援病院のあり方を考える上で、都道府県による承認要件のばらつきや病床機能の偏りといった現状を把握し、医療提供体制上の役割や位置づけを明らかにすることが目的である。
研究方法
研究にあたっては、まず分析用データベースの構築を行った。データ元はいずれも平成27年度時点の公表データであり、都道府県へ提出された地域医療支援病院からの業務報告書データおよび病床機能報告データを活用した。また、本データベースに加え、施設基準等を含む厚生局の公表データや、急性期病院の診療内容などを含むDPCデータとのリンケージを行い、多方面での分析を行った。
結果と考察
その結果、地域医療支援病院とそれ以外の病院(その他病院)との比較が可能となり、地域医療支援病院は医療従事者の配置といった体制面においても、MDC別患者数、手術数、化学療法数などの診療面でも一定の役割を果たしていることが確認された。
地域医療支援病院は、地域における中核病院という特性から二次医療圏に1つ以上あるのが望ましいとされているが、実際は必ずしも全ての二次医療圏に所在しているわけでない。地域による偏在もみられており、その承認要件についても今後の検討が待たれるが、本研究により、これまで多面的に分析されることがなかった地域医療支援病院の現状をより詳細に分析することが可能であることが明らかとなった。
地域医療支援病院は、地域における中核病院という特性から二次医療圏に1つ以上あるのが望ましいとされているが、実際は必ずしも全ての二次医療圏に所在しているわけでない。地域による偏在もみられており、その承認要件についても今後の検討が待たれるが、本研究により、これまで多面的に分析されることがなかった地域医療支援病院の現状をより詳細に分析することが可能であることが明らかとなった。
結論
本研究は、公表データを基に構築されたデータベースがその前提となるため、元データそのものに不備がある場合や、データの定義上より詳細な分析が不可能であるという限界はあるが、本研究結果は、地域医療支援病院の役割やあり方の検討を進める際の基礎資料の一つになると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2018-05-24
更新日
-