文献情報
文献番号
201709030A
報告書区分
総括
研究課題名
社会的要因を含む生活習慣病リスク要因の解明を目指した国民代表集団の大規模コホート研究:NIPPON DATA80/90/2010
研究課題名(英字)
-
課題番号
H25-循環器等(生習)-指定-022
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
三浦 克之(国立大学法人滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
研究分担者(所属機関)
- 上島 弘嗣(滋賀医科大学 アジア疫学研究センター)
- 岡山 明(合同会社生活習慣病予防研究センター)
- 岡村 智教(慶應義塾大学 医学部衛生学公衆衛生学)
- 有馬 久富(福岡大学 医学部衛生・公衆衛生学)
- 大久保 孝義(帝京大学 医学部衛生学公衆衛生学講座)
- 奥田 奈賀子(人間総合科学大学 健康栄養学科)
- 尾島 俊之(浜松医科大学 医学部健康社会医学講座)
- 門田 文(滋賀医科大学 アジア疫学研究センター)
- 喜多 義邦(敦賀市立看護大学 看護学部看護学科)
- 斎藤 重幸(札幌医科大学 保健医療学部看護学科基礎臨床医学講座)
- 坂田 清美(岩手医科大学 医学部衛生学公衆衛生学講座)
- 高嶋 直敬(滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
- 中川 秀昭(金沢医科大学 総合医学研究所)
- 中村 保幸(龍谷大学 農学部食品栄養学科)
- 西 信雄(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養・研究所 国際栄養情報センター)
- 二宮 利治(九州大学 大学院医学研究院衛生・公衆衛生学分野)
- 早川 岳人(立命館大学 衣笠総合研究機構地域健康社会学研究センター)
- 藤吉 朗(滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
- 寳澤 篤(東北大学東北メディカル・メガバンク機構 予防医学・疫学部門)
- 宮松 直美(滋賀医科大学 看護学科臨床看護学講座)
- 宮本 恵宏(国立循環器病研究センター 予防健診部/予防医学・疫学情報部)
- 村上 義孝(東邦大学 医学部社会医学講座医療統計学分野)
- 由田 克士(大阪市立大学 大学院生活科学研究科 食・健康科学講座 公衆栄養学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
47,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
わが国の循環器疾患等生活習慣病予防対策立案のため、国民の代表集団である国民健康・栄養調査および循環器疾患基礎調査対象集団を長期追跡するコホート研究を実施し、日本的ライフスタイルや社会環境の中で生まれる日本国民特有の生活習慣病リスク要因を明らかにする。健康日本21(第2次)では、健康格差の縮小が重要課題となっており、社会的要因と国民の健康との関連も明らかにする。
研究方法
申請者らが実施している1980年、および1990年の循環器疾患基礎調査の受検者を対象としたコホート研究 (NIPPON DATA80, NIPPON DATA90)、また、2010年(平成22年)実施の国民健康・栄養調査受検者を対象としたコホート研究 (NIPPON DATA2010) において、以下を実施する。
1. NIPPON DATA2010コホートの5年目追跡調査を実施する。また、2010年の国民生活基礎調査データを活用して社会的要因、生活習慣、危険因子の相互の関連を明らかにする。また、生活習慣病新規発症追跡を最長7年間継続し、社会的要因を含む発症要因を明らかにする。
2. NIPPON DATA90コホートでは25年目(平成27-28年度)の追跡を実施し、NIPPON DATA80コホートの29年追跡データとともにリスク要因の長期影響を明らかにする。また、それぞれ、国民生活基礎調査(または厚生行政基礎調査等)データの活用を進める。
3. 過去30年間にわたる国民の生活習慣病リスク要因および生活習慣の推移を明らかにする。
1. NIPPON DATA2010コホートの5年目追跡調査を実施する。また、2010年の国民生活基礎調査データを活用して社会的要因、生活習慣、危険因子の相互の関連を明らかにする。また、生活習慣病新規発症追跡を最長7年間継続し、社会的要因を含む発症要因を明らかにする。
2. NIPPON DATA90コホートでは25年目(平成27-28年度)の追跡を実施し、NIPPON DATA80コホートの29年追跡データとともにリスク要因の長期影響を明らかにする。また、それぞれ、国民生活基礎調査(または厚生行政基礎調査等)データの活用を進める。
3. 過去30年間にわたる国民の生活習慣病リスク要因および生活習慣の推移を明らかにする。
結果と考察
5年計画の最終年度である平成29年度は以下の結果を得た。研究は当初の計画どおり実施された。
① NIPPON DATA2010対象者に対して7年目の発症追跡調査を郵送、電話等で実施した。脳卒中、心筋梗塞、糖尿病等の発症が報告された場合、診断確定のために医療機関に対する2次調査を実施した。また、住民票請求により判明した死亡者について人口動態統計使用申請を行い死因確定した。社会的要因と生活習慣病リスク要因である肥満、三大栄養素摂取量、循環器疾患に関する知識の有無、受動喫煙、尿中ナトリウム/カリウム比、等の分析課題、合計12論文がJournal of Epidemiologyに採択され、NIPPON DATA2010特集号として出版された( “Cardiovascular Risk Fctors and Socioeconomic Status in Japan: NIPPON DATA2010”, J Epidemiol 2018)。
② NIPPON DATA90 対象者約9,000人のうち、住民票請求により判明した死亡者について人口動態統計使用申請を行ない、死因確定作業を行った。NIPPON DATA90について世帯構造と生命予後等との関連を明らかにした。日本循環器予防学会で発表する。また、NIPPON DATA80コホートも1980年厚生行政基礎調査データとの突合が完了し、社会的要因と生命予後の分析を開始した。他、鶏卵摂取と循環器死亡の関連(Nakamura, et al. Eur J Clin Nutr 2017)、痩身および肥満とADL低下についての関連(Okamoto, et al. Geriatr Gerontol Int 2017)など、報告した。また、「標準的な健・保健指導プログラム「平成30年度版」の「標準的な質問票の解説と留意事項」(2-31~)および「健診結果とその他の必要な情報の提供(フィードバック文例集)」(2-69~)にNIPPON DATA80/90から合計9件の論文が引用された。
③ NIPPON DATA80からNIPPON DATA2010において、30年間の血清コレステロール値に対する肥満の影響の推移等を報告した(Shibata, et al. J Epidemiol 2018)。
① NIPPON DATA2010対象者に対して7年目の発症追跡調査を郵送、電話等で実施した。脳卒中、心筋梗塞、糖尿病等の発症が報告された場合、診断確定のために医療機関に対する2次調査を実施した。また、住民票請求により判明した死亡者について人口動態統計使用申請を行い死因確定した。社会的要因と生活習慣病リスク要因である肥満、三大栄養素摂取量、循環器疾患に関する知識の有無、受動喫煙、尿中ナトリウム/カリウム比、等の分析課題、合計12論文がJournal of Epidemiologyに採択され、NIPPON DATA2010特集号として出版された( “Cardiovascular Risk Fctors and Socioeconomic Status in Japan: NIPPON DATA2010”, J Epidemiol 2018)。
② NIPPON DATA90 対象者約9,000人のうち、住民票請求により判明した死亡者について人口動態統計使用申請を行ない、死因確定作業を行った。NIPPON DATA90について世帯構造と生命予後等との関連を明らかにした。日本循環器予防学会で発表する。また、NIPPON DATA80コホートも1980年厚生行政基礎調査データとの突合が完了し、社会的要因と生命予後の分析を開始した。他、鶏卵摂取と循環器死亡の関連(Nakamura, et al. Eur J Clin Nutr 2017)、痩身および肥満とADL低下についての関連(Okamoto, et al. Geriatr Gerontol Int 2017)など、報告した。また、「標準的な健・保健指導プログラム「平成30年度版」の「標準的な質問票の解説と留意事項」(2-31~)および「健診結果とその他の必要な情報の提供(フィードバック文例集)」(2-69~)にNIPPON DATA80/90から合計9件の論文が引用された。
③ NIPPON DATA80からNIPPON DATA2010において、30年間の血清コレステロール値に対する肥満の影響の推移等を報告した(Shibata, et al. J Epidemiol 2018)。
結論
各種学会ガイドラインの作成、健康日本21推進、特定健診・特定保健指導の推進等、わが国の健康増進・生活習慣病予防対策立案への重要な提言を行う資料が得られた。今後も追跡調査、分析を続け、わが国の健康増進・生活習慣病予防対策立案のためのエビデンスの充実を図る。
公開日・更新日
公開日
2018-05-15
更新日
-