文献情報
文献番号
201434002A
報告書区分
総括
研究課題名
腹腔鏡下超音波検査を簡単操作に変える手首運動を再現した遠隔回転中心を有する多自由度自在電動アーム
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
橋爪 誠(九州大学 先端医療イノベーションセンター)
研究分担者(所属機関)
- 光石 衛(東京大学 大学院工学系研究科機械工学専攻)
- 池田 哲夫(九州大学 病院先端医工学診療部)
- 荒田 純平(九州大学 大学院工学研究院機械工学部門)
- 赤星 朋比古(九州大学 大学院医学研究院医学研究院先端医療医学部門先端医療医学)
- 中楯 龍(九州大学 先端医療イノベーションセンター )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【委託費】 医療機器開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
46,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
小型超音波走査プローブを腹腔内へ挿入し、患部を自在に操作可能なハンドヘルド型・多自由度電動化アームを開発する。さらに、リアルタイムに超音波断層画像を三次元構築、発見した病巣へのナビゲーション機能を統合し、システムとして構築する。これにより、従来の鏡視下手術の様式の中に簡便、かつ正確にリアルタイム超音波検査を導入することを目的とする。
研究方法
これまでにも、腹腔鏡下用超音波プローブは存在していたが、腹腔内で効果的な走査を行うためには不十分であり、広範な応用には至っていない。超音波プローブ走査が腹腔内で困難な理由とは、腹腔内では本来超音波プローブ操作に必要な、対象物との接地面を基準とした回転運動の生成が困難であり、得られた画像と部位との相関関係の把握が、内視鏡画像を介することで困難となるためである。
そこで本課題では、これらを解決するため、1.従来の腹腔鏡下手術から大きな様式の変化無く、腹腔内へ小型超音波プローブを挿入し、ロボット技術を応用した電動化アームによって自在に臓器表面へプローブを精密走査する電動化自在アームを開発する。さらに、2.ナビゲーションと統合し、3次元像構築、リアルタイム診断システムへと発展する。具体的には、プローブ接点に集約した先端3自由度を有し、ナビゲーション機能を統合した、超音波走査のためのハンドヘルド型・電動自在アームを開発する。
そこで本課題では、これらを解決するため、1.従来の腹腔鏡下手術から大きな様式の変化無く、腹腔内へ小型超音波プローブを挿入し、ロボット技術を応用した電動化アームによって自在に臓器表面へプローブを精密走査する電動化自在アームを開発する。さらに、2.ナビゲーションと統合し、3次元像構築、リアルタイム診断システムへと発展する。具体的には、プローブ接点に集約した先端3自由度を有し、ナビゲーション機能を統合した、超音波走査のためのハンドヘルド型・電動自在アームを開発する。
結果と考察
開発した一次試作機は、駆動部、操作ハンドルなどを一体化したハンドヘルド型のロボット装置と、制御用ユニットを内包する外部装置、ナビゲーションシステムから構成される。ロボット装置は先端に小型超音波プローブを搭載しており、回転中心をプローブ接触面中心とする3自由度動作を可能としている。図1に示す通り、3自由度動作はプローブに対してピッチ、ヨー、ロール回転の3つであり、一次試作機のために製作した操作用グリップに搭載するボタンによってそれぞれ独立して操作可能である。
さらに、ナビゲーション機能について基礎的な構築に着手し、また操作インターフェイスに関する評価システムの構築、必要動作域の抽出などを実施した。
開発した試作機を用いた動物実験を実施したところ、予定した動作を円滑に可能であり、血管位置の特定が可能であることが明らかになった。また、続く研究開発において改良すべき点が明らかになった。
さらに、ナビゲーション機能について基礎的な構築に着手し、また操作インターフェイスに関する評価システムの構築、必要動作域の抽出などを実施した。
開発した試作機を用いた動物実験を実施したところ、予定した動作を円滑に可能であり、血管位置の特定が可能であることが明らかになった。また、続く研究開発において改良すべき点が明らかになった。
結論
これらの研究成果より、計画通り開発が進捗できた。今後は一次試作の評価結果のもと、二次試作機の開発、ナビゲーション機能との統合に関して研究開発を実施する予定である。
公開日・更新日
公開日
2015-06-10
更新日
-