チームによる効果的な栄養ケア・マネジメントの標準化をめざした総合的研究-大学―施設連携による研究基盤・人材育成システムの構築の試み-

文献情報

文献番号
201115018A
報告書区分
総括
研究課題名
チームによる効果的な栄養ケア・マネジメントの標準化をめざした総合的研究-大学―施設連携による研究基盤・人材育成システムの構築の試み-
課題番号
H22-長寿・一般-006
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
吉池 信男(公立大学法人青森県立保健大学 健康科学部栄養学科)
研究分担者(所属機関)
  • 杉山 みち子(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科)
  • 高田 和子(国立健康・栄養研究所健康増進研究部)
  • 合田 敏尚(静岡県立大学食品栄養科学部)
  • 早渕 仁美(県立福岡女子大学人間環境学部栄養健康科学科)
  • 弘津 公子(山口県立大学看護栄養学部栄養学科)
  • 大原 里子(東京医科歯科大学歯学部付属病院歯科総合診療部)
  • 梶井 文子(聖路加看護大学看護学部)
  • 太田 貞司(神奈川県立保健福祉大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
14,954,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
介護保険施設入所高齢者の“食べること”を支援し、摂食嚥下障害、認知症、終末期等の困難な栄養問題を解決するためには、多職種連携協働による栄養ケア・マネジメントの取組が必要である。このことを推進するために以下の検討を行った。
研究方法
1.栄養ケア・マネジメントの質向上を図るための障害あるいは有用な因子を抽出することを目的に、全国の介護保険施設から無作為抽出した施設を対象に調査を行った。さらに、5職種(介護支援専門員、管理栄養士、介護職、看護師、口腔ケア担当者)からの協力の得られた施設を対象に追加調査を行い、多職種協働によるケアの質向上に関する要因分析を行った。2.エネルギー、たんぱく質の必要量の設定方法、適切な体重管理の目標値の設定について、予後やQOLを含む様々な指標を用いて検討した。要介護者における基礎代謝量(安静時代謝量)の測定及び健常高齢者及び歩行可能な要介護・要支援高齢者の1日の総エネルギー消費量を、二重標識水法により実測した。3.多職種協働で栄養ケア・マネジメントを担うために必要な管理栄養士のコンピテンシー項目を検討した。従来の管理栄養士教育において特に不十分であった歯科との連携に重点をおき、口腔機能に関わる教育プログラムを開発し、その効果を検証した。  
結果と考察
1.管理栄養士が多職種連携協働の連絡調整や説明指導を担い、看護師・介護職から提供される利用者情報の共有化に取り組むことが重要であることがわかった。2.適切な栄養ケアの根幹となるエネルギー必要量に関して、歩行可能な高齢者では自立・要支援ともに、身体活動レベルの設定方法を再検討する必要性がわかった。3.具体的な連携のポイントとして、管理栄養士が口腔ケア・マネジメントを効果的に学習するためのツールを開発・提案した。
結論
以上の結果等を踏まえ、施設対象者のアウトカム評価や解析を含めた検討を進め、「チームによる効果的な栄養ケア・マネジメント」のための具体的な方策は何かを示していく。

公開日・更新日

公開日
2012-07-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201115018Z