病原体等の登録・保管・輸送・廃棄に関する一括管理システムの開発と検証

文献情報

文献番号
201028031A
報告書区分
総括
研究課題名
病原体等の登録・保管・輸送・廃棄に関する一括管理システムの開発と検証
課題番号
H21-新興・一般-013
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
篠原 克明(国立感染症研究所 バイオセーフティ管理室)
研究分担者(所属機関)
  • 倉田 毅(富山県衛生研究所)
  • 駒野 淳(国立感染症研究所 エイズ研究センター)
  • 高田 礼人(北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)
  • 氏家 誠(日本獣医生命科学大学 獣医感染症学教室)
  • 山本 明彦(国立感染症研究所 細菌第二部)
  • 徐 紅(シユ ホン)(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
  • 白倉 雅之(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
  • 奥谷 晶子(国立感染症研究所 獣医科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
67,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
パンデミック感染症発生時及び改正感染症法への対応などにおけるバイオセーフティ及びバイオセキュリティの体制整備が急務である。本研究では、病原体取扱いにおけるトレーサービリティを一括管理するために新たに開発した各種機器、装置と総合管理ソフトの有用性を検証し、バイオセーフティとバイオセキュリティを統合した病原体等管理システム(ICBSシステム)の構築を目指す。
研究方法
病原体等管理システム(ICBSシステム)は個体識別技術を基本とし、試料容器一本単位ごとの内容物情報をタグと管理ソフトを用いて記録、書換え、情報の更新を行い、その履歴を自動的かつリアルタイムでデータベースに収集することにより、全情報を集中管理する。本ICBSシステムのプロトタイプは完成し、実現場において運用試験を行った。その結果を基に、実用化及び汎用化のためのシステムの改良と検証を行った。
結果と考察
試験及び検証項目は以下のとおりである。
1.システム全体の運用試験(特定病原体、インフルエンザ、地方衛生研究所、大学など)。
2.情報管理ソフトの改良、カスタマイズ及び実用性評価。
3.情報収集、伝達、データー管理装置の性能評価とカスタマイズ。
4.システム運用用容器の改良及び実用性評価。
5.病原体輸送管理システム用機器、器具の検討と運用試験。
6.国内外病原体管理関連情報の調査。
複数施設における運用試験結果より、機能特化型病原体管理システム及び病原体出納管理機能をメインとした汎用型システムの二種類が有用であることが判明した。今後、これらの要望に対応すべくシステム機能の整理を行い、さらに低コストのシステムを供給するための改良と検証を行なう。
結論
1.システムの運用試験を行い、改良と実用性について検討を行っている。
2.機能特化型病原体管理システム及び汎用型システムの二種類に分化した方が、有用であることが判明した。
3.これらの要望に対応すべくシステム機能の整理と改良を行う。
4.さらに、コストパフォーマンス、ITセキュリティなどについて改良と検証を行う。
5.本システムの複数拠点への導入は、病原体管理の効率化並びに緊急時などの迅速対応に大きく貢献するものと考える。
6.また、本システムは、病原体管理の国内標準化及び国際協調における基本システムとして応用できる。

公開日・更新日

公開日
2011-09-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201028031Z