特定疾患の疫学に関する研究

文献情報

文献番号
200834052A
報告書区分
総括
研究課題名
特定疾患の疫学に関する研究
課題番号
H20-難治・一般-037
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
永井 正規(埼玉医科大学 医学部 公衆衛生学)
研究分担者(所属機関)
  • 土井 由利子(国立保健医療科学院 研修企画部)
  • 中村 好一(自治医科大学地域医療学センター 公衆衛生学部門)
  • 廣田 良夫(大阪市立大学大学院 医学研究科公衆衛生学)
  • 川村 孝(京都大学保健管理センター 予防医療学)
  • 森 満(札幌医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
  • 坂田 清美(岩手医科大学 医学部 衛生学公衆衛生学講座)
  • 岡本 和士(愛知県立大学 看護学部)
  • 黒沢 美智子(順天堂大学 医学部 衛生学)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院 人材育成部)
  • 三宅 吉博(福岡大学 医学部 公衆衛生学)
  • 中川 秀昭(金沢医科大学 医学部 健康増進予防医学部門)
  • 杉田 稔(東邦大学 医学部 医学科社会医学講座衛生学分野)
  • 鷲尾 昌一(聖マリア学院大学 看護学部)
  • 縣 俊彦(東京慈恵会医科大学 環境保健医学講座)
  • 鈴木 貞夫(名古屋市立大学大学院 医学研究科公衆衛生学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
43,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国の各種難病の頻度分布を把握し、その分布を規定する要因(難病の原因他)を明らかにすること。さらに患者の予後、重症度、QOLの程度を確認すること。これによって難病の発生を予防し、進展・悪化を予防する。また、患者の保健・医療・福祉の各面における施策を企画・立案・実施するための厚生労働行政に科学的資料を提供し、難病対策の評価にも役立てることを目的とする。このため7つのプロジェクトを実施した。
研究方法
(1)臨床調査個人票データベースを利用した記述疫学:2003-2007年度医療受給者の臨床症状について集計解析(2)行政資料による特定疾患の頻度調査:指定統計の目的外使用の承認を得て、最長32年間の人口動態調査死亡票、平成14年、17年患者調査を利用した死亡状況、受療状況の解析(3)全国疫学調査:全国の医療施設の標本調査による患者数の推計(4)症例対照研究:8疾患の症例対照研究(5)患者フォローアップ調査:全国疫学調査から得られた患者の予後調査、及び特定の保健所が把握する医療受給者のデータベースの作成とQOL、ADLに関連する要因の解析(6)定点モニタリングによる臨床像の把握:受療患者の情報の収集と疫学像の解析(7)世界の難病死亡:WHOが発信している諸外国の死亡データを用いた我が国の難病死亡率との国際比較
結果と考察
(1)2003年から2007年までのデータベースの入力率、受給継続率、一部の疾患の臨床像を明らかにし、データベースの有効活用について検討した。(2)最近の難病の死亡率の地域集積性を示し、難病の受療率、総患者数等を集計しデータブックを刊行した。(3)2疾患について年間推計受療患者数を明らかにした。(4)4疾患について発症関連要因を示し、4疾患について調査実施あるいは計画を検討した。(5)IgA腎症の予後予測を行なった。、特発性心筋症の10年後の予後調査の計画を立てた。神経難病のQOL、ADL変化に関連する要因を明らかにした。(6)定点モニタリングシステムに登録されている新患症例について基本特性、経年変化を示した。(7)WHO死亡データの利用可能性、死因分類の検討、比較方法の検討を行ない、一部疾患の国際比較を行なった。
結論
3年計画の初年度として各プロジェクトともに着実な成果をあげた。

公開日・更新日

公開日
2009-04-03
更新日
-