大規模コホート共同研究による生活習慣病発症予防データベース構築とその高度利用に関する研究

文献情報

文献番号
200825059A
報告書区分
総括
研究課題名
大規模コホート共同研究による生活習慣病発症予防データベース構築とその高度利用に関する研究
課題番号
H20-循環器等(生習)・一般-013
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
上島 弘嗣(滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
研究分担者(所属機関)
  • 今井 潤(東北大学大学院 薬学研究科医療薬学講座臨床薬学分野)
  • 磯 博康(大阪大学大学院 医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学)
  • 玉腰 暁子(愛知医科大学 医学部公衆衛生学講座)
  • 清原 裕(九州大学大学院 医学研究院環境医学)
  • 岡村 智教(国立循環器病センター 予防検診部)
  • 三浦 克之(滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
  • 斎藤 重幸(札幌医科大学 医学部内科学第二講座)
  • 辻 一郎(東北大学大学院 医学系研究科社会医学講座公衆衛生学)
  • 中川 秀昭(金沢医科大学 健康増進予防医学)
  • 山田 美智子(財団法人 放射線影響研究所 臨床研究部)
  • 坂田 清美(岩手医科大学 衛生学公衆衛生学)
  • 岡山 明(財団法人 結核予防会 第一健康相談所)
  • 中山 健夫(京都大学大学院 医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)
  • 村上 義孝(滋賀医科大学 社会医学講座医療統計学部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
38,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、わが国の代表的なコホートの研究者が共同して生活習慣病発症予防データベースを構築するとともに、現存コホートからの研究成果の継続的な創出を通じ科学的証拠(エビデンス)を発信すること、そして上記データベースの管理・高度利用について議論することの3つの中核課題で構成されている。本年度は1) 上記データベースの構築、2) 現存コホートからの成果創出、3) 上記データベース利用を含めた生活習慣病のワークショップ開催の3つについて検討した。
研究方法
1) では、10のコホート研究を対象に死亡コード統一などを実施し、約10万人のデータベースの構築が行われた。また総死亡に関するデータベースにおいて喫煙と総死亡との関連分析を実施した。2) については各コホートから研究成果が作成されるとともに、一部のコホートにおいて共通項目の測定が行われた。3) においては、本班の成果を含めた疫学研究の情報発信と高度利用に関するワークショップを開催し、提言をまとめた。
結果と考察
1) では、疾患別死亡をエンドポイントとした約10万人のデータベースの構築が完成した。本データベースの完成によって、次年度以降、わが国の公衆衛生施策推進の基本データを迅速に提供していくことが可能となった。また総死亡データベースの検討では集団寄与危険割合を算出し、喫煙の総死亡に対するインパクトを示した。今後、本結果は喫煙対策に重要な資料となることが期待される。2) については海外の一流学術雑誌に28編(平成21年3月末現在)の掲載がなされるとともに新聞、テレビなどマスメディアを通じた国民に発信がなされた。3) については循環器疾患の危険因子、高齢者の健康、生活習慣の健康影響、生活習慣病予防の介入方法、生活習慣病の絶対リスクの5つのテーマについて議論され、本年度の報告書に提言をまとめた。本ワークショップによって、今後のデータベース利用の方向性が定まるとともに、次年度の本格解析を推進する基盤が形成された。
結論
わが国の代表的なコホートの研究者が共同して生活習慣病発症予防データベースを構築する本班において初年度として、上記データベースの構築、現存コホート研究からの継続的な情報発信、生活習慣病に関するワークショップを実施し、次年度以降の本格解析に向けた準備を整えた。

公開日・更新日

公開日
2009-05-13
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-01-27
更新日
-