文献情報
文献番号
200718033A
報告書区分
総括
研究課題名
松戸市における認知症、寝たきり高齢者の実態調査と早期対応の研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H18-長寿-一般-023
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
服部 孝道(千葉大学大学院医学研究院神経内科学)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
7,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
1.認知症及び寝たきり高齢者の介護状況をアンケート調査し、介護負担を軽減する地域対策への資料とする。
2.高齢者を対象として健康度測定調査を行って、軽度認知障害者および運動機能障害者を検出する。
3.軽度認知障害者に対して認知および身体機能訓練を行い、早期に介入することで予後を改善できるか否かを明らかにする。
2.高齢者を対象として健康度測定調査を行って、軽度認知障害者および運動機能障害者を検出する。
3.軽度認知障害者に対して認知および身体機能訓練を行い、早期に介入することで予後を改善できるか否かを明らかにする。
研究方法
1.65歳以上の要介護者がいる世帯に対して介護状況アンケート用紙を送付し、介護の経済的、時間的、精神的負担感、地域社会との関わり、介護保険サービスの利用状況や要望を調査する。
2. 比較的健康な高齢者を対象として、運動能力測定、認知機能の集団スクリーニングテストを行う。一定基準以上の低下がみられた者を対象として、診察と検査をして、軽度認知障害の診断をくだす。さらに軽度認知障害と診断された者の中で同意が得られた者を対象として、MRI、[11C]PIBを放射性薬剤として用いたPET検査を行う。
3. 健康増進プログラムを行い、プログラムに参加した群(介入群)と参加しない群(非介入群)との認知、運動機能を1年後に調べる。
2. 比較的健康な高齢者を対象として、運動能力測定、認知機能の集団スクリーニングテストを行う。一定基準以上の低下がみられた者を対象として、診察と検査をして、軽度認知障害の診断をくだす。さらに軽度認知障害と診断された者の中で同意が得られた者を対象として、MRI、[11C]PIBを放射性薬剤として用いたPET検査を行う。
3. 健康増進プログラムを行い、プログラムに参加した群(介入群)と参加しない群(非介入群)との認知、運動機能を1年後に調べる。
結果と考察
1. 介護を負担に感じている介護者が全体の77%であり、その中で介護をかなり負担あるいは非常に大きな負担と感じている者が33.3%であり、介護保険を利用していても介護負担は介護者にとってかなり重いことを示す結果と考えられた。
2.325人が一次測定に参加した。二次検診の結果、軽度認知障害と診断された者は8人、転倒の危険度が高いと判断された者は24人であった。三次調査では、11名(軽度認知障害の5名、健常者6名)が[11C]PIB PETとMRI検査を受け、軽度認知障害者4名と健常者1名において脳内にアミロイド沈着が認められ、アルツハイマー病の前駆状態である可能性が示唆された。
3.介入群(n = 59)と非介入群(n = 128) の1年間隔の2回のファイブコグの結果を比べると、視空間認知機能と言語流暢性において介入による有意な改善効果を認めた。運動機能では開眼片足立ち、落下棒テスト、Timed up & go testにおいて介入による有意な改善効果を認めた。
2.325人が一次測定に参加した。二次検診の結果、軽度認知障害と診断された者は8人、転倒の危険度が高いと判断された者は24人であった。三次調査では、11名(軽度認知障害の5名、健常者6名)が[11C]PIB PETとMRI検査を受け、軽度認知障害者4名と健常者1名において脳内にアミロイド沈着が認められ、アルツハイマー病の前駆状態である可能性が示唆された。
3.介入群(n = 59)と非介入群(n = 128) の1年間隔の2回のファイブコグの結果を比べると、視空間認知機能と言語流暢性において介入による有意な改善効果を認めた。運動機能では開眼片足立ち、落下棒テスト、Timed up & go testにおいて介入による有意な改善効果を認めた。
結論
1. 介護負担がかなり大きい実態が明らかとなり、介護負担の軽減化をはかる必要がある。
2. 一般高齢住民をスクリーニング検査することによってアルツハイマー病の前駆状態を早期に検出できる。
3. 高齢者に認知および運動機能訓練を定期的に実施することによって機能を向上されることが示された。
2. 一般高齢住民をスクリーニング検査することによってアルツハイマー病の前駆状態を早期に検出できる。
3. 高齢者に認知および運動機能訓練を定期的に実施することによって機能を向上されることが示された。
公開日・更新日
公開日
2008-07-29
更新日
-