低侵襲医療機器の実現化を目指した領域横断的な知的基盤の創出と運用に関する研究

文献情報

文献番号
200712033A
報告書区分
総括
研究課題名
低侵襲医療機器の実現化を目指した領域横断的な知的基盤の創出と運用に関する研究
課題番号
H19-ナノ-一般-007
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 敏(財団法人医療機器センター)
研究分担者(所属機関)
  • 桜井 靖久(東京女子医科大学)
  • 古幡 博(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センターME研究室)
  • 小泉 和夫(財団法人医療機器センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(ナノメディシン研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
37,746,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、低侵襲医療機器の実現化を目指し、領域横断的な知的基盤の構築と運用を行うことを目的とする。
研究方法
知的基盤は、シーズデータベース(DB)、ニーズDB、リスクDBの3つのデータベース群及び低侵襲医療機器の適用可能性、実用化ビジョンなどについてディスカッションを行うフォーラムから構成される。本研究においては、開発委員会において、低侵襲医療機器を「既存の医療技術に比べ、診療ニーズ・患者便益性の向上・改善を目指した患者に対する侵襲性のより低い新医療機器・技術」と定義し、この定義を反映させつつ、情報収集を行った。なお、平成19年度は循環器系疾患(心臓・血管)、平成20年度はがん・神経系疾患、平成21年度は整形系疾患に関する低侵襲医療技術を中心に情報収集作業を行った。
結果と考察
シーズDBは、低侵襲医療技術の要素技術等を研究開発する国内外企業を紹介する先進企業DBとして181社の情報を収集し、様々なジャーナルから低侵襲医療機器の開発に有益な論文を紹介する重要論文DBとして85文献の情報等を収集した。ニーズDBは、臨床医のニーズを紹介する医療提供側ニーズDBとして医師インタビュー調査(30名)及びWebアンケート調査(総回収数105件)を行った。また、患者のニーズを紹介する医療受益者側ニーズDBとしてWebアンケート調査(総回収数500件)を行った。リスクDBは、市販前許認可プロセス紹介する市販前許認可プロセスDBとして10機種の調査、不具合などの市販後安全性情報を紹介する市販後安全性情報DBとして6機種の調査、PL裁判に関する判例情報を紹介するPL裁判DBとして78例の調査を行った。低侵襲医療への要求や期待などを組み入れた実臨床に有用な機器開発には、ニーズDBが有益で、その実現には、最新で広視野・多角的な研究開発情報を蓄積したシーズDBが有益で、さらに開発リスクの低減に資するリスクDBが低侵襲医療機器の実現性を高めると考えられた。また、低侵襲医療機器実用化フォーラムとして、臨床側、研究者側、企業側及び規制・行政側が参加する「低侵襲医療機器としての薬剤溶出ステントへの期待」を開催した(参加者約250名)。
結論
低侵襲医療機器実現化データベースとしてのシーズDB、ニーズDB、リスクDBの基本要件の検討と初期調査を行った。

公開日・更新日

公開日
2008-06-05
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
-