文献情報
文献番号
200639005A
報告書区分
総括
研究課題名
変革期に対応する保健師の新たな専門技能獲得に関する研究
課題番号
H16-健康-一般-043
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
岡本 玲子(神戸大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 塩見 美抄(神戸大学大学院 後期博士課程)
- 尾島 俊之(浜松医科大学 健康社会医学)
- 別所 遊子(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部)
- 鳩野 洋子(国立保健医療科学院 公衆衛生看護部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域健康危機管理研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、変革期に対応する専門技能、中でも今特に強化が必要な行政保健師の専門能力を明確にし、その獲得方策について、教育方法や学習内容、教育体制などの面から幅広く検討することである。
3年計画の3年次である平成18年度の目的は、H17年度末の調査の結果をまとめ、保健師個々や自治体、大学・教育研究機関、職能団体・職能集団に対し、専門能力の獲得方策について提言を行うことである。
3年計画の3年次である平成18年度の目的は、H17年度末の調査の結果をまとめ、保健師個々や自治体、大学・教育研究機関、職能団体・職能集団に対し、専門能力の獲得方策について提言を行うことである。
研究方法
1)全国の保健師現任教育担当者への郵送自記式質問紙調査(n=226)
2)全国の保健師への郵送自記式質問紙調査(n=1261)
1)2)の研究計画は、神戸大学医学倫理委員会の審査・承認を得た。
3)提言の検討:3年間に行った調査の結果と、海外視察・資料分析、文献検討の結果より、分担研究者、研究協力者で協議検討した。提言は試案の段階で、前年度の調査で協力を得た者のうち、その後に協力申し出のあった53名に提示し意見を収集し、加筆修正した。
2)全国の保健師への郵送自記式質問紙調査(n=1261)
1)2)の研究計画は、神戸大学医学倫理委員会の審査・承認を得た。
3)提言の検討:3年間に行った調査の結果と、海外視察・資料分析、文献検討の結果より、分担研究者、研究協力者で協議検討した。提言は試案の段階で、前年度の調査で協力を得た者のうち、その後に協力申し出のあった53名に提示し意見を収集し、加筆修正した。
結果と考察
調査1)の記述データからは、保健師が専門能力習得に効果的と感じた経験は、基礎教育で保健師としての考え方の基盤を培ったこと、企画立案や住民組織支援に実際に関わったこと、実践研究をまとめ学会等で発表したことなどであった。望まれる学習方法は、新人期等に、身近なところで、グループミーティングを通して、年間を通して、ファシリテーターを得て行う方法という意見が多数を占めた。
調査2)より、保健師の専門能力到達段階の実態は、すべての専門能力について平均が6段階中3以下と低く、経験年数が上がっても、5,6段階への到達率は低いということがわかった。また、すべての専門能力の到達段階の高さに関連する要因は、保健師経験年数、包括的・鳥瞰的視野、学会発表回数であった。
海外視察等からは、基準を明確にした実践ベースの先駆的な取り組みを学ぶことができ、我が国への適用、アレンジの可能性が期待された。
調査2)より、保健師の専門能力到達段階の実態は、すべての専門能力について平均が6段階中3以下と低く、経験年数が上がっても、5,6段階への到達率は低いということがわかった。また、すべての専門能力の到達段階の高さに関連する要因は、保健師経験年数、包括的・鳥瞰的視野、学会発表回数であった。
海外視察等からは、基準を明確にした実践ベースの先駆的な取り組みを学ぶことができ、我が国への適用、アレンジの可能性が期待された。
結論
これらの結果をもとに、保健師の専門能力獲得方策のポイントを研究班で協議し、保健師個々、自治体、大学・教育研究機関、職能団体・職能集団を対象とする提言と提案をまとめた(別途リーフレットを作成)。今後これを受け、各々が保健師の専門能力獲得方策について議論し、よりよい方向に向けた協同とアクションを展開していくことが期待される。
「保健師の専門能力獲得方策 5つの提言」は、以下のURLよりダウンロードできる。
http://www.phnspace.umin.jp/home.html
「保健師の専門能力獲得方策 5つの提言」は、以下のURLよりダウンロードできる。
http://www.phnspace.umin.jp/home.html
公開日・更新日
公開日
2007-05-15
更新日
-