健やか親子21の推進のための情報システム構築および各種情報の利活用に関する研究

文献情報

文献番号
200620001A
報告書区分
総括
研究課題名
健やか親子21の推進のための情報システム構築および各種情報の利活用に関する研究
課題番号
H16-こども-一般-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山縣 然太朗(山梨大学大学院・医学工学総合研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 松浦賢長(福岡県立大学看護学部 地域・国際看護学講座)
  • 岩室紳也(ヘルスプロモーション研究センター)
  • 岡村智教(滋賀医科大学 社会医学講座(福祉保健医学))
  • 尾島俊之(浜松医科大学 健康社会医学)
  • 山中龍宏(緑園こどもクリニック)
  • 中村敬(日本子ども家庭総合研究所)
  • 谷原真一(福岡大学医学部衛生学教室 )
  • 山崎嘉久(あいち小児保健医療総合センター 保健室)
  • 仲宗根正(沖縄県福祉保健部)
  • 尾崎米厚(鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野)
  • 福永一郎(中間法人 保健計画総合研究所)
  • 櫃本真聿(愛媛大学病院医療福祉支援センター)
  • 島田美喜(東京慈恵会医科大学医学部看護学科)
  • 三砂ちづる(津田塾大学学芸学部国際関係学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
26,640,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
根拠に基づき、地域の実情に適した母子保健事業の評価・立案方策の確立のために母子保健情報の収集と活用について、個別データの集積と活用に重点を置いたシステム(母子保健MIS(マーケティング・インフォメーション・システム))の構築をめざす。
研究方法
1.「健やか親子21」の公式ホームページの運営、 2.「健やか親子21」の中間評価でえられた資料の詳細解析と新たな指標の開発、 3.母子保健MISの構築、 4.妊娠・出産と母子の長期経過についての縦断研究
結果と考察
1.公式ホームページには合計45万件を超えるアクセスがあり、健やか親子21の情報提供の役割を確立したといえる。また、取り組みのデータベースの登録事業に2004年以降に登録された事業について「セレクト2006」として43件の事業を選んだ。
2.中間評価で得られたデータより、妊婦の喫煙対策など地域での母子保健活動と指標が関連していた。一方で、連携などの新しい指標が必要である。
3.母子保健MISの構築については次の点の結果を得た。
 1)この数年で電子メールやウェブ閲覧などのIT環境は劇的に改善しており、日常業務にもコンピュータが必要不可欠となっていた。しかし、収集されたデータについては集計・分析や利活用十分に行われていなかった。
 2)母子保健情報の収集・利活用システムを運用していくために必要な2つのツール(データを電子化するためのソフト、集計データの利活用方法についてのマニュアル)の開発を行った。
 3)乳幼児健診で得られた匿名化された個別情報を、県型保健所の業務として収集・分析することにより、県型保健所が行う情報分析・還元の有用性、乳幼児健診の結果をデータベース化していない保健センターへの支援、既に自治体独自のデータベースを構築している保健センターについてその情報を県保健所に報告するための手続きについて明らかにした。
結論
1.公式ホームページは健やか親子21推進のためのメインの情報源として、定着していることが示された。
2.地域の母子保健活動を母子の健康指標のみならず連携などに関する指標およびモニタリングシステムの必要性が確認された。
3.母子保健情報収集と活用のシステム構築に必要なソフトウエア、および保健所等が分析して指導するためのソフトウエアを開発した。市町村のIT化の普及に伴い、このような情報収集システムの導入は可能であるが、それらを分析・活用するための啓発研修が必要である。4.出産体験を定義し、定量評価スケールを作成した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-11-27
更新日
-

文献情報

文献番号
200620001B
報告書区分
総合
研究課題名
健やか親子21の推進のための情報システム構築および各種情報の利活用に関する研究
課題番号
H16-こども-一般-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山縣 然太朗(山梨大学大学院・医学工学総合研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 松浦 賢長(福岡県立大学看護学部 地域・国際看護学講座)
  • 岩室 紳也(ヘルスプロモーション研究センター)
  • 岡村 智教(滋賀医科大学社会医学講座(福祉保健医学))
  • 尾島 俊之(浜松医科大学 健康社会医学)
  • 山中 龍宏(緑園こどもクリニック)
  • 中村 敬(日本子ども家庭総合研究所)
  • 谷原 真一(福岡大学医学部衛生学教室)
  • 山崎 嘉久(あいち小児保健医療総合センター 保健室)
  • 仲宗根 正(沖縄県福祉保健部)
  • 尾崎 米厚(鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野)
  • 福永 一郎(中間法人 保健計画総合研究所)
  • 櫃本 真聿(愛媛大学病院医療福祉支援センター)
  • 島田 美喜(東京慈恵会医科大学医学部看護学科)
  • 三砂 ちづる(津田塾大学学芸学部国際関係学科)
  • 藤内 修二(大分県福祉保健部健康対策課)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
根拠に基づき地域の実情に適した母子保健事業の評価・立案を実施する方策を確立するために、母子保健情報の収集と活用について、個別データの集積と活用に重点を置いたシステム(母子保健MIS(マーケティング・インフォメーション・システム))の構築をめざす。
研究方法
以下の5点について研究を実施した。
1.「健やか親子21」の公式ホームページの運営、 2.「健やか親子21」の中間評価およびその詳細解析と新たな指標の開発、 3.母子保健MISの構築とそのための地域母子保健情報の活用に関する研究、 4. 保育所型病児保育のあり方についての検討、 5.妊娠・出産と母子の長期経過についての縦断研究
結果と考察
1.公式ホームページは年間約40回の更新をし、現在45万アクセスに達しており、速やかな情報提供、2つのデータベースなどを備えた健やか親子21の情報基盤ツールとして確立した。
2.「健やか親子21」の中間評価のために、無作為に抽出された182市区町村で、12000人を対象に、乳幼児健康診査を実施し、「健やか親子21」への市区町村の取組状況とリンケージして分析を行った。その結果、喫煙対策を市町村が県や関連機関と連携して行なっていると出産後の母親の喫煙率が低いことや、母子保健の健康に関する指標だけでなく、連携などの新しい指標も母子保健活動に必要であることが明らかになった。
3.市町村における母子保健データの収集・利活用状況については、この数年でIT環境は劇的に改善しているが、乳幼児健診データの集計・分析や利活用が十分に行われていないことが明らかになった。また、母子保健情報の収集・利活用システムを運用していくために必要な2つのツール(「母子保健情報データベース」)と「母子保健データ利活用マニュアル」)を開発した。さらに、乳幼児健診の個別データ集積システムモデルの試験運用を行い、県型保健所が行う情報分析・還元の有用性が明らかになった。
4.その他、病児保育のあり方ガイドライン案の作成、出産体験尺度を作成し、尺度の検証のために長期縦断調査を実施するなどした。
結論
1.公式ホームページの運営、アクセス数の分析に加えて、取り組みのデータベースのカスタマイズを行い、健やか親子21の情報の拠点とした。
2.健やか親子21の指標について、既存資料および既存の研究班で把握できない指標について、モニタリングが必要である。
3.母子保健情報システムのソフトウエアを完成させ、保健所等での分析指導のソフトおよびマニュアルを完成させた。

公開日・更新日

公開日
2007-04-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-11-27
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200620001C

成果

専門的・学術的観点からの成果
わが国ではじめて母子保健領域の個別データ収集システムとその分析ツールを開発した。
母子保健疫学調査としては大規模な乳幼児期の調査を実施し、妊婦の喫煙率、育児への父親の参加などの状況を明らかにした。
臨床的観点からの成果
特記すべきことなし
ガイドライン等の開発
病児保育のあり方に関するガイドラインを作成した。
その他行政的観点からの成果
健やか親子21の中間評価のために、健やか親子21の指標に関する大規模全国調査を実施し、健やか親子21推進検討会(平成17年度に6回開催)に資料を提供した。
母子保健情報収集システムの構築について情報収集ソフトと同時に解析ソフトを作成した。これは、健やか親子21の中間評価で指摘されたわが国母子保健情報利活用システム整備の必要性に対して、基盤ツールとなることが期待される。
その他のインパクト
健やか親子21の公式ホームページを運用し45万件のアクセスがあり、行政の母子保健関係者のみでなく、一般市民への母子保健に関する情報を提供ツールとして確立した。
母子保健医療情報データベースを作成、運営した。これは日本最大規模の母子保健医療に関する疫学研究の成果を集積したデータベースである。
全国自治体における健やか親子21に関する取り組みのデータベースを構築・運営した。これはわが国ではじめての行政事業のデータベースである。

発表件数

原著論文(和文)
1件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
15件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
21件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
「健やか親子21」中間評価資料
その他成果(普及・啓発活動)
10件
「健やか親子21」公式ホームページ: http://rhino.med.yamanashi.ac.jp/sukoyaka/

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
鈴木孝太,薬袋淳子,成順月,田中太一郎,山縣然太朗
道府県における母子保健統計情報の収集・利活用に関する研究
厚生の指標 , 54 (2) , 14-17  (2007)

公開日・更新日

公開日
2015-06-11
更新日
-