致死性遺伝性不整脈疾患の遺伝子診断と臨床応用

文献情報

文献番号
200607059A
報告書区分
総括
研究課題名
致死性遺伝性不整脈疾患の遺伝子診断と臨床応用
課題番号
H18-ゲノム-一般-002
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
清水 渉(国立循環器病センター 心臓血管内科)
研究分担者(所属機関)
  • 堀江稔(滋賀医科大学 呼吸循環器内科)
  • 小川聡(慶應義塾大学 呼吸循環器内科)
  • 相澤義房(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 循環器内科)
  • 大江透(岡山大学大学院 医歯学総合研究科 循環器内科)
  • 古川哲史(東京医科歯科大学 難治疾患研究所 )
  • 蒔田直昌(北海道大学大学院 医学研究科 循環病態内科学)
  • 田中敏博(独立行政法人理化学研究所 遺伝子多型研究センター)
  • 赤尾昌治(京都大学大学院 医学研究科 循環器内科 )
  • 宮本恵宏(国立循環器病センター 臨床研究開発部 遺伝子検査)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 ヒトゲノム・再生医療等研究【ヒトゲノム遺伝子治療研究】
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
37,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
第一の目的は、先天性QT延長症候群(LQTS)、Brugada症候群、薬剤誘起性LQTS他の二次性LQTSなどの致死性遺伝性不整脈疾患について、遺伝子型、遺伝子変異、あるいは多型特異的な患者の管理と治療法を選択、開発することである。第二の目的は、これらの疾患の分子生物学的および電気生理学的な病態解明を行うことである。第三の目的は、致死性遺伝性不整脈疾患で、既報の原因遺伝子に変異が同定されていない症例について、新たな原因遺伝子 (遺伝子型)を同定することである。
研究方法
先天性LQTS、Brugada症候群、薬剤誘起性LQTS他の二次性LQTSなどの致死性遺伝性不整脈疾患について、遺伝子スクリーニングを施行し、同定された遺伝子型、遺伝子変異、多型などの遺伝情報と、表現型である臨床病態や治療効果との関連を検討し、これをデータベース化する。また、同定された遺伝子変異、多型の電気生理学的機能解析を施行する。さらに、多施設データベースの情報をもとに、候補遺伝子やSNPの選定とタイピング用プライマーの設計、作成を施行し、既報の原因遺伝子に変異が同定されていない症例について、候補遺伝子のSNPを網羅的に検索する。
結果と考察
各種遺伝性不整脈疾患において、既報の原因遺伝子上に新規の遺伝子変異を同定し、その電気生理学的、臨床的特徴を報告した。また、主任、分担研究施設、および研究協力施設において、先天性LQTSとBrugada症候群症例の遺伝情報と臨床情報の多施設登録を開始した。平成19年3月現在、先天性LQTSでは遺伝子型の同定された約400例、Brugada症候群では約100例の登録票の回収が終了し、現在データベースに順次入力中である。 来年度 (平成19年度) にかけて、データベース化を完了し、日本人独自の遺伝子型、遺伝子変異、あるいは多型特異的な患者の管理と治療法の選択、開発をめざす予定である。さらに、候補遺伝子やSNPの選定とタイピング用プライマーの設計、作成を完了し、来年度にかけて、候補遺伝子のSNPを網羅的に検索し、新たな原因遺伝子 (遺伝子型)の同定をめざす予定である。
結論
先天性LQTSとBrugada症候群症例の遺伝情報と臨床情報の多施設登録を開始し、また、新たな原因遺伝子 (遺伝子型)の同定のため、候補遺伝子やSNPの選定とタイピング用プライマーの設計、作成を完了した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-10-31
更新日
-