文献情報
文献番号
200500858A
報告書区分
総括
研究課題名
網膜脈絡膜・視神経萎縮症に関する調査研究
課題番号
H17-難治-019
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
石橋 達朗(九州大学大学院医学研究院 眼科学分野)
研究分担者(所属機関)
- 新家 眞(東京大学医学部 眼科)
- 小椋 祐一郎(名古屋市立大学医学部 眼科)
- 坂本 泰二(鹿児島大学医学部 眼科)
- 白神 史雄(香川大学医学部 眼科)
- 田野 保雄(大阪大学医学部 眼科)
- 寺崎 浩子(名古屋大学医学部 眼科)
- 中江 公裕(南九州大学健康栄養学部 食品栄養学科)
- 中澤 満(弘前大学医学部 眼科)
- 吉村 長久(京都大学医学部 眼科)
- 湯沢 美都子(日本大学駿河台病院 眼科)
- 和田 裕子(東北大学医学部 眼科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
31,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
1.我が国における視覚障害者の疫学調査。
2.我が国における標準的な加齢黄斑変性の診断基準作成。
3.光線力学的療法(PDT)の日本人患者に対する有効性と問題点の調査。
4.効率的なドラッグデリバリーシステムの確立。
5.網膜色素変性に対する細胞移植治療ならびに遺伝子治療法の確立。
6.視神経萎縮に対する人工視覚研究を臨床応用へ導く。
2.我が国における標準的な加齢黄斑変性の診断基準作成。
3.光線力学的療法(PDT)の日本人患者に対する有効性と問題点の調査。
4.効率的なドラッグデリバリーシステムの確立。
5.網膜色素変性に対する細胞移植治療ならびに遺伝子治療法の確立。
6.視神経萎縮に対する人工視覚研究を臨床応用へ導く。
研究方法
1.最近1年間の新規認定者(18歳以上)2034名について調査。
2.眼底写真、眼底造影、光干渉断層計の各種検査画像を資料とし、診断基準を作成。
3.米国でのプロトコールに従い施行し、 PDT施行前後の視力経過を評価。
4.21塩基対・ランダム配列のFAM siRNAをWrapped Liposomeに内包し、病変局所への集積を評価。
5.大型動物であるカニクイザルの網膜下に独自に開発した発現 ベクターを投与し評価。
6.網膜色素変性症例2例を対象として、脈絡膜上―経網膜刺激システムを導入し評価。
2.眼底写真、眼底造影、光干渉断層計の各種検査画像を資料とし、診断基準を作成。
3.米国でのプロトコールに従い施行し、 PDT施行前後の視力経過を評価。
4.21塩基対・ランダム配列のFAM siRNAをWrapped Liposomeに内包し、病変局所への集積を評価。
5.大型動物であるカニクイザルの網膜下に独自に開発した発現 ベクターを投与し評価。
6.網膜色素変性症例2例を対象として、脈絡膜上―経網膜刺激システムを導入し評価。
結果と考察
1.視覚障害原因の第一位が緑内障、次いで糖尿病網膜症、網膜色素変性、加齢黄斑変性を主とし た黄斑変性症、高度近視の順であった。
2.前駆病変(軟性ドルーゼン、網膜色素上皮異常)加齢黄斑変性(滲出型加齢黄斑変性、萎縮型 加齢黄斑変性)特殊病型(ポリープ状脈絡膜血管症、網膜血管腫状増殖)に分類した。
3.PDTの治療成績は概して欧米人に対する成績より視力 改善率・維持率は良好であった。ただ し、各患者への薬剤投与量の再検討を要する。
4.Wrapped Liposomeは既報の高分子ミセルと同様の効果が認められ有用であると考えられた。
5.SIVベクターは安全性が高く、ヒト臨床への応用が期待される。細胞治療法として、Lin-骨髄幹 細胞の硝子体内投与による神経保護治療の可能性も明らかになった。
6.STS方式で2点弁別が得られることが実証された。
2.前駆病変(軟性ドルーゼン、網膜色素上皮異常)加齢黄斑変性(滲出型加齢黄斑変性、萎縮型 加齢黄斑変性)特殊病型(ポリープ状脈絡膜血管症、網膜血管腫状増殖)に分類した。
3.PDTの治療成績は概して欧米人に対する成績より視力 改善率・維持率は良好であった。ただ し、各患者への薬剤投与量の再検討を要する。
4.Wrapped Liposomeは既報の高分子ミセルと同様の効果が認められ有用であると考えられた。
5.SIVベクターは安全性が高く、ヒト臨床への応用が期待される。細胞治療法として、Lin-骨髄幹 細胞の硝子体内投与による神経保護治療の可能性も明らかになった。
6.STS方式で2点弁別が得られることが実証された。
結論
早期発見・早期治療や社会復帰、QOL向上といった第二次予防、第三次予防に向けて新たな治療概念や治療法が着実に臨床の現場へフィードバックされつつあるとの確信が得られた。
公開日・更新日
公開日
2006-05-11
更新日
-