既存添加物の安全性確保上必要な品質問題に関する研究

文献情報

文献番号
200401153A
報告書区分
総括
研究課題名
既存添加物の安全性確保上必要な品質問題に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 恭子(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
研究分担者(所属機関)
  • 林 真(国立医薬品食品衛生研究所変異遺伝部)
  • 合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
  • 中澤 裕之(星薬科大学)
  • 永津 明人(名古屋市立大学大学院薬学研究科)
  • 李 貞範(富山医科薬科大学薬学部)
  • 尹 永淑(東京薬科大学)
  • 中嶋 圓(財)食品農医薬品安全性評価センター)
  • 荒木 明宏(日本バイオアッセイ研究センター)
  • 宮澤 眞紀(神奈川県衛生研究所理化学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全性高度化推進研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
既存添加物の安全性を確保することを目指し、その安全性試験結果評価の一助及び公的品質規格の整備のため、毒性試験の実施が必要とされる品目について、毒性試験と成分研究を連携して実施するとともに、近年、毒性試験の行われた品目についての成分研究を実施した。
研究方法
1.毒性試験:90日間反復投与毒性試験あるいは変異原性試験(細菌を用いる復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験、げっ歯類を用いる小核試験)。
2. 成分・品質に関する研究:各種機器分析等により、主成分及び微量成分等の同定、定量を行った。
結果と考察
アグロバクテリウムスクシノグリカン、キダチアロエ抽出物、コメヌカ油抽出物、サンダラック樹脂、ジャマイカカッシア抽出物、スフィンゴ脂質、ニガヨモギ抽出物について90日間反復投与毒性試験を実施した。一部の試料で肝重量の増加が示唆されたことを除き、毒性は認められなかった。エラグ酸、ヒキオコシ抽出物、ホウセンカ抽出物、ログウッド色素について復帰突然変異試験、染色体異常試験及び小核試験を、木酢液について復帰突然変異原性試験を、サンダラック樹脂、ヒメマツタケ抽出物、メバロン酸について染色体異常試験を、エレミ樹脂、没食子酸について小核試験を行った。今回の試料については問題となるような遺伝毒性は無いものと考えられた。さらに、既存添加物の復帰突然変異原性試験の結果に影響を与える諸要因について検討した。成分・品質に関する研究は、アマシードガム、アルカネット色素、アロエベラ抽出物、ウルシロウ、オゾケライト、魚鱗箔、木酢液、酵素分解ハトムギ抽出物、ゴマ油不ケン化物、コメヌカ酵素分解物、スクレロガム、精油除去ウイキョウ抽出物、タデ抽出物、チャ種子サポニン、ニガキ抽出物、ばい煎ダイズ抽出物、パフィア抽出物、ホホバロウ、マクロホモプシスガム、ユーカリ葉抽出物、レイシ抽出物について行った。
結論
一部の90日間反復投与毒性試験結果は、厚生労働省の既存添加物の安全性評価検討会における資料とされる等、既存添加物の安全性評価に寄与している。今回分析した試料の中には、既存添加物名簿の定義等に主成分の記載がない品目もあったが、基原に特徴的な成分等を同定する等、多くの知見を得ることができた。その一方、既存添加物名簿収載品目リストの記載事項に合致しない試料もあり、規格化のためには、より幅広く詳細な検討が必要と考えられた。

公開日・更新日

公開日
2005-06-17
更新日
-

文献情報

文献番号
200401153B
報告書区分
総合
研究課題名
既存添加物の安全性確保上必要な品質問題に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 恭子(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 達(国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター)
  • 神谷 研二(廣島大学原爆放射能医学研究所)
  • 関田 清司(国立医薬品食品衛生研究所毒性部)
  • 原田 昌輿(神奈川県立がんセンター臨床研究所)
  • 三森 国敏(東京農工大学農学部)
  • 林 真(国立医薬品食品衛生研究所変異遺伝部)
  • 浅倉 眞澄(中央労働災害防止協会日本バイオアッセイ研究センタ-)
  • 荒木 明宏(中央労働災害防止協会日本バイオアッセイ研究センタ-)
  • 中嶋 圓(財)食品農医薬品安全性評価センター)
  • 宮澤 眞紀(神奈川県衛生研究所理化学部)
  • 李 貞範(富山医科薬科大学薬学部)
  • 黒柳 正典(広島県立大学生物資源学部)
  • 合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
  • 中澤 裕之(星薬科大学)
  • 永津 明人(名古屋市立大学大学院薬学研究科)
  • 山崎 壮(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
  • 尹 永淑(東京薬科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全性高度化推進研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
既存添加物の安全性を確保することを目指し、その安全性試験結果評価の一助及び公的品質規格の整備のため、毒性試験の実施が必要とされる品目について、毒性試験と成分研究を連携して実施するとともに、近年、毒性試験の行われた品目についての成分研究を実施した。
研究方法
1.毒性試験:90日間反復投与毒性試験あるいは変異原性試験(細菌を用いる復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験、げっ歯類を用いる小核試験)。
2. 成分・品質に関する研究:各種機器分析等により、主成分及び微量成分等の同定、定量を行った。
結果と考察
 アグロバクテリウムスクシノグリカン、キダチアロエ抽出物、コメヌカ油抽出物、サンダラック樹脂、ジャマイカカッシア抽出物、スフィンゴ脂質、ニガヨモギ抽出物について90日間反復投与毒性試験を実施した。一部の試料で肝重量の増加が示唆されたことを除き、毒性は認められなかった。エラグ酸、ヒキオコシ抽出物、ホウセンカ抽出物、ログウッド色素について復帰突然変異試験、染色体異常試験及び小核試験を、木酢液について復帰突然変異原性試験を、サンダラック樹脂、ヒメマツタケ抽出物、メバロン酸について染色体異常試験を、エレミ樹脂、没食子酸について小核試験を行った。今回の試料については問題となるような遺伝毒性は無いものと考えられた。さらに、既存添加物の復帰突然変異原性試験の結果に影響を与える諸要因について検討した。成分・品質に関する研究は、アマシードガム、アルカネット色素、アロエベラ抽出物、ウルシロウ、オゾケライト、魚鱗箔、木酢液、酵素分解ハトムギ抽出物、ゴマ油不ケン化物、コメヌカ酵素分解物、スクレロガム、精油除去ウイキョウ抽出物、タデ抽出物、チャ種子サポニン、ニガキ抽出物、ばい煎ダイズ抽出物、パフィア抽出物、ホホバロウ、マクロホモプシスガム、ユーカリ葉抽出物、レイシ抽出物について行った。
結論
毒性試験結果は、厚生労働省の既存添加物の安全性評価検討会における資料とされる等、既存添加物の安全性評価に寄与している。今回分析した試料の中には、既存添加物名簿の定義等に主成分の記載がない品目もあったが、基原に特徴的な成分等を同定する等、多くの知見を得ることができた。その一方、既存添加物名簿収載品目リストの記載事項に合致しない試料もあり、規格化のためには、より幅広く詳細な検討が必要と考えられた。

公開日・更新日

公開日
2005-06-17
更新日
-