個別施策層に対する固有の対策に関する研究

文献情報

文献番号
200400665A
報告書区分
総括
研究課題名
個別施策層に対する固有の対策に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
樽井 正義(慶應義塾大学文学部)
研究分担者(所属機関)
  • 山野 尚美(京都府立大学社会福祉学部)
  • 太田 昌二(特定非営利活動法人 動くゲイとレズビアンの会)
  • 沢田 貴志(特定非営利活動法人SHARE国際保健協力市民の会)
  • 長谷川 博史(ジャンプ プラス)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
個別施策層6グループについて、次の方策を策定する。a) 青少年を企画・実施の主体とする啓発活動の促進、b) 在日外国人HIV対策の社会資源の活用、c) 男性同性愛者等の保健医療機関へのアクセシビリティの向上、d) 性風俗産業従事者の予防啓発のための保健医療機関との連携、e) 薬物使用者のヘルスプロモーションのための情報提供、f) HIV陽性者の社会参加をはかるスピーカー養成プログラム。
研究方法
昨年度までに実施した当事者および支援組織の調査から明らかにされたニーズと、海外における施策調査の分析を踏まえ、個別施策層の予防と治療の促進に資する情報を整理した。研究は当事者ないし支援組織と研究者との連携によって行った。
結果と考察
個別施策層当事者および医療・支援組織に対して、次の情報を冊子にまとめ、提供した。a) 青少年が自主的に啓発活動を行う際の方法、資材、支援機関、基礎知識等、b) 途上国にARV治療が導入されている現状を踏まえた、外国人の予防と検査、および日本と母国における医療情報、c) 男性同性愛者による保健医療機関の利用促進を図るために、サービス提供に際して保健医療者が配慮すべき同性愛と関連疾患に関する情報、d) 接近が困難な性風俗産業従事者への保健医療サービス提供をはかるために、欧州のモデルに日本の実情を加えたガイドライン、e) 薬物使用の防止と断薬への動機付けとを目的とした、陽性者には薬物関連問題に関する、薬物使用者にはHIV/STIに関する基礎的情報、f) 陽性者による予防啓発と、当事者の社会参加促進、QOL向上をはかるための、スピーカー・マニュアルとトレーニング・プログラム。
結論
青少年が同世代に対して予防啓発活動を自主的に行う方法と手段(a)、陽性者がスピーカーとして予防啓発を含む社会参加を行うための研修プログラム(f)、陽性者が薬物使用を回避し、薬物使用者が感染を予防して健康を促進するための基礎知識(e)、医療者が男性同性愛者および性風俗産業従事者の必要と特性に配慮して保健医療サービスを提供するための基礎知識と方法(c、d)、そして外国人に提供すべき、日本と母国における予防・治療・支援の社会資源に関する情報(b)が提示された。

公開日・更新日

公開日
2005-07-21
更新日
-

文献情報

文献番号
200400665B
報告書区分
総合
研究課題名
個別施策層に対する固有の対策に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
樽井 正義(慶應義塾大学文学部)
研究分担者(所属機関)
  • 柏崎 正雄(特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会)
  • 鳩貝 啓美(特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会)
  • 太田 昌二(特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会)
  • 沢田 貴志(特定非営利活動法SHARE国際保健協力市民の会)
  • 水島 希(SWASH)
  • 山野尚美(京都府立大学社会福祉学部)
  • 長谷川 博史(JaNP+)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
個別施策層6グループについて、次の方策を策定する。a) 青少年による啓発活動の促進、b) 在日外国人のための社会資源の活用、c) 男性同性愛者等の保健医療機関利用の向上、d) 性風俗産業従事者の予防啓発のための保健医療機関との連携、e) 薬物使用者の健康のための情報提供、f) HIV陽性者の社会参加をはかるスピーカー養成プログラム。
研究方法
1、2年目には、各個別施策層の当事者グループおよび支援組織に対して、面接・アンケート調査を実施し、当事者が受診・受検と予防に関して必要としている情報や支援を明らかにし、また支援組織が関連する海外組織から必要への対応策を分析した。3年目には、当事者自身による予防活動を支援する情報(a、e、f)、および当事者の受診・受検を促進する医療者・支援者のための情報(b、c、d)を整理した。
結果と考察
個別施策層当事者および医療・支援組織に対する冊子を制作した。a) 青少年自身による啓発活動のガイドブック(Get Started - HIV/エイズ活動はじめの一歩)、b) 途上国へのARV導入を踏まえた外国人の予防・検査、および日本と母国の医療情報(外国人HIV診療サポートガイド 2005年版 タイ編)、c) 保健医療者のための男性同性愛者等に関する情報(性的指向とHIV/STD - 同性愛者の不安とニーズに対応した保健医療サービスを提供するために)、d) 性風俗産業従事者への保健医療サービス提供のガイドライン(セックスワーカーに医療サービスを提供するための実践ガイドライン)、e) 薬物使用の防止と断薬を動機づける薬物およびHIV/STIに関する基礎的情報(こころとからだのヘルスプロモーション)、f) 陽性者による予防啓発と社会参加促進のためのスピーカー・マニュアル(HIV陽性者スピーカー研修マニュアル)。
結論
青少年が同世代に対して予防啓発活動を行う方法と手段(a)、陽性者がスピーカーとして予防啓発を含む社会参加を行うための研修プログラム(f)、陽性者が薬物使用を回避し、薬物使用者が感染を予防して健康を促進するための基礎知識(e)、医療者が男性同性愛者および性風俗産業従事者の必要と特性に配慮して保健医療サービスを提供するための基礎知識と方法(c、d)、そして外国人に提供すべき、日本と母国における予防・治療・支援の社会資源に関する情報(b)が提示された。

公開日・更新日

公開日
2005-07-21
更新日
-