再発高危険群の大腸がんに対する術後補助化学療法に関する研究

文献情報

文献番号
200400501A
報告書区分
総括
研究課題名
再発高危険群の大腸がんに対する術後補助化学療法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
森谷 宜皓(国立がんセンター中央病院(手術部))
研究分担者(所属機関)
  • 近藤 征文(JA北海道厚生連札幌厚生病院 外科)
  • 藤谷 恒明(宮城県立がんセンター 外科)
  • 池田 栄一(山形県立中央病院 外科)
  • 吉見 富洋(茨城県立中央病院 外科)
  • 固武 健二郎(栃木県立がんセンター 外科(消化器外科))
  • 澤田 俊夫(群馬県立がんセンター)
  • 小西 文雄(自治医科大学 大宮医療センター 外科)
  • 齋藤 典男(国立がんセンター東病院 大腸骨盤外科)
  • 滝口 伸浩(千葉県がんセンター 消化器外科)
  • 正木 忠彦(杏林大学 消化器外科(杏林大学附属病院))
  • 齋藤 幸夫(国立国際医療センター 大腸肛門病科)
  • 長谷川 博俊(慶應義塾大学医学部 外科学)
  • 杉原 健一(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 腫瘍外科学)
  • 炭山 嘉伸(東邦大学医学部付属 外科学第3講座)
  • 武宮 省治(神奈川県立がんセンター 消化器外科)
  • 工藤 進英(昭和大学横浜市北部病院 消化器センター)
  • 池 秀之(横浜市立大学医学部附属 市民総合医療センター 消化器病センター 消化器外科)
  • 瀧井 康公(新潟県立がんセンター新潟病院外科 大腸癌外科)
  • 山田 哲司(石川県立中央病院 消化器外科)
  • 加藤 知行(愛知県がんセンター 消化器外科部)
  • 前田 耕太郎(藤田保健衛生大学医学部 外科)
  • 大植 雅之(大阪府立成人病センター 消化器外科)
  • 三嶋 秀行(独立行政法人 大阪医療センター 消化器外科)
  • 東野 正幸(大阪市立総合医療センター 消化器外科 (下部消化管専門))
  • 冨田 尚裕(関西労災病院 外科 消化器外科)
  • 木村 秀幸(岡山済生会総合病院 外科)
  • 高倉 範尚(広島市立広島市民病院 消化器外科)
  • 棚田 稔(独立行政法人 四国がんセンター 消化器外科)
  • 岡村 健(独立行政法人 九州がんセンター 消化器外科)
  • 白水 和雄(久留米大学医学部 外科)
  • 磯本 浩晴(久留米大学医学部医療センター 外科)
  • 北野 正剛(大分大学医学部 第1外科)
  • 島田 安博(国立がんセンター中央病院 消化器内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
47,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
再発高危険度群の大腸がんに対する術後補助化学療法の有効性につき大規模臨床比較試験によりその臨床的有用性を検証する。
研究方法
JCOG0205MF「StageⅢの治癒切除大腸癌に対する術後補助化学療法としての5FU+l-LV静注併用療法とUFT+ LV錠経口併用療法とのランダム化第Ⅲ相比較臨床試験実施計画書」に従い、StageⅢの結腸癌、直腸癌(Rs, Raのみ)治癒切除患者を対象に、国際的標準治療である5FU+アイソボリン(l-LV)療法を対照群、UFT+LV錠療法を試験群として実施する。リンパ節転移数、腫瘍占拠部位、施設の3因子で前層別を行い、無再発生存期間を主評価項目とした非劣性試験である。
結果と考察
JCOG0205MF研究計画書は、平成15年1月10日にJCOG臨床試験審査委員会より承認され、2月17日より症例登録を開始した。症例登録進捗状況は、極めて順調であり、平成17年3月28日現在588例(予定症例数の54%)、平成16年度323例の症例登録を達成している。施設別累積(平成16年度登録分のみ)では、国立がんセンター中央病院137例(59例)、国立がんセンター東病院49例(26例)、愛知県がんセンター31例(15例)、千葉県がんセンター21例(11例)、大阪府立成人病センター20例(9例)、石川県立中央病院15例(8例)、大阪医療センター15例(8例)、四国がんセンター15例(6例)と多数症例の登録を行なっている。IRB承認43施設の全施設から症例登録が実施されたことは、本試験の重要性が研究者に十分に認識されているものと考えられる。新規参加施設でも、静岡がんセンター13例(13例)、箕面市立病院12例(12例)、大阪市立総合医療センター10例(7例)、東邦大大橋病院10例(5例)と大きく貢献している。月別症例登録数では、平成16年度は月平均27例となり毎月20例以上を維持し、9月には月間39例を記録した。症例登録推進のために、各施設月1例の症例登録を継続的に行なうよう依頼し、定期的な症例登録進捗状況を電子メールで配信している。
結論
国内における大腸がん術後補助療法の標準治療確立を目指して多施設共同臨床試験JCOG0205MFを開始し、順調な症例集積を行なっている。本試験結果により大腸がん治療成績の向上に大きく寄与できると確信する。

公開日・更新日

公開日
2005-04-28
更新日
-