妊娠・出産と母子の長期的経過についての縦断研究

文献情報

文献番号
200400383A
報告書区分
総括
研究課題名
妊娠・出産と母子の長期的経過についての縦断研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
三砂 ちづる(津田塾大学学芸学部国際関係学科)
研究分担者(所属機関)
  • 福島富士子(国立保健医療科学院公衆衛生看護部)
  • 丹後俊郎(国立保健医療科学院技術評価部)
  • 竹内正人(葛飾赤十字産院産科)
  • 榊原洋一(お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター)
  • 菅原ますみ(お茶の水女子大学文教育学部)
  • 小林秀資(長寿科学振興財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
(1)出産時の女性の経験、出産時産科介入指標がその後の母子の健康指標、母子関係、虐待傾向などに及ぼす影響について出産後2年以内でできる範囲で明らかにする。
(2)女性の出産経験および出産時産科指標が母子の長期的健康指標、関係性、等に及ぼす影響について知ることができる追随研究を計画する。
(3)出産時の女性の経験を客観的に把握するために、「変革につながるような出産体験―Transforming Birthing Experience (TBE)」の定義とスケール化を行い、その決定要因について、明らかにする。
研究方法
本研究は前向きコホート研究である。対象は、一年間で、参加出産施設で出産した女性とその赤ちゃんである。TBEを経験したグループと、そうでないグループに分け、出産後、面談によるフォローアップをおこない、データを収集する。リクルートメント時質問票の変数については、生育歴、生殖歴、社会経済的変数、妊娠出産時のケアなどをいれるようにする。アウトカム指標については、母子の健康状況、受療状況、産後抑うつ、子どもの気質、問題行動、母子関係などを測定できるようにする。サンプルサイズは、入手可能なデータより推計して、1000の対象で行う。
結果と考察
ベースラインでは1469名の参加を得た。4ヶ月フォローアップ終了時には967名の参加、8ヶ月フォローアップでは822名の参加が得られた。TBE尺度を用い、対象者をTBE群(662人)と対照群(566人)に分類した。出産歴の影響を調整後、出産時の体位が自由に選べること、知っている医療者によってケアされること、同一のケア提供者によって継続ケアを受けること、直接取り上げた人をよく知っていること、医療者以外の家族や友人が出産に立ち会うこと、などが統計的に有意なTBEの決定因子としてあげられた(すべてp<0.001)。科学的根拠がある、と推奨されているようなケアや産科処置が、TBEにおいても統計的に有意な決定因子であることが伺われた。
結論
全エントリーデータを使用して、「変革につながるような出産経験(TBE)」を定義するための因子分析を行ったのち、TBEの決定因子分析を行い、発表してきた。WHOが科学的根拠がある、と推奨しているケアや介入が、TBEにおいても統計的に有意な決定因子としてあげられた。今後、詳細なデータ分析と、フォローアップ調査のデータマネジメントを行うこととなる。

公開日・更新日

公開日
2005-07-04
更新日
-