遺伝性白質疾患・知的障害をきたす疾患の診断・治療・研究システム構築 

文献情報

文献番号
201811080A
報告書区分
総括
研究課題名
遺伝性白質疾患・知的障害をきたす疾患の診断・治療・研究システム構築 
課題番号
H30-難治等(難)-一般-008
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
小坂 仁(自治医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 健(国立精神・神経医療研究センター・神経研究所)
  • 久保田 雅也(国立成育医療研究センター)
  • 黒澤 健司(神奈川県立こども医療センター)
  • 才津 浩智(浜松医科大学・医学部・)
  • 佐々木 征行(国立精神・神経医療研究センター)
  • 高梨 潤一(東京女子医科大学八千代医療センター・小児科)
  • 松井 大(大津赤十字病院・脳神経内科)
  • 三重野 牧子(自治医科大学・ 医学部)
  • 村松 一洋(自治医科大学・ 医学部)
  • 山本 俊至(東京女子医科大学・附属遺伝子医療センター)
  • 吉田 誠克(京都府立医科大学大学院・医学研究科・神経内科)
  • 和田 敬仁(京都大学大学院・医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
診療ガイドライン作成・更新、患者レジストリー作成、年二回のセミナー、国際会議、創薬支援を、医師、研究者、家族会等の代表からなる研究班で継続し(H30,31,32)、オンラインでの診断コンサルトにより、診断戦略を速やかに立案、回答し、診断のための検査を紹介あるいは本研究班で実施し、地域における難病治療拠点の育成支援を継続する(H30,31,32)。新研究として、新規対象疾患の個別ガイドラインを完結させ(H30)、白質疾患診断ガイドライン”(H31,32)、および”治療可能な疾患が遅滞なく鑑別されるためのガイドライン”を作成する(H30,31)。
研究方法
I.困難な診断を支援する
白質疾患診断ガイドラインの作成を行う
II.治療可能な疾患を見逃さない
治療可能な神経疾患診断・診療ガイドラインの作成
III.継続的・包括的な提供を行う
患者会支援や、主治医への協力
IV.新しい治療法開発の支援を行う
AMED班との連携や、PMDAへの同行
結果と考察
1,診療ガイドラインの英文化(H30年6月)
下記13疾患について完成させた
先天性大脳白質形成不全症(1~11)アレキサンダー病(12)カナバン病(13)
2 治療可能な疾患ガイドライン策定
統括委員会を設置し、方向性・担当疾患・担当者を決定した。
3 医療支援ネットワークの運営
先天性大脳白質形成不全症の診断サポートのためのコンサルテーションボードDiagnostic consultation board for supporting clinical diagnosis of hypomyelnating leukodystrophiesにより各主治医からの診断依頼に討議、1W以内に返答し、一部診断を班員内で担当した。
4. 市民公開セミナーを2回実施した
第14回市民公開セミナーを平成30年7月15日(日曜日)に東京産業技術総合研究所で開催した(同研究所人工知能研究センター西田佳史首席研究員/研究チーム長のご厚意による)。特別講演としては、患者会の希望を取り入れ、大阪医大近藤洋一解剖学教授により、髄鞘の再生を目指す基礎研究のご講演のご講演があり、その後は患者会からの発表を経て、懇親会により日頃の家族からの疑問点などに班員が応えた。参加された患者は15名で(PMD13名HABC1名、ADDH1名)同行する家族を含め63名であり、北は新潟、南は、兵庫県からの参加者があった。スタッフとしては、班員や看護大学からのボランティア29名で構成し、総勢99名の参加者であった。特に看護大学生等の、託児ボランティアが18名参加され、家族はセミナーに集中できるような運営で行った。宇宙飛行士の山崎直子さんが途中参加された。
第15回市民公開セミナーH30年11月3日(日)に大阪医科大学で開催した(大阪医科大学解剖学近藤洋一教授、小児科大阪医科大学小児科島川修一先生福井美保先生らのご厚意による)。参加者は患者16名(PMD11名、TUBB4 1名、診断未確定2名、保健師、訪問看護ステーションからそれぞれ1名の系52名の参加があり、スタッフとしては、託児ボランティアを含む13名で合計68名であった。講演は、疾患理解と研究の最前線の情報を知るというテーマを主体に班員によって行われ、特別講演としては、大阪医大近藤洋一解剖学教授により、髄鞘の再生を目指す基礎研究のご講演先生を頂いた。公演終了後患者会との活発な討論、相談を実施した。
6. 白質疾患ポータルサイトの構築と運営、国内外情報交流
引き続きポータルサイトを運営し、国内における担当疾患の情報交流基盤を形成した。
7. 自然歴調査
H30.セミナーに先立つ、午前中に臨床治験のための臨床尺度の評価を行った。東京大阪でそれぞれ6名、7名と合計13名の臨床評価尺度評価を行った。自然歴の国際共同研究に着手した。
8,レジストリーの運営・統合および治験協力
班で独自に行っていた各疾患のレジストレーションについて、難病プラットフォームとの面談を行い、現在のレジストリーの難病プラットフォームへの統合を目指す。また家族会と連携し、クルクミン臨床治験のレジストリーを担った。
結論
患者の願いである、”最善の診断、治療を生涯受けたい、治療研究を推進してほしい、国内外の情報を伝達してほしい” という希望に応えた。

公開日・更新日

公開日
2019-09-02
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2019-09-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201811080Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
13,000,000円
(2)補助金確定額
13,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 4,960,997円
人件費・謝金 523,423円
旅費 1,832,752円
その他 2,682,898円
間接経費 3,000,000円
合計 13,000,070円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2020-04-08
更新日
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