職域等も含めた肝炎ウイルス検査受検率向上と陽性者の効率的なフォローアップシステムの開発・実用化に向けた研究

文献情報

文献番号
201720002A
報告書区分
総括
研究課題
職域等も含めた肝炎ウイルス検査受検率向上と陽性者の効率的なフォローアップシステムの開発・実用化に向けた研究
課題番号
H29-肝政-一般-004
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
是永 匡紹(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 考藤 達哉(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター )
  • 江口 有一郎(佐賀大学医学部附属病院)
  • 相崎 英樹(国立感染症研究所)
  • 榎本 大(大阪市立大学大学院医学研究科)
  • 立道 昌幸(東海大学医学部)
  • 柳澤 裕之(東京慈恵会医科大学医学部)
  • 持田 智(埼玉医科大学)
  • 日浅 陽一(愛媛大学大学院医学系研究科)
  • 池田 房雄(岡山大学病院)
  • 酒井 明人(富山県立中央病院)
  • 高口 浩一(香川県立中央病院 )
  • 的野 智光(鳥取大学医学部附属病院)
  • 日高 勲(山口大学医学部附属病院)
  • 坂口 孝作(福山市民病院)
  • 井上 淳(東北大学病院)
  • 末次 淳(岐阜大学医学部附属病院)
  • 島井 健一郎(千葉大学医学部附属病院)
  • 山下 智省(下関医療センター)
  • 横須賀 收(船橋中央病院)
  • 板倉 潤(武蔵野赤十字病院)
  • 竹下 隆夫(公益財団法人結核予防会)
  • 井出 達也(久留米大学医学部)
  • 吉岡 健太郎(藤田保健衛生大学)
  • 石上 雅敏(名古屋大学医学部附属病院)
  • 井上 貴子(名古屋市立大学大学院医学研究科)
  • 永田 賢治(宮崎大学医学部附属病院)
  • 小川 浩司(北海道大学病院)
  • 佐藤 秀一(島根大学医学部附属病院)
  • 島上 哲朗(金沢大学附属病院)
  • 坂本 穣(山梨大学大学院総合研究部)
  • 米田 政志(愛知医科大学医学部)
  • 上野 義之(山形大学医学部)
  • 松本 晶博(信州大学医学部附属病院)
  • 斉藤 聡(横浜市立大学)
  • 近藤 泰輝(仙台厚生病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
40,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
肝炎ウイルスはわが国の国民病と位置づけされながら、半数は肝炎検査を未受検のために自身が感染していることを知らず,また陽性と診断されながら継続受診をしない患者も多く存在する。ウイルス治療が経口剤で可能になった今、更なる受検・受診・受療(follow up)勧奨であり、簡便でかつ検査医療機関、自治体、保険者の状況にあわせたfollow upシステムが必要である。平成26年度から3年間「効率的な肝炎ウイルス検査陽性者フォロ-アップシステムの構築のための研究」様々な取り組みと行うことで、受検・受診率は上昇することが明らかになった一方で、 follow up systemに同意しながらも調査に回答しない陽性者が50%以上存在する. 効果的なリーフレットでも受療率上昇は10~15%程度. 電子カルテアラート受検勧奨に反応しない医師が20~40%存在する. 健診機関のfollow upでは不十分 等が問題点として抽出され、その対策を立案・効果検証をすることを目的とする。
研究方法
(1)  職域肝炎ウイルス検査受検率向上と陽性者follow upシステムの開発
(2)  院内非専門医からの陽性者follow upシステムの拡充や問題点の解決
(3) 院外非専門医から陽性者紹介に関わる問題点の抽出とfollow upシステムの開発
(4)  自治体が行う肝炎ウイルス検診陽性者follow upの実態と問題点の抽出・改善
(5) 肝疾患連携拠点病院における両立支援モデルの確立
→上記5つの課題に対して問題点の抽出から介入案を立案し社会実証による成功事例を、肝炎情報センターが有する肝疾患連携拠点病院ネットワークを利用することで、自治体・病院・健診機関・保険者に対してマニュアル等を作成し、それぞれの事情に対応した汎用性の高いfollow upシステムの実用化を目指す。
結果と考察
(1) 協会けんぽA支部で612円の自己負担で肝炎ウイルス検診可能なことを一目でわかる受検勧奨ちらし健診受検者に配布するだけで、10倍に受検数が増加、一部の健診施設で無料にすると更に30倍増加した。その一方で、健診受検者が多い・検診車利用の場合、612円徴取が困難で受検率低下の要因となった。
(2) 拠点病院でも、非専門医のウイルス肝炎最新知識の認知度が低いことが判明。特に外科系、若い医師のその傾向と認め、教育の再構築が必要と考えられた
(3) 院外非専門医が紹介を躊躇する理由として、非専門医情報不足、簡便な紹介状が抽出され、陰性結果を説明しない医師程、紹介をしない傾向にあり、改めた説明ツールの開発が考慮された
(4) 多くの地域で陽性者follow upに取り組んでいる一方で、その同意の取得時期、同意説明方法(医師、自治体、郵送、面談)等で同意率に著しく差を認め、方法そのままの均てん化が必要である
(5) 3つの拠点病院で先行的に、労働局・労災病院の連携を開始した。職業調査では肝がんの50%が有職者であるものの、自営業・第一次産業が多く意見書作成対象者が少なかった。
結論
(1) 検診車対策を行い受検率上昇を目指し、他支部で水平展開を開始すると同時に、レセプトから精密検査受検確認を行い、非受検者数、非専門医療機関受検数まで来年度明らかにする
(2)(3)治療の進歩により、肝炎ウイルス治療は入院で行われず、最新知識が欠如している可能性もあり、医療安全研修会等で周知徹底、更なる専門医情報・結果説明を喚起するリーフレット作成を考慮する
(4) 同意書、結果説明、紹介先が同時に記入可能な問診票を作成することで同意数を増加させ、follow up数を増加させること重要である
(5) 両立支援が出来るチーム医療体制を構築し、特に相談支援体制の充実化・対象患者さんへの積極的なアプローチ(アウトリーチ)が必要である

研究報告書(PDF)

分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201720002Z