重点的な在宅栄養ケアに関する研究 −効果的な介入方法の検証−

文献情報

文献番号
201709024A
報告書区分
総括
研究課題名
重点的な在宅栄養ケアに関する研究 −効果的な介入方法の検証−
課題番号
H29-循環器等-一般-011
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
榎 裕美(愛知淑徳大学 健康医療科学部)
研究分担者(所属機関)
  • 前田 惠子(愛知淑徳大学 健康医療科学部 )
  • 志村 栄二(愛知淑徳大学 健康医療科学部 )
  • 武山 英麿(愛知淑徳大学 健康医療科学部 )
  • 葛谷 雅文(名古屋大学 未来社会創造機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
平成30(2018)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、在宅療養者の栄養管理の充実と在宅療養の継続化のために、在宅療養となる対象者を、要介護度、原因疾患、低栄養状態、摂食・嚥下障害等で層別化し、層別ごとに栄養介入の方法を明確化し、重点的栄養ケアの標準化を行うことを最終目的とする。本年度は、【研究1】として居宅療養者への効果的な栄養介入に関する国内外の先行研究のレビューから居宅での栄養介入法ならびに効果に関するエビデンスを構築することを目的とした。また、【研究2】として、管理栄養士の訪問による栄養食事指導を算定している療養者109名を登録し、後ろ向き研究として対象者背景、介入内容とそれに要した時間、訪問回数およびイベント発生(入院・入所・死亡)を調査した。
研究方法
【研究1】
1.CQとkeyword
以下の5つのCQとkeywordをたて、検索は日本医学図書館協会診療ガイドラインワーキンググループに委託した。使用したデータベースは、PubMed、医中誌Web、Cochrane Libraryであり、検索期間:2000~2017年とした。
CQ1a:在宅療養中の患者(高齢者)に対する栄養評価法ならびに栄養状態の実態とそのアウトカム
CQ1b:在宅療養中の患者(高齢者以外)に対する栄養評価法ならびに栄養状態の実態とそのアウトカム
高齢者、在宅、在宅医療、要介護、栄養評価、栄養状態、栄養障害
CQ2:在宅療養中の高齢者に対する摂食嚥下障害評価法ならびに摂食嚥下状態の実態とアウトカム
高齢者、地域、在宅介護支援システム、在宅医療、要介護、摂食機能障害、嚥下、咀嚼、嚥下障害、摂食障害
CQ3a:地域在宅療養者(高齢者)に対する栄養療法ならびにその効果は?
CQ3b:地域在宅療養者(高齢者以外)に対する栄養療法ならびにその効果は?
高齢者、在宅、在宅医療、要介護、栄養療法、栄養介入、栄養士・管理栄養士、栄養管理、栄養指導、食事介入、食事療法、栄養教育
CQ4:在宅療養中の高齢者を対象とした摂食嚥下障害への介入ならびにその効果は?
高齢者、在宅、在宅医療、要介護、摂食嚥下障害、治療、リハビリテーション、栄養療法
CQ5:終末期患者の栄養療法(介入)はQODに有効か?
在宅、在宅医療、地域、終末期、終末期ケア、栄養療法
2.解析方法
検索式の下、集約された論文のタイトルならびに抄録を参照に本CQに重要な論文か否かを選別(一次スクリーニング)し、その後、一次スクリーニングで選別された論文を入手し、二次スクリーニングを実施した。
【研究2】
1.対象および研究デザイン
愛知県および岐阜県の医療機関で、在宅診療を行っている医師の指示で栄養指導を実施する管理栄養士5名を研究協力者とし、過去1年間に管理栄養士による居宅療養指導を行った療養者を登録し、後ろ向きに調査した。
2.調査項目
調査項目は、管理栄養士による居宅療養管理指導開始時の情報から基本情報、身体情報と栄養状態、嚥下機能の評価、基本的ADL、併存疾患および血液検査値である。栄養ケアの内容について、1回の訪問に対し、実施した栄養介入の内容を仕分け、介入に要した時間を調査した。また、保険料を算定しなかった訪問での介入内容についても同様の調査を行った。また、効果検証の評価項目は体重、ADL、食事摂取量、入院、入所、死亡などのイベント発生とした。
3.倫理的配慮について
平成29年11月に愛知淑徳大学健康医療科学部倫理委員会の承認を得た。
結果と考察
【研究1】5つのCQに対し、Pubmed, 医中誌web、Cochran Library から、一次スクリーニングをした結果、CQ1では49論文、CQ2では151論文、CQ3では64論文、CQ4では79論文、CQ5では32論文を対象論文として抽出し、現在二次スクリーニングを実施している。
【研究2】栄養食事指導を算定している療養者109名に研究同意を得て登録し、基本調査ならびに後ろ向き調査により、介入内容とそれに要した時間、訪問回数およびイベント発生を調査した。現在、アンケートの回収およびデータのスクリーニングは終了し、現在データ入力の作業を行っている。
結論
【研究1】CQ1からCQ5に関するシステマティックレビューを実施するため、キーワードから検索式を作り文献を抽出し、一次スクリーニングを終了した。
【研究2】管理栄養士の訪問による栄養食事指導を算定している療養者109名を登録し、後ろ向き研究として対象者背景、介入内容とそれに要した時間、訪問回数およびイベント発生を調査した。

公開日・更新日

公開日
2018-07-05
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2018-07-05
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201709024Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
5,000,000円
(2)補助金確定額
5,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,411,677円
人件費・謝金 1,494,878円
旅費 883,030円
その他 210,415円
間接経費 0円
合計 5,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2018-11-09
更新日
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