文献情報
文献番号
201442082A
報告書区分
総括
研究課題名
小児科・産科領域疾患の大規模遺伝子解析ネットワークとエピゲノム解析拠点整備
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
松原 洋一(独立行政法人国立成育医療研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 呉 繁夫(東北大学)
- 青木 洋子(東北大学)
- 中山 啓子(東北大学)
- 青木 正志(東北大学)
- 梅澤 明弘(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 秦 健一郎(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 深見 真紀(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 松本 健治(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 小野寺 雅史(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 東 範行(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 藤原 成悦(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 田上 昭人(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 新関 寛徳(独立行政法人国立成育医療研究センター)
- 小崎 健次郎(慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター)
- 小原 收(かずさDNA研究所)
- 緒方 勤(浜松医科大学)
- 正宗 淳(東北大学)
- 新堀 哲也(東北大学)
- 倉橋 浩樹(藤田保健衛生大学)
- 齋藤 滋(富山大学医学部産婦人科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
116,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
次世代シーケンサーを用いた小児科と産科領域疾患の、ゲノム・エピゲノム解析手法を軸とした実用化に向けた研究を展開する。具体的な研究目的は以下の4つである。①これまでの難治性疾患克服研究事業で選定されている様々な研究班と連携し、新規・未知病因遺伝子を同定する。②エピゲノム解析手法の開発と診断への応用。③メタゲノム・マイクロビオーム解析手法の開発と診断への応用。④特に本申請では、これまでの研究成果を生かし、難病研究拠点と連携したネットワークを構築し、遺伝子検査支援体制を運用・検証する。
研究方法
解析データを元に3本柱(①新規・未知病因遺伝子の同定、②エピゲノム・メタゲノム解析、③遺伝子診断サービスの提供)を軸とした運用を行っていく。特に、成育医療研究センターの強みを活かし、小児科領域に於ける疾患に関する情報共有に努め、大量の配列解析、バイオインフォマティクス、臨床情報を統合したデータベースを活用し、新たな病因・病態を同定する。これらの成果は、ナショナルセンターバイオバンクプロジェクトと連携し、日本人患者の遺伝子診断精度を高めるための疾患変異データベースを構築する。
結果と考察
網羅的一塩基多型情報を用いた多型解析
411人の検体に6871か所のCNV(平均16.7CNV / 人)が検出された。この6871CNVは、588領域のコピー数減少と455領域のコピー数増加を構成しており、図1に示す1043領域にまとめることができる。 この総領域は、およそ164Mb(ヒトゲノムの0.5% )をカバーした。
コピー数減少、とくに検体中にホモ欠失の存在を確認した 15領域には表1に示す遺伝子が存在する。
第1番染色体のFCGR3B、FCGR2B、4番染色体のUGT2B17、19番染色体のCYP2A6遺伝子は、疾患感受性について議論のある遺伝子であるが、すでにアジア人で高頻度に欠失が存在することが報告されている遺伝子である(※)。本研究で観察された欠失が実際に存在する傍証と考えられた。
エピゲノム解析系の構築
①DNAメチル化解析
②ChIP-Seqデータ解析
D. 考察
検出されたCNV のシグナル・データを詳細に検討した。
図では、プローブ部位の遺伝子型をAもしくはBと規定し、AAホモを0.0、ABヘテロを0.5、BBホモを1.0と Bアレル頻度として表し、さらにSNPプローブの部位のコピー数を反映するシグナル強度をLog R ratioとして示している。典型的なコピー数の増大領域は、図2Aに示すように、Bアレルの頻度は4グループに分散し、 Log R ratioが増加することが多い。しかし、コピー数増幅を推定される領域には、図2Bに示す Bアレル頻度がAAA、BBBの2グループとしか表現されず、 Log R ratioの変動のみで検出されたCNV候補領域が含まれている。
図2BのようなCNVを収集し検討すると、この例にも示されるようにテロメア近傍に存在することが比較的多く、 CNV領域のGC含量が高めであることが多い。現在、このようなCNVの真偽についてデータを収集中である。
しかしながら、本発表に示すCNV領域は、同様のSNPアレイを用い同じアルゴリズムで検討すれば、正常コントロールであっても検出される領域であり疾患感受性とかかわらないと推定され、その有用性はかわらない
411人の検体に6871か所のCNV(平均16.7CNV / 人)が検出された。この6871CNVは、588領域のコピー数減少と455領域のコピー数増加を構成しており、図1に示す1043領域にまとめることができる。 この総領域は、およそ164Mb(ヒトゲノムの0.5% )をカバーした。
コピー数減少、とくに検体中にホモ欠失の存在を確認した 15領域には表1に示す遺伝子が存在する。
第1番染色体のFCGR3B、FCGR2B、4番染色体のUGT2B17、19番染色体のCYP2A6遺伝子は、疾患感受性について議論のある遺伝子であるが、すでにアジア人で高頻度に欠失が存在することが報告されている遺伝子である(※)。本研究で観察された欠失が実際に存在する傍証と考えられた。
エピゲノム解析系の構築
①DNAメチル化解析
②ChIP-Seqデータ解析
D. 考察
検出されたCNV のシグナル・データを詳細に検討した。
図では、プローブ部位の遺伝子型をAもしくはBと規定し、AAホモを0.0、ABヘテロを0.5、BBホモを1.0と Bアレル頻度として表し、さらにSNPプローブの部位のコピー数を反映するシグナル強度をLog R ratioとして示している。典型的なコピー数の増大領域は、図2Aに示すように、Bアレルの頻度は4グループに分散し、 Log R ratioが増加することが多い。しかし、コピー数増幅を推定される領域には、図2Bに示す Bアレル頻度がAAA、BBBの2グループとしか表現されず、 Log R ratioの変動のみで検出されたCNV候補領域が含まれている。
図2BのようなCNVを収集し検討すると、この例にも示されるようにテロメア近傍に存在することが比較的多く、 CNV領域のGC含量が高めであることが多い。現在、このようなCNVの真偽についてデータを収集中である。
しかしながら、本発表に示すCNV領域は、同様のSNPアレイを用い同じアルゴリズムで検討すれば、正常コントロールであっても検出される領域であり疾患感受性とかかわらないと推定され、その有用性はかわらない
結論
成育疾患、特に産科異常を伴う症例の解析にも利用可能な、「日本人正常妊婦標準ゲノム情報」を確立した。新規に見出したCNV、あるいは欠失領域に含まれる複数の遺伝子は、すくなくとも日本人集団において、生殖・発生・先天奇形症候群等に強い関連のない領域や遺伝子と考えられた。
また、生殖や発生と深くかかわるエピジェネティックな修飾状態を網羅的に検索する手法を確立した。
また、生殖や発生と深くかかわるエピジェネティックな修飾状態を網羅的に検索する手法を確立した。
公開日・更新日
公開日
2019-07-10
更新日
-