一般用医薬品における、化学合成品等のリスク区分の見直しと漢方製剤の安全性確保に関する研究

文献情報

文献番号
201427018A
報告書区分
総括
研究課題名
一般用医薬品における、化学合成品等のリスク区分の見直しと漢方製剤の安全性確保に関する研究
課題番号
H24-医薬-指定-013
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 袴塚 高志(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 牧野 利明 (名古屋市立大学大学院薬学研究科 )
  • 望月 眞弓(慶應義塾大学薬学部 )
  • 橋口 正行(慶應義塾大学薬学部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
8,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本年度は,1)一般用医薬品の化学合成品等のリスク分類の見直し,2)効能効果の表現がセルフメディケーションにふさわしくない一般用医薬品の取り扱いについてについて検討するとともに,3) 一般用漢方製剤の適正使用を支援するiPad用アプリの開発を行う.また,4)漢方処方製剤について,体質・症状に応じた適切な使用方法を推進することを目的とし使用者確認票の作成,5)確認票の利用を補助するツールとして安全に使うための一般用漢方処方の鑑別シート(鑑別シート)の作成を行う.
研究方法
1)一般用医薬品副作用報告(平成25年12月~平成26年7月)の整理,医療用医薬品添付文書の禁忌,重大な副作用の改訂,平成25年以降にリスク分類の見直しが行われた製品の検討,要指導医薬品一覧のリスク分類を元に議論を行った.2) 専門家及び一般消費者より昨年度の結果について5段階評価アンケートを行った.3) iPad用アプリの改修を行い,処方選択の検証実験を実施した.4)班会議を実施し,残り8処方の使用者確認票の具体案を検討,作成するとともに,5)使い分けを念頭として対応処方を,7種の効能(胃のトラブル,腸のトラブル,頭痛,カゼ,尿のトラブル,女性の体調トラブル,神経症)に分類し,鑑別シートも作成した.
結果と考察
1)現在のリスク分類の概念の見直しが必要な項目や割付けられた医薬品のリスク分類変更が必要であると思われるものもあった.2)今回のカッコ付き用語は,医師,薬剤師,消費者が95%以上の用語でよい(わかる)と回答していることが判明した.3) 一般用漢方製剤全294処方を収載するアプリを完成させた.処方選択の正確さは書籍によるものとほぼ同レベルであった.4,5)全39処方の確認票を完成させた.次いで,昨年度のアンケート調査の結果を受けて,現場のニーズに即した鑑別シートを作成した.これらは,国立衛研のサイト等からダウンロード可能である.
結論
本研究は,厚労省医薬食品局安全対策課の指定研究であり,今後,本研究の成果をベースとし,新たなリスク区分について調査会,部会等での審議が行われる物と考えられる.また,完成した使用者確認票及び鑑別シートは,今後順次,全国の薬局等で利用されるものと考えられる.

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

文献情報

文献番号
201427018B
報告書区分
総合
研究課題名
一般用医薬品における、化学合成品等のリスク区分の見直しと漢方製剤の安全性確保に関する研究
課題番号
H24-医薬-指定-013
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 袴塚 高志(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 牧野 利明(名古屋市立大学大学院薬学研究科 )
  • 望月 眞弓 (慶應義塾大学薬学部 )
  • 石井 邦雄(北里大学薬学部)
  • 大谷 壽一(慶應義塾大学薬学部 )
  • 橋口 正行(慶應義塾大学薬学部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1)一般用医薬品の化学合成品等のリスク分類の見直し,2)量的制限の考え方を化学合成品に導入することの必要性,3)効能効果の表現がセルフメディケーションにふさわしくない一般用医薬品の取り扱について検討するとともに,4)一般用漢方製剤の適正使用を支援するiPad用アプリの開発を行う.また,5)漢方処方製剤について,体質・症状に応じた適切な使用方法を推進することを目的とし使用者確認票(確認票)及び,6)確認票の利用を補助するツールとして安全に使うための一般用漢方処方の鑑別シート(鑑別シート)の作成を行う.
研究方法
1)一般用医薬品副作用報告の整理,医療用医薬品添付文書の禁忌,リスク分類見直しが行われた製品の検討,要指導医薬品のリスク分類等を元に議論を行った.2) 既存の医薬品情報をもとに, NSAIDs等を対象とし低用量全身曝露時の副作用発現の予測を行った.3) 一般用として相応しくない効能効果および生活者に難解な用語を抽出,難易度が高い用語に簡易説明をカッコ書きで付し理解度調査を実施した.4) 一般用漢方製剤全294処方を対象とした.5)班会議を実施し,一般用で重要と考えられる処方を選択,具体案を検討,作成するとともに,6)使い分けを念頭として対応処方を7種の利用症状に分類し鑑別シートも作成した.
結果と考察
1)現在のリスク分類の概念の見直しが必要な項目や割付けられた医薬品のリスク分類変更が必要であると思われるものもあった.2)量的制限を導入しても有効性を維持したまま安全性を高めることはできないと推定.3)適切な製品選択と理解という観点から不適切と考えられた用語280語に関しカッコ付きで説明を加え,より良い表現方法を構築した.4)アプリを完成させた.5,6) 重要39処方の確認票を完成させた.さらに,処方の選択のためのツールとして利用症状別に鑑別シートを作成した.これらは,国立衛研のサイト等からダウンロード可能である.
結論
本研究は,厚労省医薬食品局安全対策課の指定研究であり,今後,本研究の成果をベースとし,新たなリスク区分について調査会,部会等での審議が行われる物と考えられる.また,完成した使用者確認票及び鑑別シートは,今後順次,全国の薬局等で利用されるものと考えられる.

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201427018C

収支報告書

文献番号
201427018Z