新興・再興感染症研究事業の総合的推進に関する研究

文献情報

文献番号
201318052A
報告書区分
総括
研究課題名
新興・再興感染症研究事業の総合的推進に関する研究
課題番号
H23-新興-指定-019
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
森光 敬子(国立感染症研究所企画調整主幹)
研究分担者(所属機関)
  • 竹田 誠(国立感染症研究所 ウイルス第三部部長)
  • 宮川 昭二(国立感染症研究所 国際協力室長)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究課題では、新興・再興感染症研究に関する情報の収集、新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業の企画・評価の支援及びこれらを通じて評価者、研究者等への支援方法等についての検討を行い、その成果を厚生労働省(具体的には、健康局結核感染症課)へ提供することにより、我が国における新興・再興感染症対策の適切な実施に資する研究の推進に寄与することを目的としている。
研究方法
1.当研究事業の企画・評価等の支援
1)感染症研究の専門家による評価組織(以下「評価委員会」という。)との連絡、情報共有等の実施
2)研究協力者(プログラムオフィサー)等による研究班会議への出席及び研究の進捗状況の把握、ピアレビューの実施と評価委員、厚生労働省との情報共有
3)新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業において実施されている研究課題を対象とした研究発表会の実施
4)研究協力者(プログラムオフィサー)の活動を支援するためのWebシステム案を検討し、試作品を作成
2.新興・再興感染症研究に関する情報収集
国内外の会議への参加、文献収集等による新興・再興感染症研究の企画・評価及び研究の実施に資する関連情報の収集と関係者との情報共有を行った。
3.評価支援システムの開発
 中間・事後評価委員会委員が、成果発表会、中間・事後評価委員会前に予備評価を行うシステムを開発した。

結果と考察
1.当研究事業の企画・評価等の支援
[1]平成25年度実施研究について
1)平成25年度に当研究事業において研究を行う公募研究課題の研究代表者に対し、研究班会議開催についての情報提供を依頼し、本研究課題研究代表者及び4名のプログラムオフィサーが分担して出席可能な研究会議に出席した。
2)全公募研究課題の研究代表者に対して成果概要の作成を依頼し、その取りまとめを行った。
 この成果概要は、評価委員による評価資料とするとともに、各研究課題の研究代表者の了承を得た上で、「研究成果の概要」としてWEB上に公開した。
3) 2年目研究課題及び3年目研究課題を対象に、平成26年1月28日に研究発表会を実施した。
 研究発表会は、評価委員によるヒアリング等の場とするとともに、他研究課題の成果を共有する機会として新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業の全研究課題の研究代表者及び研究分担者にも参加を案内した。また、成果発表会での発表内容について関係者との情報共有を推進するため、発表者に了承を得て音声記録を行い、2)の研究成果資料とともにWEB上で関係者における共有を行った。
[2]新興・再興感染症研究に関する情報収集
 厚生労働省の新型インフルエンザ専門会議、新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会等の傍聴、第10回日本-台湾感染症シンポジウム(平成25年9月12日-13日、於:東京)など、国内外の会議への参加、文献収集等による新興・再興感染症研究の企画・評価及び研究の実施に資する関連情報の収集と関係者との情報共有を行った。
[3]研究の企画・評価等の支援方法の検討
1)評価支援システムの開発
2)プログラムオフィサーの活動を支援するためのシステムの開発
考察 当研究事業の対象となる感染症は、非常に多岐にわたっている。また、あまり注目されていないと考えられる感染症であっても、常に基盤的な研究が継続されなければ問題が発生した際の対応が困難であることは明白であり、単に注目の高低のみで研究の意義や重要性を判断することは難しい。
 限られた予算と当該研究分野における研究者のマンパワーを最大限に活用し、これらの期待に応える効率的・効果的な研究を推進するためには、等研究事業の企画・評価において、これまで実施されている研究の内容や成果を適切に把握するとともに、研究を取り巻く行政的なニーズ、国際的な研究の状況に基づく企画・評価等を行って効率的に研究を実施することが求められる。確実な成果が得られるよう研究者を多面的に支援することは非常に必要と考えられる。
 また、非常に多岐にわたる感染症に関する基礎から応用、自然科学的分野から社会科学的な分野にいたる種々の研究課題を目的に応じて適切に評価するためには、数値的な評価指標のみでは困難であり、将来的にはピアレビューも含めた複数の視点から行われることが必要である。
結論
研究発表会の開催やピアレビューなど、評価の充実とともに、継続的な支援の実施が、研究の質向上に役立つと考えられた。

公開日・更新日

公開日
2015-03-31
更新日
-

収支報告書

文献番号
201318052Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
10,000,000円
(2)補助金確定額
10,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 800,000円
人件費・謝金 250,000円
旅費 2,000,000円
その他 6,950,000円
間接経費 0円
合計 10,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2014-05-08
更新日
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