新たな地域精神保健医療体制の構築のための実態把握および活動の評価等に関する研究

文献情報

文献番号
201224089A
報告書区分
総括
研究課題名
新たな地域精神保健医療体制の構築のための実態把握および活動の評価等に関する研究
課題番号
H24-精神-一般-008
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
竹島 正(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所精神保健計画研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 立森 久照(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所精神保健計画研究部 統計解析研究室)
  • 森川 将行(奈良県立医科大学 精神医学講座)
  • 久保野 恵美子(東北大学大学院法学研究科)
  • 丸田 敏雅(東京医科大学精神医学講座)
  • 粟田 主一(東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と介護予防研究チーム研究部)
  • 河崎 建人(全国精神医療審査会連絡協議会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
24,178,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
新たな地域精神保健医療体制の構築に向けて施策の進捗と目標の達成状況を把握してその評価を行うこと、また保護者制度・入院制度、高齢精神障害者、入院患者の権利擁護について施策の方向性を提示することを目的とした。さらに精神保健医療の社会サービスへの統合度とその評価・リーダーとなる人材育成の検討を行い、改革ビジョン以後の施策の準備を行う。
研究方法
①プライマリケアや社会サービスとの連携と精神保健が関連する法律の検討、②精神保健福祉資料の分析、③保健所長会長の所属する保健所を対象としたアンケート調査、④保護者制度・入院制度の法的課題の検討、⑤ICD-11プライマリヘルスケア版の草案およびフィールドトライアルのプロトコルの翻訳、⑥要介護要支援未認定者へのアンケート調査の未返送者を対象とした訪問調査、⑦精神医療審査会の活動状況のアンケート調査等を行った。
結果と考察
①精神保健医療の社会サービスへの統合度の評価指標案の項目リストを作成した。②改革ビジョンの数値目標の最新の状況は平均退院率71.4、退院率23.9、統合失調症等による在院患者数180,236人であった。③保健所においては複雑困難事例および医療中断への対応、自殺対策、アウトリーチの導入・啓発と関連機関との連携等のニーズが存在していた。④保護者制度およびその関連諸制度との関係について沿革的および比較法的アプローチの両面から分析する必要性が示唆された。⑤翻訳を完成した。⑥30.2%にCDR 0.5以上の認知症疑い高齢者および認知症高齢者が検出された。⑦わが国の精神医療審査会は書類審査偏重で英国に比して入院者の面接審査の頻度が低かった。また審査に要する日数が長いほど不審査件数が多く結果的に権利制限になっていた。
結論
精神保健医療を(1)精神科病院等の施設内でのサービス提供、(2)患者および家族のための地域におけるサービス提供、(3)地域に存在する精神保健問題に広く目を向けた地域住民と地域社会のためのサービス提供の3段階に区分するならば、わが国は第2から第3段階への移行期にある。それを踏まえて、3年計画の1年目として、精神保健医療福祉体系の再編という国家的な課題を実現するための改革の進捗状況の把握と重点課題の検討を行った。

公開日・更新日

公開日
2015-05-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2014-03-30
更新日
-

収支報告書

文献番号
201224089Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
31,400,000円
(2)補助金確定額
31,400,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,565,126円
人件費・謝金 3,922,307円
旅費 2,471,947円
その他 15,219,204円
間接経費 7,222,000円
合計 31,400,584円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2015-05-29
更新日
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