糖尿病予防のための戦略研究

文献情報

文献番号
201222025A
報告書区分
総括
研究課題名
糖尿病予防のための戦略研究
課題番号
H22-循環器等(生習)-指定-018
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
財団法人国際協力医学研究振興財団(財団法人国際協力医学研究振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 野田 光彦(財団法人 国際協力医学研究振興財団)
  • 新保 卓郎(独立行政法人 国立国際医療研究センター )
  • 石塚 直樹(独立行政法人 国立国際医療研究センター )
  • 葛谷 英嗣(国立病院機構京都医療センター )
  • 門脇 孝(東京大学大学院 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
276,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
糖尿病予防のための戦略研究では3つの目標が設定された。目標となるアウトカムは、課題1は糖尿病発症ハイリスク群から糖尿病への進展の半減、課題2は地域での糖尿病患者の治療中断の半減、課題3は糖尿病患者での合併症の進展の30%抑制である。糖尿病予防のための戦略研究は、どの課題についても当初の予定の5年間では終了せず、研究期間が延長となった。本研究は、糖尿病予防のための戦略研究を継承するものである。
研究方法
研究課題1-3に対応した3つの大規模臨床研究J-DOIT1-3を実施し、糖尿病の発症予防から重症化抑制まで広範な対策を検討する。
J-DOIT1は、空腹時血糖が100-125mg/dlを満たす20歳から65歳までの男女を対象としてクラスターに分割し、そのクラスターを支援群と自立群にランダムに割り付け、支援群に非対面型指導を中心とした予防支援を行った場合、糖尿病の発症を半減できることを検証する。
J-DOIT2は、地区医師会に所属するかかりつけ医に通院中の2型糖尿病患者を対象とし、医師会をクラスターに分割し、非対面型患者指導およびITを活用した診療支援を行なう群と通常診療を行なう群に割り付け、診療支援が受診中断を減少させる効果を検証する。
J-DOIT3は、高血圧または脂質代謝異常がある糖尿病患者約3,000名を対象とし、血糖、血圧、脂質に介入する複合的強化療法か従来治療かにランダムに割り付け、強力な治療を行った場合の合併症の進展抑制効果を検証する。
結果と考察
課題1では、最終的に2,904人が登録され、支援群への介入は平成21年5月に完了し、その後全被験者に対して健康診断データの収集、アンケートの実施・回収が継続された。追跡は平成23年度健診データをもって終了した。現在主解析を実施中であり、全体としては支援群と自立群で糖尿病発症に有意な差は認められなかったが、一部のサブグループでは有意な差が認められている。
課題2では、パイロット研究の結果を踏まえて大規模研究の試験実施計画書が作成され、11医師会が参加し、2,236人が登録された。2009年10月より介入、追跡を開始し、2010年9月に追跡を終了した。主要評価項目である受診中断は目標の50%減少を上回り、有意に抑制されていた。
課題3では、2542人が登録され、全国81の病院で研究が進行中である。両群とも血糖値、脂質値、血圧値が良好にコントロールされイベント発生が当初の想定よりも少ないため、平成25年4月からさらに3年程度の延長を予定している。
結論
課題1、課題2は追跡を終了した。今後は解析、論文作成が主となる予定である。
課題3は、イベント発生が当初の想定よりも少ないが、着実に進行している。

公開日・更新日

公開日
2013-08-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

文献情報

文献番号
201222025B
報告書区分
総合
研究課題名
糖尿病予防のための戦略研究
課題番号
H22-循環器等(生習)-指定-018
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
財団法人国際協力医学研究振興財団(財団法人国際協力医学研究振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 野田 光彦(財団法人国際協力医学研究振興財団)
  • 新保 卓郎(独立行政法人 国立国際医療研究センター)
  • 石塚 直樹(独立行政法人 国立国際医療研究センター)
  • 葛谷 英嗣(国立病院機構京都医療センター )
  • 門脇 孝(東京大学大学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
糖尿病予防のための戦略研究では3つの目標が設定された。目標となるアウトカムは、課題1は糖尿病発症ハイリスク群から糖尿病への進展の半減、課題2は地域での糖尿病患者の治療中断の半減、課題3は糖尿病患者での合併症の進展の30%抑制である。糖尿病予防のための戦略研究は、どの課題についても当初の予定の5年間では終了せず、研究期間が延長となった。本研究は、糖尿病予防のための戦略研究を継承するものである。
研究方法
研究課題1-3に対応した3つの大規模臨床研究J-DOIT1-3を実施し、糖尿病の発症予防から重症化抑制まで広範な対策を検討する。
J-DOIT1は、空腹時血糖が100-125mg/dlを満たす20歳から65歳までの男女を対象としてクラスターに分割し、そのクラスターを支援群と自立群にランダムに割り付け、支援群に非対面型指導を中心とした予防支援を行った場合、糖尿病の発症を半減できることを検証する。
J-DOIT2は、地区医師会に所属するかかりつけ医に通院中の2型糖尿病患者を対象とし、医師会をクラスターに分割し、非対面型患者指導およびITを活用した診療支援を行なう群と通常診療を行なう群に割り付け、診療支援が受診中断を減少させる効果を検証する。
J-DOIT3は、高血圧または脂質代謝異常がある糖尿病患者約3,000名を対象とし、血糖、血圧、脂質に介入する複合的強化療法か従来治療かにランダムに割り付け、強力な治療を行った場合の合併症の進展抑制効果を検証する。
結果と考察
課題1は、ほぼ主解析が終了し、全体としては支援群と自立群で糖尿病発症に有意な差は認められなかったが、一部のサブグループでは有意な差が認められている。今後詳細な解析により有益な結果が得られることが期待される。
課題2では、主要評価項目である受診中断は有意に抑制され、目標の50%減を上回る結果であった。今後種々のサブ解析を実施する予定であり、有益な結果が得られることが期待される。
課題3では、2542人が登録され、全国81の病院で研究が進行中である。両群とも血糖値、脂質値、血圧値が良好にコントロールされイベント発生が当初の想定よりも少ないため、平成25年4月からさらに3年程度の延長を予定している。研究自体は順調に進行しており、今後有益な成果を上げることが期待される。
結論
課題1、課題2は追跡を終了した。今後は解析、論文作成が主となる予定である。
課題3は、イベント発生が当初の想定よりも少ないが、着実に進行している。

公開日・更新日

公開日
2013-08-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2014-03-10
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201222025C

収支報告書

文献番号
201222025Z