日本人の食塩摂取量減少のための生体指標を用いた食事評価による食環境整備に関する研究

文献情報

文献番号
201120051A
報告書区分
総括
研究課題名
日本人の食塩摂取量減少のための生体指標を用いた食事評価による食環境整備に関する研究
課題番号
H23-循環器等(生習)・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
佐々木 敏(東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本人における食塩摂取量の分布を2回の24時間蓄尿を用いて正確に推定するとともに、これに複数日間秤量式食事記録法と食事歴法質問票(DHQ)を組み合わせて食塩の主たる摂取源別にその分布を明らかにする。
研究方法
(1) 次年度に予定している食事記録法を用いた調査に先立ち、調理加工食品の栄養素含有量に関するデータベースを開発する必要があり、そのための情報収集を行い、データ入力ならびにデータ整理を行った。
(2) 次年度に予定している食事記録法ならびに24時間蓄尿を用いた調査に先立ち、調査地域(集団)の選定と実施組織づくりを行った。
(3) 過去の研究にて収集し、本研究への利用が可能と考えられた既存データを用いて、食塩の摂取量ならびに摂取源を把握するための解析を行った。
結果と考察
研究(1)のデータベースの確立は、本研究の質が飛躍的に向上することが期待されるとともに、食事記録法を用いる各種の栄養疫学研究・調査に広く活用できるものであると期待される。
研究(2)は、次年度に行う調査実施において必要な、実施可能性を考慮した研究手技の標準化などの準備と候補地域関係者との組織づくりを進めることができたと考えられる。
研究(3)での解析結果、「食塩摂取量が多い食習慣は、おおむね望ましい食品群の摂取量が多く、望ましい栄養素摂取量からなる食習慣であること」などは、食塩摂取量とその摂取源、食塩摂取に関連する他の栄養素・食品群摂取量について、日本人集団を対象とし、信頼度の高いデータを用いて詳細に検討した初めての報告であると考えられる。
結論
研究(1)は、本研究の目的から考えると不可欠のデータベースであるため、次年度も継続して研究を実施、データベースを完成させ、利用できるようにしなくてはならない。
研究(2)は、実施可能な調査デザインへの修正を含めて、綿密に準備を進めていくことが必要である。
研究(3)は、今後の減塩施策における基礎資料として広く活用されることが期待される。また、次年度に本研究で実施する食事記録法において、食塩摂取量とその摂取源を詳細に検討できるデータを構築するための食事記録法の確立に有用な情報を与えてくれたものと考えられる。この知見は、本研究に限定されず、食事記録法を用いる各種の栄養疫学研究・調査に広く活用できるものであると期待される。

公開日・更新日

公開日
2015-10-13
更新日
-

収支報告書

文献番号
201120051Z