ATL克服に向けた研究の現状調査と進歩状況把握にもとづく効率的な研究体制の構築に関する研究

文献情報

文献番号
201119087A
報告書区分
総括
研究課題名
ATL克服に向けた研究の現状調査と進歩状況把握にもとづく効率的な研究体制の構築に関する研究
課題番号
H23-がん臨床・一般-021
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
渡邉 俊樹(東京大学 大学院 新領域創成科学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 山口 一成(国立感染症研究所)
  • 岡山 昭彦(宮崎大学 医学部)
  • 飛内 賢正(国立がん研究センター中央病院)
  • 上平 憲(長崎大学 大学院 医歯薬学総合研究科)
  • 岩月 啓氏(岡山大学 大学院 医歯薬学総合研究科)
  • 齋藤 滋(富山大学 大学院 医学薬学研究部)
  • 足立 昭夫(徳島大学 大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 金倉 譲(大阪大学 大学院 医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
16,484,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国内に約110万人の感染者がいるHTLV-1が原因で、毎年約1200例のATLが発症し、1000人以上が死亡している。この現状を背景に、2010年に「HTLV-1総合対策」が策定され、HTLV-1関連疾患対策として、感染予防、発症予防、新規治療法開発の3点を課題として、医療行政および研究開発に積極的に取り組む事が規定された。本研究の目的は、「HTLV-1とそれによって発症するATLについて、感染予防、発症予防、新規治療法開発、の観点から研究推進の現状と問題点を把握して評価し、「医療行政」と「関連疾患研究」の適正な推進に向けた提言を行う」ことである。
研究方法
以下の様な課題に取り組む。① 厚生労働科学研究費研究班を対象とした年1回の「HTLV-1/ATL研究成果発表会」の開催、② 他省庁の研究組織を対象とした「ATLシンポジウム」等の開催、③ 海外の研究者を中心とした「国際シンポジウム」等の開催、④「HTLV-1対策推進協議会」との情報交換、⑤ 年2回の班会議とメール会議による情報交換と議論、⑥ 年度ごとの調査と評価に基づく「年次報告書(レポート)」の作成、⑦ 最終年度に「研究進捗状況の報告書」と「推進体制に関する提言」の取りまとめ。
結果と考察
今年度は、以下の様な活動を行った。①「HTLV-1/ATL研究成果発表会」の開催:9月18日-19日に、HTLV-1ワクチンの国際シンポジウムと併催した。② 国際シンポジウム等の開催:第25回国際比較白血病学会・国際シンポジウムと併催の形で9月17日に開催した。7名の国外の研究者と2名の国内の研究者が最新の研究成果を発表した。③HTLV-1関連疾患研究領域の研究班の合同発表会を開催し、各研究班の研究の進展状況を把握すると共に、情報交換を行った。④研究情報交換のためのHPを立ち上げた。⑤班会議の開催:2回の班会議を開催して、今年の活動方針の議論と各領域の研究の進展に関する情報交換を行った。
結論
「HTLV-1関連疾患研究領域」の発足に伴い、ATLやHTLV-1関連疾患の研究体制は飛躍的に強化されたことが確認された。本研究により国内外の研究の現状把握を踏まえて、研究課題の領域的な分布とテーマの内容を戦略的に配置し、有効な研究体制を検討して提案することが可能になった。

公開日・更新日

公開日
2015-06-02
更新日
-

収支報告書

文献番号
201119087Z