顕微鏡感覚で使え、安心・安全を提供する手術用立体内視鏡システムの試作開発と臨床応用

文献情報

文献番号
201114007A
報告書区分
総括
研究課題名
顕微鏡感覚で使え、安心・安全を提供する手術用立体内視鏡システムの試作開発と臨床応用
課題番号
H21-トランス・一般-007
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
山本 清二(浜松医科大学 メディカルフォトニクス研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 峯田 周幸(浜松医科大学 耳鼻咽喉科)
  • 友田 幸一(関西医科大学 耳鼻咽喉科)
  • 西澤 茂(産業医科大学 脳神経外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
48,987,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
単眼視で距離感がなく、片手での特殊な操作を要求されるという手術用内視鏡の欠点を克服し、安心・安全な低侵襲手術を広く普及させるために、本事業では補助めがねなしで立体視でき両手を自由に使える「手術用顕微鏡の感覚で使用できる新規立体内視鏡」の試作開発を行う。これに我々が開発してきたナビゲーション装置を付与することにより、「内視鏡ナビゲーター機能付きの新規立体内視鏡」を実現し、安全・安心な低侵襲手術に貢献することを目的として、試作機を完成させ臨床研究を行う。
研究方法
研究開発は、関西医大、産業医大と浜松医大および浜松地区産学連携研究チームの協力による。平成23年度は、精密モデルで操作性を充分検討した上で、新規立体内視鏡の試作機を、脳外科・耳鼻咽喉科・頭頚部外科領域の臨床例を対象とした臨床使用を行うことを目標とし、使用経験にもとづいて、装置・機器の改良に努め、最終試作機(改良型)を完成させる。事業終了後には、装置の電気安全性試験、EMC試験を進めることを目標とする。
結果と考察
●顕微鏡感覚で使用できる立体内視鏡の研究開発:平成23年度は、前年度に試作した「顕微鏡感覚で使用できる立体内視鏡」を脳外科・耳鼻咽喉科・頭頚部外科領域の臨床例を対象として使用し、その経験にもとづいて永島医科器械(株)が装置・機器の改良に努め、最終試作機(改良型)を完成させた。
●新規手術法および手術器具の開発:顕微鏡感覚で使用できる新規立体内視鏡を使用した新しい手術に必要な内視鏡先端の洗浄機構や洗浄用新規手術器具の試作機を、浜松医大での使用経験にもとづき改良し、永島医科器械(株)の協力で試作した。
●手術ナビゲーターの最適化:平成23年度には、精密モデルによる模擬手術においてナビゲーション操作を行い、平成22度までに改良開発したソフトウェアの操作性の検証を行い、立体内視鏡観察位置表示機能を持った試作ナビゲーションソフトウェアを完成させた。
●薬事承認へ向けた対応:薬事戦略相談・個別相談を平成23年9月16日に受け、事前面談 平成23年12月16日を経て、平成24年3月29日に対面助言(硬性立体内視鏡NH-S10:平成24年1月31日受付 機戦P5)が実施された。その結果、クラスⅣでの申請を永島医科器械(株)から行う方針が決まった。
結論
今後立体内視鏡に関しては、薬事申請の準備に入り、申請を行う予定である。

公開日・更新日

公開日
2012-07-12
更新日
-

文献情報

文献番号
201114007B
報告書区分
総合
研究課題名
顕微鏡感覚で使え、安心・安全を提供する手術用立体内視鏡システムの試作開発と臨床応用
課題番号
H21-トランス・一般-007
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
山本 清二(浜松医科大学 メディカルフォトニクス研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 峯田 周幸(浜松医科大学 耳鼻咽喉科)
  • 友田 幸一(関西医科大学 耳鼻咽喉科)
  • 西澤 茂(産業医科大学 脳神経外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
手術用内視鏡の欠点を克服し安心・安全な低侵襲手術を広く普及させるために、本事業では補助めがねなしで立体視でき両手を自由に使える「手術用顕微鏡の感覚で使用できる新規立体内視鏡」の試作開発を行い、我々が開発してきたナビゲーション装置(アンテナ等の装着不要で患者の動きに追従する世界初の機能を持つ)を付与することにより安全・安心な低侵襲手術に貢献することを目的として、立体内視鏡試作機の完成と前臨床試験および臨床研究を行う。
研究方法
研究開発は、関西医大、産業医大、浜松医大、永島医科器械株式会社および浜松地区産学連携研究チームにより、手術用顕微鏡感覚で使用できる新規立体内視鏡の試作機製作・改良を行った。平成23年度には、脳外科・耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域において臨床使用を行い、使用経験にもとづいて、装置・機器の開発に努め、最終試作機を完成した。
結果と考察
●顕微鏡感覚で使用できる立体内視鏡の研究開発:試作した「顕微鏡感覚で使用できる立体内視鏡」を脳外科・耳鼻咽喉科・頭頚部外科領域の臨床例を対象として使用し、その経験にもとづいて永島医科器械(株)が装置・機器の改良に努め、最終試作機(改良型)を完成させた。
●新規手術法および手術器具の開発:顕微鏡感覚で使用できる新規立体内視鏡を使用した新しい手術に必要な内視鏡先端の洗浄機構や洗浄用新規手術器具の試作機を、永島医科器械(株)の協力で試作した。
●手術ナビゲーターの最適化:精密モデルによる模擬手術においてナビゲーション操作を行い、平成22度までに改良開発したソフトウェアの操作性の検証を行い、立体内視鏡観察位置表示機能を持った試作ナビゲーションソフトウェアを完成させた。
●薬事承認へ向けた対応:薬事戦略相談・個別相談を平成23年9月16日に受け、事前面談 平成23年12月16日を経て、平成24年3月29日に対面助言(硬性立体内視鏡NH-S10:平成24年1月31日受付 機戦P5)が実施された。その結果、クラスⅣでの申請を永島医科器械(株)から行う方針が決まった。
結論
多くの外科医がその操作に習熟している顕微鏡手術の感覚で使用できる新しい手術用内視鏡の実用レベルの装置が完成した。そこに手術ナビゲーター機能が加わり、結果的には「内視鏡ナビゲーター機能付きの新規立体内視鏡」が完成した。これらにより安心・安全・低侵襲の外科手術を患者にもたらし入院期間は短縮され重篤な手術合併症を減らすことにより医療費の削減につながる。

公開日・更新日

公開日
2012-07-09
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201114007C

収支報告書

文献番号
201114007Z