一般用医薬品生薬製剤のリスク分類見直しに関する研究

文献情報

文献番号
201034077A
報告書区分
総括
研究課題名
一般用医薬品生薬製剤のリスク分類見直しに関する研究
課題番号
H22-医薬・指定-031
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
研究分担者(所属機関)
  • 大塚 英昭(広島大学大学院 医歯薬学総合研究科)
  • 袴塚 高志(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 市瀬 浩志(武蔵野大学 薬学研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 生薬に関する成分情報に基づき,生薬学,天然物化学的に,これまでリスク分類されていた品目(生薬及び動植物成分:生薬等)につき,改めて安全性に注意を要する成分が含まれていないか検討を行い,一般用医薬品生薬製剤のリスク分類見直し案を一般用医薬品のリスク区分の検証に関するワーキンググループ(WG)に提示する.
研究方法
 各品目を研究班員に振り分け,個々の研究者がCA,RTECS等で検索した結果を基に,生薬の成分及び安全性情報等を調査し,4回行った会議時作業結果を持ち寄り,各品目のリスク区分ついて議論した.その際,配合剤に使用される生薬量を考慮し,量的な検討も行った.さらに,これまでに生薬・漢方製剤について蓄積されている副作用報告をPMDAを通じて入手,適正使用の状況まで調査し,製剤毎に,科学的な観点からリスク分類が行えるように検討した.また,品目名そのものが正確には何を対象としているか判らないときには,医薬品の承認書に戻り,その品目が示す内容について検討した.
結果と考察
 成分情報に基づき,各品目について,Aランク(安全性に注意を要する強い生理活性成分が含まれ,使用量を考慮することなく 2類とすべき品目)候補,Cランク(安全性に注意を要する成分が知られておらず,食経験等を鑑みても,使用に際し特に問題のない品目であり,3類として取り扱うことが妥当と考えられる品目)候補,それ以外をBランク候補に分類した後,使用量,副作用情報等を考慮して,最終的な分類を行った. その結果,2類から3類に変更が可能と考えられる生薬等72品目,配合量に制限を設け,2類から3類に変更が可能と考えられる生薬等32品目,製剤として2類成分の配合量が少ない等の理由により,2類から3類に変更する生薬等19品目,2類から指定2類に変更すべき生薬等12品目,3類から指定2類に変更すべき生薬等1品目,配合量に制限を設け,3類から2類に変更すべき生薬等4品目をWGに,リスク区分を変更すべき品目として提示した.
結論
 本研究は,厚労省医薬食品局安全対策課の指定研究として行われたもので,本研究の成果に基づいた生薬製剤のリスク分類は,既に同課に報告され,WG及び調査会での審議,パブコメを経て新規なリスク分類として厚生労働省から発出されることになる.

公開日・更新日

公開日
2011-05-26
更新日
-

収支報告書

文献番号
201034077Z