ナノマテリアルの簡易測定法の開発及びばく露防止対策等に関する研究

文献情報

文献番号
201032014A
報告書区分
総括
研究課題名
ナノマテリアルの簡易測定法の開発及びばく露防止対策等に関する研究
課題番号
H22-労働・一般-002
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
名古屋 俊士(早稲田大学 理工学術院創造理工学部環境資源工学科)
研究分担者(所属機関)
  • 明星敏彦(産業医科大学 産業生態科学研究所 労働衛生工学研究室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
5,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ナノマテリアルの開発が急速に進められている中、労働者の健康確保のためには、作業環境中のナノマテリアルの測定が必要である。しかしながら、現在ナノマテリアルの測定は限られた専門機関でしか対応できない状況にある。そこで、労働者の健康管理の観点から作業環境管理を行うためのシステムを構築することが研究の目的である。
研究方法
市販の測定器の内、デジタル粉じん計LD-5及びP-5H型、パーティクルカウンターGT-526、ナノマテリアル測定用凝縮粒子カウンタ(CPC)、電子顕微鏡観察試料捕集用オープンフェイスサンプラー、ナノマテリア粒度分布測定器(WPS)、粉じん粒度分布測定装置であるシ-オータス、NW-354型ローボリュームサンプラーをナノ粒子取り扱い作業現場に持ち込んで測定を行い、どの粉じん計及び粒度分布計による測定が現場測定に適しているかの検証を試みた。また、ナノマテリアルを連続発生させる装置を試作し、そこで発生させたナノ粒子を各種測定器で測定することで、現場適用可能な測定器の検証を行う基礎実験研究も併せても行った。
結果と考察
基礎実験研究の結果、LD-5とGT-526は、0.3μm粒径に関して相関性があった。また、0.3μm以下の粒径が多くなるとLD-5及びGT-526とCPCの関係性についてが総合的に判断するのは難しい。さらに、LD-5にカウントが見られない場合、その環境におけるナノ粒子は低濃度、もしくは、単分散して浮遊している可能性が考えられる。LD-5、GT-526共にカウントが見られ、互いに相関性が見られる場合、ナノ粒子は凝集して飛散している可能性が考えられる。LD-5及びGT-526共にカウントが見られ、互いに相関性が見られない場合、ナノ粒子は単分散している可能性があるとの知見が得られた。
結論
現場測定と基礎実験の結果から総合的に判断して、ナノマテリアル取扱い作業環境における作業環境管理フローを作成した。そのフローに従って、スクリーニングを行い、作業現場を「粉じんの環境管理」と「ナノ粒子の環境管理」どちらの測定方法により管理した方が良いかを判断する。その後、決められた測定方法を用いて作業環境測定基準に従ったA測定を実施することで、ナノマテリアル取扱い作業現場に関する作業環境管理ができると考える。

公開日・更新日

公開日
2011-09-06
更新日
-

収支報告書

文献番号
201032014Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
5,600,000円
(2)補助金確定額
5,600,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 0円
間接経費 0円
合計 0円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2017-06-06
更新日
-