文献情報
文献番号
202522016A
報告書区分
総括
研究課題名
協働ロボットの活用実態と規格・指針の整合性に関する調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25JA1005
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
野田 哲男(大阪工業大学(ロボティクス&デザイン工学部ロボット工学科))
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和9(2027)年度
研究費
3,428,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
いわゆる2号通達以降,80W規制と安全柵と特別教育の関係について都合の良い解釈をして運用する場面が増え,「安全柵不要・特別教育不要」との誤った解釈が蔓延してきている.加えて,大型・高速の協働ロボットの製品化も進みつつあり,機能安全の重要性が増してきているが,これを適切に実施できるインテグレータは限られているのが現状である.
このような課題を背景に,現行法規制と標準規格,技術の間のギャップが顕在化し始めていて今後の法改正・指針改訂の必要性を検討する時期に来ている.ただし今後の法整備に向けた基礎的な情報がまず必要で,これをもって協働ロボットと空間を共有する労働者の安全を確保する方策改訂の第一歩を踏み出せる.
そこで本研究では実績ある研究者集団による調査研究を実施,協働ロボットの規制の将来の在り方に係る基礎資料としてとりまとめる.
このような課題を背景に,現行法規制と標準規格,技術の間のギャップが顕在化し始めていて今後の法改正・指針改訂の必要性を検討する時期に来ている.ただし今後の法整備に向けた基礎的な情報がまず必要で,これをもって協働ロボットと空間を共有する労働者の安全を確保する方策改訂の第一歩を踏み出せる.
そこで本研究では実績ある研究者集団による調査研究を実施,協働ロボットの規制の将来の在り方に係る基礎資料としてとりまとめる.
研究方法
国際規格,地域規格/規則/指令,各国国内規格の最新情報を調査対象とし,我が国の法規の現在地点,協働ロボットの国内での活用状況と運転中等の危険の防止に関連する最新の技術動向・内外法整備・安全要件・試験方法等を調査して現実と理想のギャップを抽出,国内労働安全衛生規則の改正や機能安全指針・活用実践マニュアルの現状調査を実施する.
利用状況調査では,小型(80W以下)ロボットだけでなく必要に応じて広義に捉えメーカ及びユーザの実態把握に努めるとともに,厚生労働省の機能安全指針・活用実践マニュアルの活用状況も対象とする.
令和7年度は,協働ロボットに関する国内外の最新規格や安全規則等を入手して調査するとともに,関連技術動向と協働ロボット利用実態を文献と現地調査により把握する.
令和8年度は,前年度の調査を引き続き行い,関連する規則や規格,技術動向,協働ロボット利用実態を取りまとめて分析を行う.また利用実態の調査はアンケートを行って現地調査結果を補完する.
令和9年度は,文献調査や現地調査及びアンケート調査の分析結果から現行規則や機能安全指針,実践マニュアルの課題点を抽出し,協働ロボット作業の安全条件の解明のための分析を行い,得られた結果を協働ロボットの安全確保のための基礎資料としてまとめる.
利用状況調査では,小型(80W以下)ロボットだけでなく必要に応じて広義に捉えメーカ及びユーザの実態把握に努めるとともに,厚生労働省の機能安全指針・活用実践マニュアルの活用状況も対象とする.
令和7年度は,協働ロボットに関する国内外の最新規格や安全規則等を入手して調査するとともに,関連技術動向と協働ロボット利用実態を文献と現地調査により把握する.
令和8年度は,前年度の調査を引き続き行い,関連する規則や規格,技術動向,協働ロボット利用実態を取りまとめて分析を行う.また利用実態の調査はアンケートを行って現地調査結果を補完する.
令和9年度は,文献調査や現地調査及びアンケート調査の分析結果から現行規則や機能安全指針,実践マニュアルの課題点を抽出し,協働ロボット作業の安全条件の解明のための分析を行い,得られた結果を協働ロボットの安全確保のための基礎資料としてまとめる.
結果と考察
協働ロボットに関する最新の安全規格や安全技術の調査結果の分析により,現行の関連法規制や運転中の安全確保の方法などの課題が明らかとなり,協働ロボットの安全な運用のために必要とされる法整備に向けた議論の進捗が期待される.また,現行の機能安全指針や実践マニュアルの活用状況の調査結果からこれらの実効性の評価が行われ,これらのさらなる普及促進の方法や必要に応じて内容の見直しが提言できる.
さらに本研究で作成される基礎資料は,協働ロボットの法規制上の適用範囲を明らかにするとともに,協働ロボットと空間を共有する労働者の安全を確保するための条件や方法を明確にする.これにより,協働ロボットの特別教育の適用範囲や教育内容などを再検討することが可能となるとともに,実践マニュアルの内容見直しのための情報が提供される.これに加えて協働ロボットシステムの安全要件や適用すべき安全技術などの実用的な情報も,協働ロボットのメーカやインテグレータ及びユーザ向けに提供される.
以上の成果により,協働ロボットシステム自体の安全化と労働者が行う協働作業の運用の安全化が促進され,将来危惧される協働ロボットによる労働災害を未然に防止することが期待される.
さらに本研究で作成される基礎資料は,協働ロボットの法規制上の適用範囲を明らかにするとともに,協働ロボットと空間を共有する労働者の安全を確保するための条件や方法を明確にする.これにより,協働ロボットの特別教育の適用範囲や教育内容などを再検討することが可能となるとともに,実践マニュアルの内容見直しのための情報が提供される.これに加えて協働ロボットシステムの安全要件や適用すべき安全技術などの実用的な情報も,協働ロボットのメーカやインテグレータ及びユーザ向けに提供される.
以上の成果により,協働ロボットシステム自体の安全化と労働者が行う協働作業の運用の安全化が促進され,将来危惧される協働ロボットによる労働災害を未然に防止することが期待される.
結論
ISO10218:2025では対象がロボット単体から協働アプリケーション全体へ拡張され、ISO/TS15066の統合、SSM・PFL等の協働機能およびサイバーセキュリティ要求が組み込まれた。ISO13849では制御系設計やSRSが強化された一方、PL体系中心でSIL適用は限定的であり、AI安全要件は未規定である。国内制度は労働安全衛生法等により枠組みは整備されているが、一般義務規定中心で技術詳細は通達依存であり、国際規格との整合や協働単位のリスク評価に課題が残る。技術動向調査ではiREX2025や万博を対象に協調安全(Safety 2.0)を整理し、LiDAR・触覚・AI・シミュレーション等による高度化と高可搬化・モバイル化の進展を確認した。一方でISO適合範囲の不明確性やセンサ融合の複雑化、運用理解不足などのリスクも顕在化した。利用実態調査では導入拡大の一方で限定用途が中心であり、SIerとユーザ間の知識非対称性や教育・マニュアル整備不足、規格運用のばらつきが確認された。以上より、安全規制は制度・技術・教育の統合的再構築が求められる過渡期にある。
公開日・更新日
公開日
2026-10-23
更新日
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