文献情報
文献番号
201024084A
報告書区分
総括
研究課題名
先天性筋無力症候群の診断・病態・治療法開発研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-難治・一般-028
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
大野 欽司(名古屋大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 福留 隆泰(長崎川棚医療センター)
- 奥村 彰久(順天堂大学医学部)
- 小牧 宏文(国立精神・神経医療研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
先天性筋無力症候群(congenital myasthenic syndromes, CMS)は、神経筋接合部の先天的分子欠損によって起きる筋力低下と易疲労性を特徴とする疾患群である。研究代表者らはCMSにおける8種類の遺伝子に変異を同定してきた。本研究事業は、本邦におけるCMS症例に対して臨床診断・電気生理検査・遺伝子診断サービスを提供することにより、新規症例の発掘・原因遺伝子変異の同定・分子病態解明研究ならびに制御研究を行うことを目的とした。
研究方法
研究分担者らがそれぞれの症例の主治医と共同して詳細に臨床診断ならびに臨床電気生理学検討を行うことにより症例を発掘した。capillary sequencingにより10種類の既存の遺伝子変異を同定した。また3症例に対してはexome capture resequencing解析を行った。
CMSの遺伝子変異解析は次世代シークエンサ解析を含めて各施設の生命倫理委員会の承認を得て行った。
CMSの遺伝子変異解析は次世代シークエンサ解析を含めて各施設の生命倫理委員会の承認を得て行った。
結果と考察
本邦における13症例のCMSの遺伝子変異検索を行いCOLQ遺伝子変異3例、CHRNB1変異1例、CHRND変異1例、CHRNE変異4例、DOK7変異1例、HSPG2変異1例、PLEC変異1例に加えて、1例において新規CMS原因遺伝子を見出した。またモデル動物実験の段階であるがProtein anchoring therapyの有用性を検証するとともに、このprotein anchoringの系を用いることによりCOLQ遺伝子変異C444Yの病原性をモデル動物により検証することができた。
結論
本研究事業により本邦における13症例のCMSの発掘を行うことができた。一般に遺伝子変異解析は臨床サービスであり研究として成立が困難である。しかし本研究事業を開始することによりまだ13症例のみであるが本邦にもCMS症例が存在すること、しかも、ほとんどが本邦独自の遺伝子変異によるものであることが判明した。さらにCMS症例の同定を行うとともに今回同定をした遺伝子変異の病態分子機構の解明を続ける予定である。
公開日・更新日
公開日
2011-12-27
更新日
-